皆さん、こんにちわ。4月に入って、ようやく春が来たって感じですね。ダイナに冬装束をまとうことなく乗れるようになる。それが私にとっての春の到来です。

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(ダム沿いのワインディングの一風景。春先は雪解け水を下流のダムでせき止めているため水量が豊かです。河川というよりまるで湖ですね。)

例年、12月から3月は巨大カウルで寒風をシャットアウトしつつ、グリップヒーターでヌクヌクのゴールドウイングで元気に走り回ってる私ですが、今年は新型の慣らしの兼ね合いもあり、例年以上にダイナの出番がありませんでした。

ようやく暖かくなり、満開の桜がとても綺麗だったんで、仕事を半日無理矢理コジあけて、ダイナで近場をタラタラ走って参りました。

いやーー、久しぶりにダイナに乗ってみて
「ああ、やっぱりこれだよ・・最高だよぉ・・」って改めて感動しましたねぇ・・。

全身に春の暖かい風を受け、満開の桜を見上げながらダム横の道路をじっとり走っていると、とにかくこのバイクは最高です。操作系にもポジションにも、まったく違和感ないし、アクセル開けてもとにかく自然。速くはないけど、自分の「気持ちいい」って感覚にフォーカスがバッチリあっているんですね。ないのは耐候性だけ(笑)。

昨年衝動買いしてしまったシンプソンのバンディッドPROが、とにかく天地左右に視界が広く、アバラ屋のように風と音を通すという、フルフェなのにスカスカな開放感「ダイナには大あたりのヘルメット」だったのも最高気分に拍車をかけてる。

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(ちなみにこの大量の水の下には、昔の集落が沈んでいます。)

安定感の高いゴールドウィングのダブルウィッシュボーンに慣れてしまい、体重移動がいつもより大げさになっちゃってたのか、はじめはタイトコーナーでステップガリガリ擦っちゃいましたが、1時間もすればすっかり馴染んで、元の感覚が戻ってきました。

あまりの気持ちよさに「ああ・・これこそがバイクだよ・・」ってテンションが上がりっぱなしでした。コーナーを曲がる度に「はわわぁ・・」ってため息も出る。冬の間、ずっーとゴールドウィングに乗っていた自分が、ゴールドウィングを超える気持ちよさをダイナに感じちゃうのはなぜなのか?

「いやいや、ホンダが世界に誇る至宝ゴールドウィングより、粗雑なダイナがいいってなんなの?頭沸いてんの?」ってホンダファンはツッコむかもしれない。そりゃあゴールドウィングはホンダのフラッグシップですから文句のつけようもないバイクですよ。性能も高いし、乗り心地も最高。でも今のところゴールドウィングは私にとって「吊しの最大公約数」なんですよね。万人が美味しく召し上がれるような味付けで提供された大メーカーの戦略商品。それ故に、細かなところで「自分がバイクにあわせてる」ところもあるわけですよ。

でもダイナは違うんです。こいつは私自身が長年かけて作り上げてきた「対自分用決戦兵器」です。第三者の意見や雑音は全て無視して「自分だけが最高!!」って感じられるように仕立ててある。

もともとハーレーは性能より人との馴染みを重視してるバイクですが、それでも少しずつ不満はあって、その不満を長年にわたり矯正し、自分色に馴染ませ続けてきたのが今のダイナなんです。トータルコストは、ゴールドウィングを軽く超えるほどかかってますんで、一時はバイクにカツアゲされてるような気分になったりもしたわけですが、それなりのところに到達したっていう実感はある。まぁ他人から見たらどこが良くなってるのか、微妙すぎて伝わらないかもしれませんが・・。

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(沿道の山桜。まだ植林されて間もないのか線が細いですね。桜の木を庭に植えてる家が近所にあるんですが、この前そこのおばあちゃんが「この桜、一体どこまで大きくなるのよぉおおお!!屋根に刺さってるじゃなーい!!」って嘆いてましたから、桜ってやっぱ巨木なんですよね。)

弱点だったフロントサスをオーリンズのフルアジャスタブルに換装し、あろうことかノーマルのダルい味をオーリンズで再現すべく、セッティングを繰り返したり、フルコンのマップに点火時期と空燃比を地道に手打ちして、排ガス対策で薄められてた低速トルクをTC96本来の能力相応に回復させたりしています。ポジションも私に合うようにチマチマと適正化。タイヤもダンロップ、ミシュランと試して、メッツラーのマラソンウルトラに行き着き、今だに空気圧を試行錯誤してるという・・もう止められない止まらないのかっぱえびせん状態でここまできてるんですよね。

結局、私のカスタムっていうのはハーレーがコストと環境の問題で割り切らざるを得なかった「公道バイクとしての理想像」を、私なりに解釈し、それをできるだけ再現してるってだけ。ハーレーらしく「まったり楽しくナチュラルに」ってのがスローガンなんで、性能はまったく上がっておらず、変化も微妙で、人から見れば金捨ててる感じに近いのかもしれません。

でも、そうやって11年かけてコツコツ作り上げたバイクは「もう完全に自分専用のジャージ」になってんですよ。このバイクに久しぶりに乗ると、ゴールドウィングでは「知らず知らずのうちにバイクに自分があわせてたんだなぁ・・」ってことに気づかされる。

これって、「シンクロ率が70%の最新型エヴァンゲリオンと、数世代前の試作機だけどシンクロ率100%のエヴァンゲリオンはどっちが強い??」って問いかけに近いのかもしれない。

バイクってネルフの汎用人型決戦兵器と同じで、性能もさることながらシンクロ率がとても大事だと思うんです。納車して間もないホンダの新型フラッグシップは、あらゆる面で快適で高性能なんですが、お付き合いして半年程度では、まだまだ古女房のダイナにシンクロ率で及ばない。その意味では長年連れ添ったF6Bも私とのシンクロ率が極めて高かったんで、現時点で新型と旧型を同一線上で評価するのはちょっと不公平なところもあるんですよ。

ダイナの持つ最大の武器は、私との馴染みの良さ。それがバイクの気持ちよさにダイレクトに繋がってるんですね。結局バイクってのは乗り手との間で育まれていく「心と体のシンクロ具合」がとても大事で、それに印象が大きく左右されるんです。

で、そのシンクロ率をもっとも手っ取り早く上げる方法が、カスタムでありチューニングなんですよね。わがまま放題にパーソナルな好みを追求していくと、バイクは自然に自分特攻になっていく。

駄目バイクのハーレーは手を入れなきゃどうにもならん部分が多くって、なんかいろいろやってるうちに気がついたらシンクロ率のオバケになってたってオチなんですが、一方の国産バイクってノーマルがあまりにも良くできてて「そこまで手を入れなくてもいいや」と思っちゃうんですよね。これって、ハーレーを褒めて良いのか、けなして良いのかどうにもわかんないですけど。

私から見て、きんつば嬢はまごうことなき「ホンダのバイク」。でもダイナ嬢はハーレーというより「私のバイク」なんです。素材はハーレー、微妙な味付けは私。命名するなら「ハーレー・ヘチマッドソン・オタクスペシャル・マークⅡ」って感じです。

そんな下らないことを考えながら、桜舞う山道を流していると、「バイクってホント、正解がなくって奥が深いなぁ・・」と改めて思うんですよね。


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(こちら、川沿いの超ご立派なソメイヨシノ。抜けるような青空と満開の桜のコントラストが美しい。この季節はバイクで移動花見っていうのがお約束ですよね。)





余談ですが・・調子に乗ってダイナで150kmほど走り、自宅戻ったら、なんか、きんつば嬢の3倍くらい疲れてました。大型は味の作り込みが真骨頂だけど、味の濃さって長距離では確実に疲労に繋がってくと思うんですよね。

味を感じつつ、量を食べられるような適切なバランスってのもアメリカ大陸を横断するためには必要なはずで、ハーレーはそこのバランスを考えつつ、より快適に進化していってると思うんですよ。でも、日本は短距離走行が多いからか、尖った味重視の人が多いような気がするんです。

ダイナに乗って改めて感じましたが、新型ゴールドウィングは疲れなさすぎ。これまで乗ってきたバイクの常識では計れないレベルですね。どうやら私は冬の間、ホンダの魔力にすっかり甘やかされていたみたい・・。

・・体鍛えなきゃ・・。