今回紹介するのは、「痛戦車」です。ヤクトティーガーを思い切って初音ミク仕様にしてみました。製作は6年ほど前だと思います。

イメージ 1

この頃、戦車模型のジオラマばかり作っていて、何か疲れたなぁ・・と思っていました。そんなとき、少し肩の力を抜いて、お遊びのつもりで気楽に作ったのがこの「ヤクト痛イガ-(初音ミク仕様)」です。

イメージ 2

平面の多いヤクトティーガーを「グリーンの2色迷彩にしてミクさんのデカールを貼ってウェザリングを施しただけ」の代物ですが、私の家族の間では非常に評判がいい一品です。展示台もミクカラーで統一して、それっぽくデカールを貼りました。

イメージ 9
この初期のミクさん箱絵デカールがアニメと絵画の中間的な絵柄で色味も戦車との相性が良いのです。レーシングミクさん等のデカールになるとおそらくデカールだけが浮いてしまい、アニメっぽくなりすぎるように思います。

イメージ 5

痛戦車が面白いなぁ、特徴的だなぁと思うのは、痛車が研ぎ出しを駆使して、如何にデカールでデコった本体の見栄えを上げていくか?ということに腐心するのに対し、痛戦車はデコレーションしたものをあえて汚していく、というところだと思います。それも多少豪快に小汚くやった方が戦車らしいです。

イメージ 6

こういう粉っぽい表現の中に二次元のキャラクターが鎮座しているというのも、リアルなんだかリアルでないんだかで、なかなかに不思議で、魅力的な光景だと思うんですよね。

イメージ 7

ハッチから顔を出している初音ミク戦車長は、本体製作の数年後ガルパンのフィギュアを改造して乗せました。それまではしかめっツラしたドイツ戦車兵がそのまま乗ってましたので、違和感が凄く、「怖い顔して戦車長アンタ何者!!」な変態度極まった作品でしたが、数年後に、この初音ミク戦車長が乗車したことで随分救われた作品となりました。

イメージ 8

フィギュア造型については、かなり荒いですが、1/35ととにかく小さいので、私にはこれくらいが限界です。これ以上はおっさんには目が辛くてギブアップです。

イメージ 4

こういう痛戦車はミリタリーを真面目に追求している人からすれば邪道そのものだと思うんですが、作っている方は案外楽しいんですよね。

イメージ 3

近年ガルパンや艦これが注目を浴び、戦車をデコったり、艦船を女の子にしたり、以前の常識にとらわれない自由な楽しみ方が当たり前のようにできるようになって、戦車や艦船の「格」にとらわれず、造型そのものを楽しめるようになってきてます。凄いではなく、「愛らしい」「可愛い」という感覚で戦車を見る。趣味である以上、そんなのもありでしょう。イタリアのセモベンテや、駆逐艦の魅力が再発見されているというのは実に喜ばしいことです。

まさに趣味に制約なし。型にはまる必要はない。楽しければそれで良いのだと思ってます。