これまでのフィギュア製作記もそうなんですが、私の製作記はことフィギュアについては、ほぼ「顔の下書き」「顔の塗装」「付属メカの製作」ばっかり書いています。 体部分の塗装や製作に関する記述はほとんどないといっていい状態です。

(髪をつける前の瞳の塗装。いつもと違ってちょっと細めのキリッと系で。この段階では非常に中性的で男か女かイマイチわかりません。)
「貴様あぁああぁあ!女への興味は顔だけなのかぁああ!!」といわれるとそんなことはないんですが、ぶっちゃけフィギュアに関しては「造形3割」「顔が6割」「その他1割」くらいだと思ってます。

こんなことを言うと「いやそんなことないんです!!顔だけで全てが決まるなどありえません!!緻密な仕上げが全体を価値を決めるのです!コツコツとした作業と情熱の積み上げこそが模型の価値なのですぅ!!」とNHK青年の主張のように手を机に踏ん張って顔を右に左に振り子のようにブンブン振りながら力説する人も出てこようかと思います。

確かにほとんどの物作りの場合においてはそれは正しい。多くの工芸品はアルチザンの優れた技術や緻密な仕上げ、丁寧な作業がその価値であり、価格正当性だったりします。
しかし、こと美少女フィギュアについてだけは顔が第一。たとえば今回のマリさんだって、バイクやレーシングスーツをどんなに丹精込めて製作したとしても、顔をリアルタイプ仮面ライダー2号にすげ替えた瞬間終わる。
画像1

(ライダーファンにボコられそうな噴飯物のコラ画像。でも昔は仮面ライダーやドラえもんのメットかぶったこんな奴らが箱根や奥多摩を走ってました。)
ライダーマスクを見た瞬間に「パターン青」で認識のセントラルドグマに到達する前に葬り去られる結果になるでしょう。(そしてマリさんのファンからも仮面ライダーのファンからも袋だたきにあうことでしょう)
画像2

(この格好で颯爽とアスカを助けに来たら女もアガるか?いや多分引かれて終わる。)
上記の画像1と画像2どっちも雑すぎるコラなわけですが、なぜ「マリさんが仮面ライダーのヘルメットをかぶっている」方が違和感が強く、「仮面ライダーのライダースーツを着ているマリさん」はなんとなく許される気がするのか?
それは多分「表情を見てコミュニュケーションする」という人間の習性によるものではないかと思うのです。我々は人と話すとき、常に相手方の顔を見て、相手方の表情の変化を探りながら会話をしている。そしてこれはフィギュアを見るときでも同じで、まず人の習性としてフィギュアの「表情を読みとりに行く」わけです。
ですから表情を仮面で隠されてしまうとフィギュアは意志疎通ができない「異形の存在」に変わってしまう。逆に顔が見えるとフィギュアの顔から最低限の意思の読み取りができるため、安心感のある人の偶像(アイコン)として成立するのではないかと思うわけです。しかし、顔を読み取る過程で瞳や表情に違和感があったりパースが狂ったりしていると、その違和感が見る者に投影されてこちらも不安になりフィギュアの印象も歪む。
だから「顔をしっかり描く」というのはフィギュアの取っつきとしてとっても重要だと思うのです。

(髪と眼鏡を取り付けました。キャラの記号性と女性らしいボディにより一気にマリさんに変貌します。)
顔に違和感がなければ、次の段階として人はようやくポージングを含めた全体に視線を移していくことができる。ここにおいてボディやメカの仕上がりがようやく効いてくるのですが、所詮「男はエロ目線」なので、太ももやヒップライン、胸の谷間に釘付けとなりバイクなぞ質感や仕上げに違和感がないかざっとなめるように見るだけという空しさ。
目線は結局「顔→露出部分→バイク(一瞬)→顔→露出部分」というルーティンを繰り返すわけです。これは我々が美少女を見る時の目の動きと何ら変わることはない「男の業」なのです。

(結局視線は顔と胸を行ったり来たりするだけ。男の業。)
製作においてもその目線を十分考慮する必要があるわけでして、同じクリアーパーツの製作でもバイクのシールドとマリさんの眼鏡のレンズでは製作における重要度、デリケートさが全く違ってくるわけです。
バイクのシールドは多少傷が入ってたり透明度が低くてもキット全体としてのクオリティ低下はわずかなものでしょう。(実際跳ね石で傷が入ることもあるわけです。)
しかし、マリさんのメガネのレンズに接着剤がはみ出して、古本屋のオヤジが装着しているスリ硝子式眼鏡のようになってたり、傷や歪みが生じたりしていたら、見る人はその一点でこのフィギュアの評価を決めてしまうかもしれません。眼鏡のクォリティに全体のクオリティが引っ張られることになってしまうのです。
何を隠そう私にとってはこのキットが初めての眼鏡っ子製作だったんですが、眼鏡レンズの処理はああでもないこうでもないと非常に苦労した記憶があります。当初「透明パーツといえばまずはプラバンだよね」と考え、0.3mmの透明プラバンをレンズの形に抜いてみたのですがカットや接着の過程でどうしても傷などが入り透明度が落ちてしまう。スケールを考えると厚みも合わないような気がする。

(眼鏡のレンズは意表を突いて透明セロファン。光を当てると俄然存在感が出てきます。とにかく透明度と薄さ、フィギュアの顔の邪魔をしない存在の軽さが素敵。)
いろいろと試行錯誤したんですがどうにも上手くいかず、もう「いっそレンズなしでもいいのでは?」とも思いましたが、最終的には「透明セロファンをフレーム裏から張りつける」という意表を突くやり方で処理しています。なお使用したセロファンは軸打ち用のWAVEの真鍮棒の外袋。なんと廃棄物の流用です。究極の節約雑誌「素敵な奥さん」もビックリ。
まぁそんなこんなでとりあえず顔が完成しました。後は体とライダースーツ、ベースの製作が残るのみです。・・マリさんの一連のブログももうすぐ終わりだなぁ・・。
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