今回は緊急で叩いたブログになります。

数日前ハーレーダビッドソンの2026年モデルの価格が発表されました。私は何気なく見てましたけど、とあるモデルにふと目が止まり、二度見して、その後10メートルくらいブッ飛びました。

ここ数年ハーレーダビッドソンジャパンをクサしてばかりで、もはや期待すらも薄れつつあった私でしたが、今回は褒めます。マジで褒めますよ!!

その理由はこれじゃあああああ!!

ハーレーダビッドソン・ナイトスター  「価格148万8800円!!」

オィィィイイ!!こりゃどういうこった!!

昨年まで188万8800円だったナイトスターのプライスを40万円も下げてきおったぁぁあああ!!いやいやいやいや、これはどうした?なんだこの真夏に見る悪い夢のような価格は!!公取が入ってSAN値が下がり、不定の狂気に陥ったのか?

今まで「世界で~♪一番お殿様~♬」って歌いつつ、ワールド・イズ・マインな殿様商売を続けてきたハーレーが、プレミアの鎧一切を脱ぎ捨て、マワシいっちょうで暑苦しいリッタークラスの土俵のど真ん中に上がってきた。

ここ数年、国産大型バイクは原材料費の高騰などで段階的に価格が上昇し、今年もホンダやカワサキが定価を軒並み値上げしている状況にある。もうね。価格据え置きでも「よく頑張ってるな~」って評価されるような市場環境ですよ。そんな中、自社開発のナイトスターを一気に40万円も値下げするって、投身自殺か?五体投地か?って感じ。普通の神経ではとてもできるものではない。新CEOの玉木氏が「私もいにしえのハーレー乗りの心を理解しなければ!よぉし!初心に返っちゃうぞ~!」って叫んで、マリファナを大量に吸ったのかもしれない。

もうね。他メーカーの値上げなども考慮すると、一気に45万円から50万円くらい価格差が詰まったことになる。いや、詰まったどころか、「いっそリーズナブルなんじゃね?」って思うようなレベルにまで下がっちまった。

実際、2026年モデルの国産バイクと比べてみましょうよ。今年スズキからデリバリーされたGSXー8TTは775ccのパラツインで138万円なわけ。一方2026年モデルのナイトスターは975ccで148万円。排気量差を考えると価格差はないも同然!!!

好調に売れている国産クルーザーのレブル1100はどうでしょうか?ヤッコモデルのDCTの2026年モデルが149万円・・ナイトスターの方が安いんじゃが!!

まぁナイトスターは便利装備がなにもない素の状態で、装備的はかなりの差があると思われますけど、水冷とはいえその心臓は「ハーレーの葵の御紋、大排気量Vツイン」ですからねぇ・・。これは大型のスタンダードバイクを狙う層が一気に比較購入で迷うレベルになったと思うんですよ。

いやぁ・・あのハーレーがスズキと価格を比較して「どっちを選ぼうか?」ってことになってるだなんて・・・もう頭がおかしくなりそうです。

いやね。400万円クラスのロクに売れない高額モデルが価格改定で350万円に下がるとかならまだ理解できるんですよ。その価格帯なら利幅もでかいし、数も出ないですから。でもね。今回の値下げは主力量販モデルのナイトスターですから、影響度が違う。バイク業界における生態系が根こそぎ変わってしまいかねないです。

この「狂気ともいえるプライスダウン」は、新しいハーレージャパンのCEOが日本におけるハーレーの最大の病根、「リッタークラスの売れ筋価格帯に他メーカーと互角に張り合えるタマがない」という危機的状況を十分に理解しているということであり、本国と交渉し、そのミスマッチを是正できる発言権を持っているということに他ならない。

日本市場におけるハーレーは、一昨年までの野田体制時の公取違反の押し込み販売により、ブランドイメージはガタガタになり「今後は身を正して、顧客に寄り添っていきます!」っていう姿勢を明確にしないと許されない状況にあったと思うんですよ。

その一方で、「いうてあのハーレーだからなぁ・・ニューモデルも当面出そうにないし、ホント大丈夫か?地獄じゃないの?」なんて思うところもあった。でもね。この価格改定は月まで届くような大ホームラン。実際目の当たりにすると、大逆転にはこの手があったか!って感じるけど普通は実現できないですよ、こんなもん。

思い起こせば、この私、ナイトスターの発売直後に、スポーツスターSとナイトスターの比較インプレを書いているんです。

それがこちら→「ハーレー・ナイトスターに関する個人的なインプレッション」

このブログは息長く閲覧されていて、いろんな人が参考にしてくれているみたいなのですが、その中でナイトスターの値付けについてハーレーに対して顧客目線で公開説教を行っていた。

当時のナイトスターは比較対象になるスポーツスターSと比べると性能も造りもあきらかに見劣りしてたし、パーツの見せ方や質感もこなれていなかった。国産メーカーのライバルと比べても、その差額を許容できるアドバンテージがほとんどなかったんですよね。ディスコンした先代スポーツスターがハーレーのアイデンティティを満載した名車中の名車だったことも相まって、「日本の消費者ナメてんのか?」っていうヒドイ結論で締めることになってしまったんです。でもナイトスターは乗ると決して悪いバイクではないんですよ。誰にでもお勧めできる気持ちいいスタンダードモデルなんです。そう、一番の問題は「ブランド価値にあぐらをかいたお話にならない価格設定」だったことは疑いの余地がない。

でも、今回ハーレーはナイトスターの価格を大幅に下げた。下げまくった。中途半端ではなく徹底的に。これでもかと。その結果が148万8800円。

実は私、そのブログの中で「この造りならナイトスターの価格は150万円程度が妥当でしょ?」って明確に書いていたんです。今回ハーレーはマジでそのラインに一気に価格下げてきたんですよぉぉおおお!!まさか私のブログを見たわけじゃないでしょうけど、目ん玉ビヨヨンじゃないですか。こっちが望んでいたことをお出しされてしまっては、もはや文句のつける余地がない。

プライスダウン2
(価格見た時の私はこんな感じ。信じられなくて二度見しましたよ。マイナーモデルならともかく、主力量販モデルでこの値下げは前代未聞。ハーレーの正気度を疑いたくなるし、見てるこっちも不定の狂気に陥りそうになる。)

メカ的にもデリバリー当初のトラブルを潰し終わり、熟成食べ頃状態でしょうし、質感や見せ方もエンジン周りの塗装を変更したりして、初期モデルに比べて大きく改善している。当然製造面もこなれてきているでしょう。

そう、2026年のナイトスターは冗談みたいな価格改定も相まって、戦略的見地からは、「完全に別モデル」に生まれ変わっちまった。トライアンフや国産メーカーからしたら、まさに悪夢的状況。群雄割拠のリッタークラスの大混戦の中に、突然ジェダイ・マスターがライトセーバー振り回して特攻してきたような捨て身のヤケクソ感がある。こんなの戦力の底上げどころじゃない。

しかも2026年モデルには、なななななんと!!スポーツスターの勝負手といっていい「伝説のXR750カラー」を設定してきやがったぁあああああ。

「らめぇぇえ!そんなことしたらX350が死んじゃう!!」

オィィイイイイイ!!ハーレーいい加減にしろ!

あのね。X350ってベネリを着せ替えしてXR750オマージュにしたのがウリだったじゃないですか!それでも苦戦してるっていうのに、そんなところに同じXRのオレンジカラーを採用したナイトスターを価格下げて出したら、「もうナイトスターで良いじゃん!!」ってなっちゃう!

「これじゃX350の立つ瀬がどこにもないんじゃがぁああああああ!!!」

現在、全国にX350オーナーどれくらいいるのかわからないけど、これあまりにも過酷な仕打ちじゃないですか?身内殺しですか?

ナイトスター下剋上カラー
(こちら今年の大本命、XR750カラーのナイトスター。見てくれこの自信に満ち満ちた姿を!!高慢ちきな小僧だったルーク・スカイウォーカーが遂にフォースの覚醒に至っちまった。今年のハーレー戦線はビックツインじゃなくコイツが台風の目になることは間違いない。)

X350が今年ディスコンになるってんならまだしも、まだ売るんでしょ?同じ店舗にX350とナイトスターのオレンジカラーが並んじゃうんでしょ?これ内ゲバなの?死体蹴りなの?ああ、もう無茶苦茶だよ!X350って野田社長の強い後押しで日本販売が決定したらしいけど、それを全て闇に葬り去らんとする意志すら感じてしまう・・・。

結局こんなことになっちゃうから、「付け焼き刃でX350を日本市場で売るのやめとけ」っていってたんですよ。だって誰がどう考えてもスポの後釜ってナイトスターなんですよ。つまり、そのうちナイトスターのテコ入れにXRカラーが採用されてくるのは既定路線だったわけ。そうなった時点で「ハーレー自らが真打ちを出してX350を上書きする」という極めて理不尽なことになる。しかし、僅か数年でそれが行われることになっちまうとは、この海のリハクをもってしても・・。

実際この2つを並べられたら、普通はナイトスター買いますよ。日本のバイク乗りは、ハーレーに国産にはないアメリカ的な価値観を求めてる。その象徴がアメリカの文化といっても過言ではない大排気量Vツインであり、それを包み込むローアンドロングなアメリカンスタイルなんですよ。

X350・ナイトスター比較(X350はアメリカ的な設計思想を背負ってないから、スタイルが無国籍なんですよね。だからXRオマージュのナイトスターで上書きされた時点で、存在が消されてしまうんです。)

まぁ、こういうツッコミをしたくなるのも、ナイトスターが現実的に「買おうかな」っていえる価格になったから。以前のナイトスターは、あれ買うのならスポSにするか、もう一つ背伸びしてストボブ買うでしょ?って価格でしたから、そもそも視界にも入らなかった。

でもそれはもう過去の話です。今年からは違う。ナイトスターはもう別物。価格フォーカスがバッチリあっている。当然このクラス全体を見回したって無視できない存在になってますし、自信を持って「コダワリをもった賢い買い物」といえますよ。

実際、この価格帯に降りてきたナイトスターって大穴どころか、購入の最終候補に確実に残るモデルになっちゃってるでしょ?同価格帯のVツインではドカティがあるけど、あっちは800ccの空冷モデルで、そもそも車格も走りも違う。国産だとスズキにもVツインがあるけど、こっちは650ccだから同じ土俵にも入らない。それ以外はパラツインがほとんどだから、葵の御紋のVツインのご威光が生きてくる。商品力で勝負できるってことになると、お次はハーレーの知名度が背中を押す。営業さんは「ナイトスターに関しては商品力でも他メーカーに負けてません。しかもハーレーブランドがオマケでついてきますよぉ~」なんて耳打ちができるじゃないですか。これはブランドの使い方としては、実に正しい在り方。バイクにおけるブランドなんてのは最後の一押しにこそ使うものなのですよ。

そもそもブランドなんて大々的にひけらかすようなもんじゃない。売る側が「ボクちんはブランドです!」なんて自認してハイプライス設定してるケースほど痛いものはないんです。消費者を置き去りにして勝手な地位を設定されても困る。

売る側はバイクの品質や性能、デザイン、ホスピタリティを高めて顧客に信を問うだけでいいんですよ。ブランドってのは顧客との信頼を高めるための企業努力が形になったものであって、高額プライスを設定するための方便ではないし、それがブランドだっていうのなら、ブランドなぞ害悪です。企業の見栄やプライドなどというクソの役にも立たないものを商品価格に転嫁した時点で、考え方がおかしくなっている。メーカーやバイクに価値を見いだすかどうかは顧客側が決めることなんだから。

まぁそれはともかくとして、今回の狂ったような価格改定により、スポースターのディスコン以来、ようやくハーレーのエントリーを担うモデルが爆誕したといえます。これは日本のハーレーファンにとってメチャクチャおめでたいこと。赤飯炊きましょ、赤飯。

最近は新型を滅多に褒めることがなくなった私ですが、今回はさすがにビックリ、白目、白旗です。ハーレーさん、よくやりました!!パチパチパチパチ!!!(盛大な拍手)


今後のナイトスターの販売に幸あらんことを願って、このブログを捧げたいと思います!!ああ・・美しき価格の君よ!フォースと共にあらんことを!!!





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(こちらダイナの近況。三連休の中日、18度くらいまで気温が上がったので、久しぶりに連れ出しました。冬はダイナに全く乗らず、グリヒのあるホンダ系ばっかりに乗ってたのですが、たまに乗ると心にジンワリ染みるものがある。やっぱハーレーにはホンダには出せない良さがあるな~ってシミジミと感じた一日でした。)