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今回紹介するのは木製帆船模型HMSビクトリーです。帆船模型でも最難関と呼ばれる一等戦列艦というやつで製作に3年を要してます。述べ製作時間は1200時間くらい?

完成させた今だから言えますが、正直気が遠くなるというか、このクラスに挑戦する気力はもう無いというか、多分このクラスを再度作るには自分の中で途方もないガッツが必要でしょう。もう既に帆船模型というカテゴリーに割り当てる一生分の時間を使ってしまった・・、まぁそれくらいの燃え尽き感があります。

途中でマストの寸法を間違ったことに気づき、リギング(マストの紐)全てがやり直しになり、苦労して張ったリギングを一旦すべて外すことになったときには正直泣きました・・・。模型を作っていていい大人が泣くほどダメージを受けるとは・・後にも先にも、これが最初で最後でしょう。

何故これを作ったかと申しますと、先般ご紹介させていただいた、中級モデルのウッディ・ジョー「ゴールデンハインド」を作った後、その余勢を駆って帆船模型最大の難関、「戦列艦を作ってみたいわぁ」という欲求がムラムラと湧いてきたためです。(ゴールデンハインドの出来がなかなかのものであったので、正直調子に乗っていました。)

しかし、国内メーカーでは、船体が1メートルを超える巨大なものとなる戦列艦のキットは販売されておりません。海外でもこのクラスになると制作人口はほぼ限られていると思われ、砲100門クラスの戦列艦で海外製キットが存在する有名どころは下記のようなところかと思います。

①英国艦 ソブリン・オブ・ザ・シーズ  砲102門  

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②スペイン艦 サン・フェリペ           砲108門

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③英国艦 HMSビクトリー       砲104門

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④英国艦 ソレイル ロイヤル      砲106門

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⑤スペイン艦 サンシティマ・トリニダート 砲136門

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どれも魅力的な船ばかり。帆船模型の世界に足を踏み入れたなら、やっぱり一度はこのクラス作りたいです。しかし、私は友人のいない孤独なモデラー。周囲に相談できる人もおらず、戦列艦1隻目で難度が高い海外キットは「正直敷居が高い、価格も高い、失敗すれば立ち直れぬ・・」と思って躊躇していました。

そんなときに発売されたのが、ディアゴスティーニのビクトリーでした。
毎週1号ずつ送られてきて、完成まで全120号(約2年)。トータルで支払額は結構なものになるのですが、各号に詳細な組立説明もついており、海外製品にありがちな部品が不足し欠品ということもないでしょう。まさに至れり尽くせり、価格はともかく安心感はこちらが圧倒的に上です。

「これならできる!このだらしない素人モデラーの自分でもこれなら作れるはずじゃああああ!!いざゆかん砲100門一等戦列艦の世界へ!」

と威勢良く製作しはじめたのが運のつき、完成まで丸3年という地獄の始まりでした・・・。なぜ3年もかかってしまったのかは次回以降のブログでグチグチとご説明していきたいと思います。

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