Milkydoll製の「アル・アジフ&アナザーブラッド」の製作記その2です。

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(キットのパッケージ。パッケージのホワイトボディを見るだけでも、このキットの恐ろしさがビンビン伝わってきます。「完成させられるだけで御の字感」がハンパない。)

このキットは夢のカグツチノ公国さんとこの「アル・アジフ&大十字九郎」と並んで、「デモンベインモチーフ」のキットとしては出来の良さで双璧といえるものだと思います。
 
発売は2007年(平成19年)のワンフェスだったのですが、私の購入したものは開けた瞬間「うむむむむ・・」とうなってしまうほどの気泡の多さでした。

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(何故かキットには塗装後の完成見本はついていません。ホワイトボディの見本はピザの斜塔のように後方に傾いているので、アルがアナザーブラッドに投げ技をかけている様に見えます。安定性を確保するためにも、もう少し垂直に立ち上げたいところ。)

昨今のガレージキットのクォリティで考えると、なかなか想像しがたいレベルですが、当時は気泡まみれキットが当たり前のようにありました・・ガレージキットを購入する以上ある程度の気泡は覚悟しておかなくてはならない時代だったのです。
 
「うう・・この気泡達を全部シアノンで埋めるのか・・」と思っただけで、「不定の狂気」に陥り異常行動に走ってしまいそうになるわけですが、「そもそも私がこれから作ろうとしているのは邪悪なる魔道書が人の形をとったもの。狂気と隣り合わせではないか・・。この程度のハードルを乗り越えずしてクトルフ好きが名乗れようか!!」と気を取り直して製作を開始いたしました。
 
キットは、アル・アジフが23パーツ

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(キットに付いてきたパーツ確認用のリスト。アル・アジフは23パーツですが、取り付けるだけのリボンで6パーツありますので、本体は17パーツ。見た感じ難易度はそう高くなさそう。)

アナザーブラッドが28パーツ。

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(アナザーブラッドの組み立て説明図。こちらはアル・アジフと異なり、アナザーブラッドの性格に呼応するように邪悪さに満ちている。スカートの組み指定を見るだけで、名状しがたき宇宙的恐怖にとらわれる。)

離型剤を剥がすため、爺から大量にくすねた入れ歯洗浄剤に2日ほど漬け込んでから、シアノンでの気泡埋めを開始。埋めてヤスッてを繰り返しつつ数週間。ようやくなめらか肌に仕上がった・・。と思ったら今度はアナザーブラッドのフリフリスカートに大苦戦することに・・。

そもそもレジンキットのスカートというのは簡単に組めた記憶がありません。
ヒラヒラのフレアスカートを厚みのあるレジンで表現するというのは素材同士の相性がすでにあまりよろしくない。

アル様はともかくアナザーブラッドはスカートのあわせが複雑でしかも全然合わねぇエエエエェエエエ!!

「テケリ・リ!ルルイエ!!!イアイア!!!ヒィイイィィイィイイイーー!!」

と叫びたくなるほど合いが悪い。しかもスカートだけで9分割ですよ9分割。

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(マスキングテープでグルグル巻きとなった名状しがたきスカート仮組み図。このグルグル巻きはアンドロメダ銀河からきたロイガーの影響か??今後の混沌たる組立過程が想像され、再び宇宙的恐怖に襲われる。)

これを組んで重ねて隙間埋めて、また組んで重ねてって、まるで寄せてはかえす波のよう・・まさに気分は神格に使える奉仕種族。しかしこれらの行為に我が身が癒やすヒーリング効果宗教的な恍惚感はまったくなく、逆に精神パルスが大シケのように乱れていく。・・いかんいかん気をしっかり持たねばSAN値不足で「一時的狂気」に陥る・・。
 
スカートを合わせるといっても接着剤だけでは強度保たなさそうなので、煮沸&曲げでパーツの合いをある程度まで確保してから、合わせ目の薄ーい厚みに0.5㎜の穴を開けて芯棒を通し、スカート同士を連結し固定強度を出しています。煮沸のため、台所のコンロの前と模型部屋を行ったり来たり。
 
「めんどくさい作業よくやるわ・・」と思う方もいらっしゃると思いますが、これやらないと本組み時に確実に泣きを見るので、もうしようがなくやっているに過ぎない。決して喜んでやっている作業でないのはご理解ください。
 
とにかく仮組が完了するまでに要した時間が膨大で、フィギュアだけのキットなのに、レジンバイクと組み合わされたVispoさんのRシリーズ並の仮組時間を要したように思います。仮組終了時には「ジョジョ第4部のジョースター」並に老け込んでいました。
 
下地が終わったのでとりあえず全体のバランスを見るためにアル様とアナザーブラッドを組み合わせて立たせてみます。うっぷす。お・・重い。これはアル様をベースにかなりの強度で固定しないと、だんだん傾いて「笑顔のブレーンバスター像」になる。アナザーブラッドとの連結部分も一応は固定されてる気がするけど、ちょっとでも衝撃を与えたらぶっ壊れそう・・アナザーブラッドを後ろで支えるサポートのアルミ棒は最低限必要な気がしました。

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(なんかただ組み上がっているだけなのに妙なエロさがありますね。斜めから見るとアルもアナザーブラッドも胸で魚がさばけるレベルのまな板状態です。)

りあえずこんな感じで、なんとか仮組が終了。簡単に仕上がっているようですが、地味で膨大な仕込み作業の上で組み上がってます。

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(仮組み全体図。マスキングテープの嵐。下の台は私が模型を仮組みするための土台に使っている木製ブロック。重くてキャストの重量じゃ全く微動だにしないし、高さもあって長い芯棒が入る。横にも長いためレジンバイクにも対応。ちゃんとしたベースを作るまではとりあえずこの上に固定してます。アルの膝から2㎜の長い真鍮棒を木の土台に差し込んでありますが、それだけでは不安きわまりないので、壁を使って直立させています。)

クトルフ神話モチーフの「デモンベイン系フィギュア」ということで、今回は趣向を変え「わかる人にしかわからない」クトルフ神話系語り口でお送りしました。次は顔の下書きについて報告していきます。






話は変わりますが、ゴールデンウィークに3泊4日で台湾に行ってきました。

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台湾で記憶に残ってるのは、なんといっても西門町(シーメンディン)のイメージキャラクターたち。西門町は台湾の原宿と言われている若者の街らしいですが・・ご覧下さい。

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至る所ロリキャラだらけ。コリャきてますネェ・・・。街のイメージキャラクターが「台湾版魔法少女っすかー」行政アクセルベタ踏みですね。

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見よ!この吹き出し。この表情で「汽・・・汽車禁入・・・」のセリフは完全犯罪

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メイドカフェも登場。国籍は違えど、間違いなく同型の奉仕種族がこの地には住んでいる。

異国台湾の熱い魂に結構気分がアガりましたので、過去作を小出しにしてるだけじゃなく、新作ガレキの積みキットでもゆっくりまた作り始めようかとも思ってます。