アル・アジフとアナザーブラッドの製作記その3です。

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今回は顔の下書き。相変わらずシャープペンシルで下書きを描いています。
まずはアル・アジフ

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(第一次下書き。手探り状態ですので、とりあえずベースとしての試し描きです。)

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(右側面)

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(左側面)

アルは自分の中ではかなり幼いイメージ(12歳くらい?)ですが、このフィギュアのアルはもう少し大人びて(15歳くらい?)います。ガレージキットの顔描きは自分の中のキャラクターを白いキャストのキャンバスに描いていく作業ですが、キャスト原型というものがある以上、完全に自由に描けるわけではありません

フィギュア製作では自分の中のキャラクターとガレージキットの造形イメージが必ずしも一致しないことがよくあります。それは当たり前のことであって、造形師の表現したかった表情と、私の中にあるイメージが完全に一致するわけがないんです。まぁそりゃね、、他人ですから。

「時空を超える名状しがたき毒電波」でつながったり、「ミ=ゴの円筒状の脳収容器」で脳移植してイメージを共有しましたなんてことはあり得ない(クトルフ神話オタにしかわからない言葉を連発していますが気にしないでください)。皆、独自に己の中にそのキャラクターのイメージを持っていて、それは人によって様々です。

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(下書きでも必ず髪をのせましょう。髪をのせてみないと最終的なバランスの確認がとれません。)

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(この下書き段階で眉が髪に隠れないか?とか目線はどうか?とかいろいろな検証をしておきます。ちなみにこの第一次下書きは不採用。)

通常は完成品がワンフェスなんかで展示されておりますので、それを見ながら自分のイメージするキャラクター像に近いガレキを購入しようとするのですが、イメージだけでガレキを選ぶわけではなく「造形の総合的な魅力」「全体の完成度」なんかも購入評価の対象ですので、私の感覚と大きく違うものや一般的に認知されているキャライメージではないものも造形がステキならば購入することがあります。そしてそれを自分のイメージに強引に近づけていく。そんな作業をすることになります。

今回のアルは顔立ちが自分のイメージのアル・アジフよりずいぶん大人びているんです。よって、そのまま正直に描いてしまっては自分が思うところのアル・アジフには到底なりません。自分のイメージと違う造形に自分のイメージを重ね合わせ、「妥協点」「バランス上の落としどころ」を探りながら、私が思うアル・アジフに近いものにしていくのがガレージキット製作の醍醐味であり難しいところです。

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(第?次下書き。何回書いたかもう良く覚えていませんが、記憶によるとコレを採用したのだと思います。)

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(気に入ったら、それを写真に撮影して保存しておき、本番はその写真を見ながら描いていきます。)

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(上まぶたのラインが第1次下書きより濃く太いのがおわかりでしょうか?)

そしてその作業に重要なのが「下書き」です。下書きで試行錯誤することなく一発でステキな顔がかけるようなら、私はもうこけし職人か菊人形職人になっているはずです。しかし、そんなことは不可能であるからタダの一般人なのであり、ここのブログでグチグチ言ってる訳です。

とりあえず3Bの柔らかい0.3㎜のシャーペンで下書きを試行錯誤していきます。細いシャーペンを使うのは、私の使っている極細面相筆で私が描くラインの平均が0.3㎜くらいだから。相変わらず目の上部輪郭線を太くして、目のくぼみからはみ出すように描き、目を可能な限り大きく描いています。目を大きくすると大人びた側面は薄くなり、明るく可愛い系の顔になります。これは完全に好みの問題ですので、好きなように描くべきです。また、眉毛はモールドで表現されていたのですが、どうしてこんなに右左の眉が非対称な配置なのかしら??と思うようなものだったので、ごっそりモールドを削り取り、自分の好きなように眉を入れました。

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(髪をのせてみました。上部の完成写真はコレをベースにしているというのはなんとなくわかるのではないでしょうか?)

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これでアル・アジフの顔の下書きが完成です。

さらに仮組。アナザーブラッドが組み合わされないと鉄人28号のガオー状態ですが、これはもうしようがない。どんな風に塗るかな・・と思いながら眺めるホワイトボディは夢膨らむ存在です。製作を急ぐより、他のキットの洗浄でもしながら、この状態で1週間ほど眺めてみるのもいいのではないでしょうか?

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(相変わらずマスキングテープでなりふり構わす組んだのがありありの仮組み)

次回はアナザー・ブラッドです。