SC79ゴールドウィング、通称きんつばのインプレッションも8回目。そろそろインプレッションもラストスパートに入って参りました。今回はきんつばのインプレッション記事を読むと必ずそれなりのテキスト量が割かれる、インフォテイメントシステム「Android Auto 」についてです。

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(今回はゴールドウィングの誇るインフォテイメントシステム。Android Auto のインプレ。ちなみにiPhone所有してないので、Apple Car Play については何らインプレできないのは言うまでもない。)

皆さんご存じかもしれませんが、このバイク当初発売されたときはApple Car Playのみ対応で、Android Autoには対応しておりませんでした。当然私も、「Android Auto にもいつか対応するだろうから、対応するまで買えぬな・・」と思っておりました。そのような顧客の声を反映して、ついに2020年からきんつばもAndroid Auto 対応ということになり、ホームページで更新プログラムがアップされることになったわけです。ここでAndroid所有者は色めき立ったはずなんですよ。「これでボクのスマホでもこの強まった機能が動くぞ!!」ってね。

この更新プログラムが公開されたのは2020年の5月です。で私の納車が10月。フツー納車された新車は最新の更新プログラムは書き換わってると思うじゃないですか。しかし、いくらつないでも、何やっても私のスマホに繋がらないんですよ。で、ディーラーに確認したところ、ユーザー側でプログラムのアップデートが必要とのこと。なんで?それならアップデートしてから納車するでしょ、普通。つーか、ユーザーはそう思ってますよ。なんで旧プログラムでお届けされてんの??リコールは対応してから納車なんだから、プログラムも対応しようよ!!「オレのそんな貴重じゃない時間を返せ!」ってなるじゃないですか。

更新自体は手順書に従ってやれば、そう問題はありません。結構フリーズしてる時間も長いから、「大丈夫かよ・・うちの子、頭おかしくならないだろうか?」とオジサンは不安になりますが、これでも昔はPC98で除夜の鐘を鳴らすプログラムくらいは作れたんで、パソコンは不得意な方ではありません。無事、プログラムを更新し、Android Auto をつなげてみました。うおおお!起動したぁ!!当たり前だけど!!

「さぁこれで私のバイクライフも超ハイテク次元に突入するのですねーーっ!最高ですね!ジョドォォオオーーーッ!!」(興奮するとカリオストロ伯爵になるのは私の性癖です。)

しかし、このAndroid Auto には致命的な弱点があった。そう、このシステムの最大の問題点は

「そもそも使わなかった」

ということです。うがあああああ!いきなりトンデモなく致命的な問題が炸裂じゃーないですか!!プロレスでいうと、ゴング鳴った後の最初の手四つでギブアップするみたいなもんですよ。もうブログ終了ですよ。なんで?って思うでしょ。でもねぇ。これちゃんと理由があるんですよ。

多くのユーザーがAndroid Auto を使うのって、

①ナビゲーションを使うとき

②電話するとき

③スマホの中に入ってる音楽聴くとき

じゃないですか。で、よく考えたら私F6B時代にナビ使ったのって、「ビーナスラインに泊まりでツーリング行った時」だけなんですよ。あとはナビつけてたけど、ほとんど使わなかったんですよね。なぜか?だって「見知らぬところに旅立たないんだもの」。近場でキャンプというならともかく、壮大な連泊ツーリングを企画実行するだけの「現実的リソースがない」んですよね。私のツーリングってほぼ日帰りだから、行動半径限られてるんです。で、これまでのバイク人生の中で、日帰りで往復できるところはほとんど走り尽くして、最高の絶景ルートが既に頭の中に入ってるんで、近場走ってる分にはナビは不要なんですよ。

だから、まず私は「遠出しない限り、そもそも画面にナビを表示する必要がない人だった」ってことなんです。がっくし・・。

理由2つ目は、「私が好むヘルメットを装着すると電話が意味なくなる」ってこと。電話って、音声のクリアさが命じゃないですか。つまり風切り音が致命的なんですね。だから電話したいなら必然的に密閉性の高いヘルメットを選択する必要があります。でも、F6Bの時にも書きましたが、巨大カウルを展開するバイクって、密閉性の低いヘルメットで走るのがとても気持ちいいんです。

ヘルメットで顔の周りに絶対領域を展開するのではなく、スカスカのヘルメットでフロントカウルで大きく減殺されたそよ風を存分に感じる。その方が世界と繋がってる感があるし、大自然の情報量が圧倒的に増えるんですよね。F6Bの時に、いろいろなヘルメット試して、最後はスッカスカのハリソンのコルセアに落ち着いたわけですが、きんつばでも当然理屈は同じなんです。

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(スカスカヘルメット、その1。ハリソンのコルセア。巨大カウルのツアラーにはスカヘルが気持ちいい。)
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(スカスカヘルメット、その2。シンプソン「バンディット・Pro」一見フルフェイスですが、ショーエイのジェッペルよりスッカスカ。そこら中に開いているスリットにより遮音性も激低い。)

しかし、そんなスカスカのヘルメットで電話ができますか?コルセアにヘッドセット取り付けて嫁にかけてみましたけど「戦争映画で全滅間近の部隊が送ってくる断末魔の通信みたい」って感想でしたよ。これじゃどんなに話しかけたって「よく聞こえんが、健闘を祈る。」くらいの切り捨て型の回答しか返ってきませんよ。

つまり、Android Auto の第二の武器である通信機能も、ここで意味を無くしたわけです。

で、最後のスマホ音源からのオーディオ再生ですが、皆さん音質にそれなりにこだわりますか?こだわらないのならスマホ音源から再生でまったく問題ないんです。でもやっぱ最高は目指さないにしてもソコソコいい音で聞きたいですよね。今年マイチェンで、オーディオスピーカーがグレードアップしたようですが、私が思うに一番の問題はスピーカーじゃなくって、音源による再生クォリティの差だと思うんです。

私の体感ではスマホをつないで再生するより、USB再生の方が音質が安定してるんですよね。スマホから引っ張ると、音源によっては凄く音がこもっちゃう時がある。少しでも気持ちよく音楽(アニソンですが・・)が聴きたい私は、事前に好きな曲をUSBメディアに入れておいて、そこから音源引っ張るってことになる。

「え?USBで音源作るの面倒くさくない?」っておっしゃる方、いやーこれが全然面倒くさくないです。だって私にはF6B時代からの大量の腐の資産がありますからねぇ(笑)

ここに至って第三の武器である、スマホをミュージックライブラリにするという役割も消え失せた。

つまり、私の好みに合わせてきんつばを乗ろうとすると「Android Auto いらないじゃん!!」ってことになっちまうんです。がびーーーん。特に選択ヘルメットの相性が悪いのはでかい。Android Autoの機能 とライディングの気持ちよさのどっちをとるの?っていうと私は間違いなく後者。だって気持ちよく走るためにこのバイク買ったんだから。

結局、「ぼくのかんがえたさいきょうのライディングかんきょう」と、きんつばのインフォテイメントシステム使用環境が全然一致しないんですよね。しかもこのシステム、もう一つ致命的な弱点があって、

「ヘッドセットをつなげてないとシステムが立ち上がらないんじゃあ!」

・・あかんだろ?これ。「え?貧乏でヘッドセット買えないの?プププ」って笑った方、ナメないでください。私がゴールドウィングを購入したとき、ホンダでキャンペーンやってて、B+COMのヘッドセットは無料でバイクについてきたんですよ1つだけ。「オイィィィイ!ゴールドウイングで1個だけって、誰と通信するんだ?一人語りか??ボッチをイジってんのか??」って思うけど、Android Auto 起動のためには必要なんでありがたいことです。

だからヘッドセットはある。でもこれで問題が無くなったかっていうと大きな間違いですよ。だってスマホはシステムにドッキングすれば自動的に充電されるんで、どんなに電池減ってようと何ら心配しなくていい。しかし、ヘッドセットについてはそうはいかないわけですよ。

このため「遠出するときにはヘッドセットの電池は満充電でなきゃならない」わけですが、ずぼらな私はそれができないんですよ。だって私のロングツーリングって凄く刹那的に実行されるんですよ。朝起きて、窓開けて、腕組みして、おもむろに「天候よし!体調良し!気分良ぉぉおし!!さぁ出陣じゃああああ!!馬をもてぇええええええいいいい!!!むっはーーーっ!!!」って感じで強行軍が始まるんですね。桶狭間に出陣するどこかのバカと同じなんですよ。要は気分屋なんです。

そんな私とこのシステムはどう考えても相性最悪でしょ。先日も「今日は1日能登方向のロングツーリングじゃぁあああ!!!さぁ!見せてもらおうか、Android Auto の性能とやらを!!」って、あえて最高の天気の日にZ-7かぶって出撃したわけですよ。

出発時ヘッドセットの電源入れたら、起動と同時に「残量30%以下ですぅ」ってアナウンスが流れましたが、充電してたらスケジュールが押していくし、勢いそがれてダラダラしちゃうから「ま、なんとかなるでしょ?」ってそのまま出発。

もうね。行きの穴水で電源喪失により沈黙ですよ(笑)。これから能登有料下りて未知のルートを開拓しようって矢先に終了ですよ。「え?なにこれ?なんなの??こっから先どうするの?出川みたいにもらい充電しながら生きていくの?」って感じ。

この手のシステムって安定性が一番大事なんですよ。いついかなる時にも起動し、絶対的な安心感をもってバイクに依存できる。それがロングツーリングには大事なんです。ハーレーのエンジン見てりゃわかるけど、スピードや性能より「包容力とか、頼りがい」なんですよ。多少おバカでもいいんです。おおらかなノリを求めていきたいわけなんですよね。

そんな中でですね。巨大バイクのインフォテイメントシステムの稼働時間がヘッドセットの中のわずか数グラムのリチウム電池容量に依存してるってどうなの?巨大なのかミニマムなのかどっちなの?モビルスーツのコックピットの電源が単一電池だったらアホかって思うでしょ?さすがのアムロも「こいつ!動くぞ!!ってもう止まるのかよ!!」とブチ切れるでしょうし、シャアなら「当たらなければどうとういうことはないが・・電源がなくては当たるしかない・・よくよく私も運のない男だ・・」と苦笑しながら宇宙の塵になるでしょう。

もうね。電池切れたらニュータイプでもどうしようもないんですよ。電池切れて動き出すのはシンジ君乗せたエヴァンゲリオン初号機だけですよ。しかも、ヘッドセットって使ってるうちに電池のもちがどんどん悪くなっていきますからね、一年後には満充電でも起動時間は7割くらいになってるでしょう。これはギャグなのか?私のブログのためにホンダがネタ仕込んでくれたのかしら??

いやまぁ日本人ってたまにこういうことやりますよね。課程を緻密に考えるのはいいんだけど、根本のところで大ヌケするという。ジオン軍もそう。モビルスーツなんていうトンデモ兵器を作ったのに、モビルスーツに入れあげるあまり、モビルスーツに持たせるはずのビーム兵器で後れをとっちゃったわけですよ。せっかくのモビルスーツなのに
「持ってる武器は竹槍だった」んですよね。これもう、ハード発売日には、いつもロクなソフトがないっていう、セガのゲーム機を彷彿とさせますよ。

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(セガ伝説のメガドラタワー。この伝説の塔は「しくじり先生」で特集されたんですが、職人気質の技術者達の愛すべき大暴走が赤裸々に語られてクッソ笑える。完全に神回なんでネトフリ契約者の方は皆さん是非見てくださいね。)

今回のきんつばはことスマホ連携については
「運用面が明らかに生煮えで出てきたな・・」って感じ。

私はこういう気を遣うシステムってダメなんです。私が気に病んだり、我慢しなきゃいけないのは、ぶっちゃけ仕事と嫁に対してだけでありたい。バイクでまで我慢してたら人生暗黒ですよ。結局Android Auto は2回ほど使って、完全放置となってますからね。あれだけ雑誌で持ち上げられてる機能の末路がこれですかぁ(ため息)って感じですが、これはもうしょうがない。私とは相性が悪かった。まる。

私が考えるきんつば嬢の理想的な運用は、ヘルメットは一番気持ちいいコルセアかぶって、B+COMは電源入れっぱなしにしてパニアケースに放り込み、
「Android Autoを起動 させる超巨大スマートキー」として使用する。で、電源切れたらサヨウナラってのが、一番満足できる運用な気がするんですよね。これなら、ヘルメットも自由に選択できるし、一応ナビも使える。でもこんなんアホでしょ?ヘッドセットが超高額なスマートキーと化してるなんて、ヘッドセットも涙目ですよ。

でもねぇ、私にとってインフォテイメントシステムなんて、バイクの本質じゃないですからねぇ。オマケですよ。F6Bだって押してないスイッチは山ほどあった。この手の装備ってカタログ上は何か凄いモノのように喧伝されてるけど、ほとんど賑やかしですからね。そんなの無くても全然困らない。逆に言えば使えなかったとしてもヘコむような機能でもないってことです。このシステムを使わせるために乗り手を品行方正に縛ろうなんて技術者の思い上がり。こっちがホンダのシステムの都合にあわせるなんてあり得ないんですよ。

現状ではきんつばのAndroid Auto は使用する際の前提条件が多すぎて乗り手を縛りすぎです。バイクを使いやすくするためのシステムが使いにくいって本末転倒(笑)。そこを改善しないとちょっと厳しいんじゃないの?ってのが私の感想ですねぇ。


きんつばめがね4(今回はめがねを外したきんつば嬢であります。年をとると虫を見るような蔑みの眼差しを向けられるのが快感になる。外ヅラじゃなくて、豚のような内面に気づいてくれるような女性に惹かれるからかもしれない。だから罵倒少女とか大好きなんですよね。)