みなさんこんにちは。本日はバイクのことでもなく、模型のことでもなく、新たに私が手に入れたニューアイテムとアイテムを手に入れて「うれしくなって描いちゃったイラスト」のご紹介です。

皆さんご存じの通り私のブログというのは、平均的な文字数が2000字~3000字程度と、とにかく下らない駄文テキストで埋め尽くされております。仕事が終わり、「毒にも薬にもならないテキストを深夜にただひたすら打つ」という暗い楽しみの産物が私のブログ。テキスト部分は私のストレスが脳内よりあふれ出たダークノイズであり、この世の中に何のプラスにもならないものです。

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(これが我が家にやってきたニューアイテム。シンティック13HD。ストイックな箱絵からして強まっている。)

仕事中は真人間を装い、自らのキャラを殺して面白くもないテキストを編み上げているストレスが、深夜に私を完全な駄文製造器に変える。ストレスから解放された私は「興奮剤の大量投与で壊れてしまったケンシロウ」のような勢いで超高速文字入力を開始。ミスタッチと変換ミスと修正で文字入力3回にバックスペース1回という3歩進んで2歩下がる的な非効率さで、病的な文章を生み出しているわけであります。

しかし、勢いでテキストを打てば打つほど悲しいかな画面は真っ黒に染まっていく。内容のない文字列は単なるゴミであり、ゴミも大量に積み上がれば、それは産廃。つまるところ私のブログは完全な産廃なのです。その産廃の山を「いかにまともなブログ風にみせていくのか?」そこはやはりビジュアルを足すしかありません。

「いやビジュアルが良くなったって、内容が変わんなければ産廃であることに変わりないだろ!」実にごもっともなご意見です。しかし包装紙によって中身の印象も変わるというのが商売の基本。近所で買ってきた一山いくらのまんじゅうも高島屋の包装紙でくるめば超高級和菓子に見えるのです。で、この世の9割のバカ舌はこれで騙せる。

では私が書き綴る暗黒ブログを華やか彩る候補は何なのでしょう?第一はやはり写真でしょう。私のテキスト量なら一つのブログにせめて2枚は写真を入れたい。しかし、ことはそう簡単ではありません。写真には被写体というモノが必須なのであります。

模型のブログはその時々の模型の進行状態の写真を挿入していけばそれで良いのですが、バイクのブログはそうもいかない。私は鮭のように同じルートばかりを回遊しているバイク乗りなので、目新しい写真はなかなか撮れないのです。

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(これが以前のイラスト製作環境。ヘッダーの絵も、背景の絵もこの環境で描いていました。)

写真が用意できないのなら、自分で「写真の代わりになる何か」を作っていくしかない。丁度デジ絵も本格的に修行していきたいと思っていたところだったので、バイクのブログに自家製のイラストを入れることにしました。実は私は、大学時代は漫研に所属しており、今でもヒマな時はイラストを描いている漫画好きソシャゲ廃人です。その腐ったスキルをMYブログにも最大限生かそうとしたわけです。

ちなみに大学生の頃はGペンと丸ペンで漫画用原稿用紙に絵を描いていましたが、私が再びペンを取ったときは世の中はほぼデジタル絵に移行していましたので、4年ほど前にイラストスタジオという定番ソフトと、Banbooというワコムの板タブレットを購入し、最低限のコストでデジタル環境へ移行しています。

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(現在の環境。パソコンと同じ画面がタブレットにうつる。これにより、タブレットそのものがキャンパスになります。)

板タブレットとはデジタルペンをタブレットの上で走らせるとパソコンの画面上に同じような線が引けるという便利アイテム。しかし、この板タブの難点は、手元で描いた描画線とパソコン上の描画線が必ずしも一致しないことです。板タブはペンを動かしたベクトルと移動量、筆圧を感知し、目の前のパソコンの画面上にそれを反映させるものです。世の中にはマウスで上手に絵を描く人がおられますが、マウスをペンに置き換えて、マウスではできない筆圧の感知を特殊な板タブレット上で行っていると考えてもらえばわかりやすい。

これでもマウスで絵を描くよりもよっぽどしっかりしたものが描けるし、低コストという美点があるのですが、先ほども申しましたように「紙の代わりにはならない」。板タブはペン入れには便利ですが、下絵を描くことが難しいので、イラスト作成時には先に紙に下書きし、それをスキャナで取り込んでから描いていました。結局のところ、この板タブでイラストを描こうとすると半分デジタル、半分アナログになってしまうのです。

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(CINTIQ13HDを購入して最初に描いたのが、何故かヘルシングのアンデルセン神父。大好きキャラの一人です。ヘルシングって「バチカンであろうがナチスであろうが戦に狂うものは皆外道」という、一つの真実を赤裸々に描いた漫画でした。あの漫画が救いだったのは登場人物のほとんどが(吸血鬼ですら)自らを「外道である」と自覚していたこと。外道なのにその認識のない人間ほど始末に負えないモノはない。)



そこで下絵を含めて完全なるデジタル環境に移行するために液晶タブレット、「ワコムのシンティック13HD」を購入しました。清水の舞台から飛び降りて脳挫傷レベルの勢いです。このシンティック13HD、後継機種が登場して型落ちになったので、かなりお値打ちになったのですが、それでも高い。

液晶タブレットが板タブと最も違うのは「タブレットのペン入力の部分が液晶になっており、パソコンの画面を液晶部分にそっくりそのまま表示している。」ところ。これまでの板タブは板の上をなぞった軌跡がパソコンの画面に反映されていた訳ですが、液晶タブレットは「パソコンの画面を紙に見立てて、そのまま画面上に描いていく」という状態になる。

すなわち板タブはペンのデジタル化であり、液タブはペン+紙のデジタル化といえます。パソコンの画面が疑似漫画用原稿用紙になるので、下書きからペン入れまで全てタブレット上でまかなえるのです。液晶タブレット購入記念にイラストソフトもイラストスタジオから後継のクリップスタジオに変更しました。ソフトとハード、いずれの環境も激変したので、慣れるまで少し時間がかかると思いますが、それでも何枚か描いてみると「もうこれは板タブには戻れんな・・」と思う。

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(2枚目に描いたのがこちら。ひぐらしのなく頃にのバーサク・レナです。かなり雑です。ひぐらしはこれまでの劇画ではなく、可愛い系のアニメ絵でぞっとする狂気の表情を突き詰めたところが素晴らしい。)

とにかく作業時間が短く、効率が良いことこの上ない。下書きを紙じゃなくレイヤーで出来るようになるだけで、こんなに楽になるのか?と感動します。難点はやはり「クォリティが上がる反面、個性がなくなっていくこと」でしょうか?とにかく紙に下絵を描かず、パソコン上で全て処理できるため、読み込んだ他人様の絵を画面に表示してトレースするという誘惑はかなりデカい。トレースというのは私みたいに絵が下手な人間には悪魔の声のようなものですから「こりゃトレース絵が流行るわけだ・・」としみじみ思いました。

最近、このようなデジ絵が主流になったためか、ネットの絵に関節が歪んでるとか、この絵のここがオカシイというツッコミを入れる人が結構います。でも個人的には「歪んでいる」というのはそれなりに大事なことだと思ってます。歪みとは当たり前とは少し違うということで、それがその人の個性になったりするし、それが魅力につながることもある。

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(昨年購入したガレージキットを絵にしたもの。ガチャで私の金を吸い上げている元凶、フェイトグランドオーダーより水着フランです。この絵はガレージキット作る前のイメージ作りの一環で描きましたが、可愛い絵はバランスが整えば整うほど無個性になっていく気がしてしまう。)

人体のバランスというのは非常に難しいものなので、歪みに対するツッコミを気にするあまり、他人のイラストを下絵にしてバランスをとっていきたいというのはわからんではない。しかし、絵は人が描いているものであって、歪みも描き手の人生やあり方が反映されたものですので「バランスが取れている」ということより大事なものがあると思ってます。私が一番好きなのは「ちょっと歪んだりしているけど、それが当たり前に見えて格好いい絵」なのかも・・。

まぁそんな絵がそうそう描けるわけではないですし、私自身一昔前の非常に古い絵柄とタッチですので、過度に絵を整えようとするのではなく、デジタルイラストでも自分らしい絵というものを念頭におきながら、チョコチョコ描いていきたいと思います。