今回はボークスIMSのバッシュです。これもIMS発売当初に購入したもので製作は古いです。一時は買えなかった頃もあったようですが、今はボークスのホームページで普通に購入できるようですね。

イメージ 1

 ボークスのIMSはガレキではなくインジェクションですが、モールド、エッジとも良好で、非常に作りがいのあるキットです。あと、ガレキより安い。ただ、バンダイなどと違って、関節一つとってもイマイチ荒削りで、そう簡単に組み上げられないところもありますが、その手強さも、なかなかの味わいといっていいでしょう。

(このバッシュや先般ご紹介した破裂の人形(the BANG)
            は、関節が弱いため、関節を固定しちゃってます。)
 
イメージ 2

 世界のバンダイと比べると、いささか不親切さや不完全さがあるキットかもしれませんが、それでも販売元は老舗ボークスですから、マイナーブランドのガレージキットに比べれば夢のような完成度です。
 
 現物合わせのガレージキットや帆船模型作りにどっぷりはまってしまい、これらが基準になってしまうと、この手のインジェクションモデルはおしなべて「組みやすいなぁ完成度高いなぁ・・」と感動するようになります。

イメージ 3

 これがバンダイのガンプラレベルになると、作り手のことを考えた組立への配慮と完成度の両立に、「これぞプロの仕事!バンダイ凄すぎる!!」と感銘すら覚えます。

 タミヤもそうですが、組みやすく、分割も少なめで、且つ造型に優れているというのは本当に素晴らしいことです。模型って複雑でパーツの分割が細かく、組みにくいものほど何かしら「凄い」ような感覚になりますが、決してそうではありません。本当に考え抜かれて作られたものほど、組みやすく、塗りやすく、仕上がりが良いのです。そういう意味でバンダイのバランスはもうヤバイですね。神レベルです。

(私は元バイク店店員なのですが、バイクだって本当に考え抜かれたバイクは整備性が抜群です。ひどいバイクになるとプラグを変えるためにタンクやエアクリーナー、果てはキャブまで外さなくてはなりません。)

 つまり、良品は全てにわたってユーザーへ配慮し、いろんなところに目配りした上で、そのバランス点を高いレベルで設定していて、とてつもなく凄いのですが、趣味の世界ではそれは得てして平均的、優等生的にみえ、つまらなく感じてしまうことがあるんですね。バイクでいうと、ホンダとカワサキみたいな関係かもしれません。

イメージ 4

そういう意味では、ボークスのIMSはあるレベルまでのモデラーを切り捨てて、「より精密な仕上がりレベルを目指した」いささかピーキーなキット(それ故に魅力的)と言えるのではないでしょうか。

インジェクションキットですが仮組推奨で、万人にはお勧めしませんが、完成した時の雰囲気の良さは一級品です。さすが、ガレージキットのボークス。高額キットの見せ所をよくわかってらっしゃる。

ちなみにこのバッシュの塗装は全体的にパールメタリックを入れて手間をかけてありますが、完成しちゃうと手間の割にはあんまり目立たないですね・・・。隠し味程度にしか効いてないような気がする・・。でも、いいんです。模型は所詮自己満足ですから。