とりあえず私はバイクに乗っているだけで幸せな人なんですが、「バイクで走り一休みしてコーヒーを飲む。」これがなんともいえん喜びです。

そもそも、バイク乗りってのは休憩をあんまり入れなかったり、休憩してもぼーっとしている間が持たなくてすぐ走り出してしまうわけです。確かに自由なんだけどなーんとなく何かに追われているような感覚になるときがある。バイクが好きな人ほど晴れると「おっ今日を最大限楽しまなきゃ。こんな日にこそたくさん乗らなきゃ。距離稼がなきゃ。」って思っちゃう。

バイクに乗るのが好きすぎて空回りする感じなんですねぇ。

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(能登半島先端にある桶滝。清水も湧き出てて、これは隠れた名コーヒースポットです。)

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(さやさやと流れ落ちる水の音を聞きながら、ぼーっとコーヒーを湧かしていると、まるで桃源郷にいる気分。)

でも、きれいな風景や隠れたスポットを前にして、ここで一服するか??と思ったときにコーヒーセットがあると全然違います。なぜなら、「少なくともコーヒーができあがって、熱々のそれを飲み干すまではそこを動くことができない」ですから。

コーヒー湧かせば、どんなにせっかちな私でも絶対に一定時間休めるんですね。「出先で湯を沸かしコーヒーを飲む」これは私がコーヒー中毒患者というだけでなく、私が編み出した「休憩のための知恵」でもあります。カフェインを入れることで眠気防止にもなりますんで。

お気に入りの景色があったらそこにバイクを止めて、景色を眺めながらコーヒーをすする。それによって気持ちに余裕も生まれたり、今日はいい一日だニャーなんてちょっとスローライフな気分になれるわけです。

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(清水も湧き出ている。もう水が「私をコーヒーにしてぇえええ!」と主張しているようにしか見えない。まさにカモネギ。)

そんな私のバイクには常時以下の装備が積まれています。

①オプティマスのSVEA(ホワイトガソリンストーブ)
②チタンの湯沸かしカップ(スノーピークス)
③チタンのコーヒーカップ(同上)
④ヘリノックスのチェアワン
⑤チャッカマン
⑥パック入りお手軽レギュラーコーヒー単価20円。(UCCの青色のやつ)
⑦軍手

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(使い古されたコーヒーセット。オプティマスは1代目がぶっ壊れて2代目です。)

全部あわせてもたいした体積取らないです。これをF6Bの後部バニアか、ローライダーのバックパックに入れておけば、どこへ行っても幸せを感じることができます。とりあえずぶらっと走りにでて、「おお、、ここ眺め最高なんじゃね」というところでバイクを止めて、コーヒーを飲むわけです。

豆からひくのは格好いいけどめんどくさくて私には無理です。

どうせそんな薫り高いコーヒーの味などよくわからないし、それが自分にとってうまいとは限らない。庶民はフレンチより場末のチャーハンがなじむわけです。

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(チェアワン大展開の図。この椅子の座り心地はもう立ちたくなくなるほど。)

とりあえずレギュラーコーヒーでカフェインさえ入っていればいい。
アル中のオッサンがワンカップで満足なように、私もお手軽なレギュラーコーヒーで大満足です。コーヒーの味もさることながら、バイクとコーヒーの組み合わせで、コーヒーの妙味が何倍にもなる。そもそもバイクのいいところは、またがってエンジンかけてアクセルひねるだけで癒やされるというお手軽さ。準備ゼロ。そんなところが好きなんですね。

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(珈琲完成。たったこれだけの機材で熱々のコーヒーが飲める。コレがたまらなくうまい。)

コーヒーだって同じ。湯を注ぐだけでうまいのがいい。

模型だって何だってそうですが、私にとってお手軽さと得られる効果のバランスが大事なんです。パック式のレギュラーコーヒーはカップに設置して湯を注ぐだけ。パックのかすはそのまま湯沸かしカップに放り込んで、ふたをしちゃえばゴミの持ち帰りも楽々です。

このように出先のコーヒーは最高なのですが、これが万能かというとそうでもない。
まずすべてが風に弱い。

①「風が強いとバーナーの火がなびいちゃって、湯が沸かねぇぇええええ!」

②「チェアワン、コンパクトだけど軽すぎて風吹くと吹っ飛ぶんですがががががが!!」

という悲劇があります。

①については、以前強風で30分待っても湯が沸かず、呆然としながら機器を片付けたことが数回。ギャラリーがいると恥ずかしいです。

②チェアワンは座り心地が良くて最高の休憩アイテムなんですが、キャンプ登山用ですので、とにかく軽量。滝壺で展開して、風に飛ばされて帰らぬ人になったことや、ぶっ飛んでいってしまい、ドラ猫を追いかけるサザエさんのように走り回った挙げ句、水たまりや川に着水して、ショッカー戦闘員のポーズで「イーーーーー」と固まることがあります。

チェアワンは布製で風を受ける面積が大きいので、コップなどよりもよっぽど簡単に吹っ飛んでいきます。いい年したオジサンがクルクル回転しながら転がっていく椅子を必死に追いかける姿はもの悲しいものがあります。コレもギャラリーがいると極めて恥ずかしい。

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(あー。この瞬間がバイクとコーヒーだねって感じです。)

まぁそんなこんなと大変なこともいろいろありますが、やっぱバイクでぶらっと走った後のコーヒーは最高としかいいようがないですね。