現在3年殺しシリーズの木製帆船模型製作ブログの途中ですが、今回は閑話休題で。

このブログ開設当初からしばらくは「ヘッダーの女の子」をそのまま背景にも使って参りましたが、この度背景用のイラストを新規に描きおこしました。以前から「背景用に縦長のイラストが必要だなー」と思ってはいたのですが、描くのが面倒でなんとなく伸ばし伸ばしにしていたのです。
このブログは私が過去に作った模型を紹介していくというコンセプト。見て頂いているのは、ほぼ男性の方だと思いますので、下のイラストのような暑苦しくも見苦しいオッサンを背景にもってくるとただでさえ少ないアクセス数がさらに減りかねない。背景はやっぱり萌え的な女子が無難です。

デザインもブログの中身からして「模型と女子」をからませたものがいい。しかし、模型と女子というのはイラスト的に非常に絡みにくいというか、過去あんまり描かれているのを見たことがありません。
イラストもないけど、模型好きな女子もみたことない。少なくとも私の人生では出会ったことがありません。アニメでも模型作りそうな女子ってガルパンの秋山優花里とガレキマスターFateのキャスター(メディアさん)くらい。
・・・そもそも私がガレージキットのフィギュアを作ってるのは、模型嫌いの女子が原因だったりするのです。
思い起こせば、22年前「新世紀エヴァンゲリオン」が空前の大ヒット。エヴァ旋風が日本中を席巻していた頃、海洋堂からエヴァのガレキフィギュアが沢山発売されました。エヴァにハマった漫研の先輩女子がそのガレキフィギュアを買ってきて、夜大学ラウンジでサークルメンバーで酒飲みながら、こんな会話になったところから、私のフィギュア製作がはじまったのです。
先輩:「何コレ!白いお人形さんが入っているだけ??これ詐欺じゃないの??」
わたくし:「いや、これガレージキットですから、こういうもんです。自分で塗って楽しむという・・」
先輩:「普通の人がこんなの塗れるわけないでしょ!それにこの値段なら塗ってなきゃおかしい!!」
わたくし:「いやいや、そういうものですから・・。そんなハイクォリティな塗装済フィギュア量産できるわけないでしょ。自分で作るしかないです。」(←当時の話です。)
先輩:「でもこれじゃまんま模型でしょ!!箱絵詐欺よ。今すぐ箱絵みたいなフィギュアを部屋に飾りたいのよっ私はっ!!」
わたくし:「そんなこと申されましても・・プッ(いい歳こいてバカだなコイツ)。」
先輩:「・・・・・」
先輩:「そういやアンタ、模型作れるのよね。趣味は模型って言ってたわよね。」
わたくし:「は??」
先輩:「5千円。」
わたくし:「え??」
先輩:「5千円出すから、これ塗って。」
わたくし:「はぁぁああぁ??無理ですよ。こんな色の塗料ないです。俺模型は戦車
とガンプラ専門だから、ガレージキット作ったことないし。」
先輩:「出す。塗料代は別に出すから、これを塗りなさい。」
わたくし:「厭です。俺はこんな軟弱なものは塗りたくありません。」
先輩:「嘘つけ、好きだろ?エヴァ。塗れ。」
わたくし:「厭です。」
先輩:「塗れ。」
わたくし:「厭。」
先輩:「あら、先輩のいうことが聞けないの?コミケ前に私のベジータ×ピッコロ本のベタとトーンを徹夜で手伝いたいのかしら??」
わたくし:「この大役是非この私めにお任せ下さい」
それからガレージキットの作り方をいろいろ勉強して、作ったのが海洋堂のベッドから起き上がっている綾波レイでした・・。

出来の方はお世辞にも良いものとはいえませんでしたが、今のようなハイクォリティな市販塗装済フィギュアがなかった頃です。エアブラシのコンプレッサーが5万円くらいした頃で、その存在すら知らない女子どもはグラデーション塗装を見るだけで大感動。その後続々とエヴァ関連のフィギュアを強制製作させられ、さながら落ちぶれ武士の内職のようになっていくわけです。
そして半年後、私は強制製作の弊害として「ガレージキットはもう見るのも厭」という悲劇的な結末を迎えていました。
そんなこんなで、「女子は模型を作らない」「無理難題を吐きながら製作を押しつける」という概念しかない私に模型女子を描くのは非常にハードルが高いわけです。
製作がうまくいかずヒスをおこしてタイガージェット・シンか上田馬之助のように模型をたたき壊している女子のイメージしか出てきません。
しようがないので、ミリタリー系の服着た女の子にエアブラシと塗料を持たせて、「模型製作お助けロボット的なナニカ」を背負わせました。「単なる立ち絵に過ぎないものを無理やり模型につなげていく。」というほぼ反則的絵ヅラになってます。
描き方も、イメージを荒っぽく描いた鉛筆書きをスキャナで取りこんで、イラストスタジオでペン入れと何の捻りもない。鉛筆書きの下絵は15分ほどで描いたんですが、なんかスレイヤーズの作画みたい。ホントどうしようもなく絵柄古い。これを下絵のレイヤーで取りこんで、ペン入れがてらバランスや至らぬところを修正していって出来上がりです。

文字は悩んだあげく、「さあ模型を作ろう!人生は一度きりしかないのだから!」(Let's make a scale model ! You only get one life. Let's enjoy it !)というまさに今の自分の心境を反映したものに落ち着きました。
年々疲れやすくなり、エネルギーもなくなっていくのを感じてますが、模型でもイラストでもバイクでも何でもいいから、下手くそなりに自分のやりたいことを少しでも長く続けていたい。最近切にそう思ってます。
コメント