日曜日に車検に出してた※のじゃ子(HAWK11)を引き上げに行ったら、ホンダドリームの入り口にナンバーがついたCB1000Fが鎮座してて、店長に聞いたら「もう試乗が可能です」ってことでしたので、
「ハイハイー!乗ります!乗ります!乗る乗る乗る!乗せて乗せて!今すぐ即!」
って諸手を上げて乗ってきました。
レンタル試乗じゃないので、距離はホドホドですから、あくまで参考意見程度です。Z900RSと比較する人は多いと思うけど、私は一応CB1300とCB1100を所有する現役のCB乗りですから、旧モデル所有者の視点からCB1000Fはどうなのか?ってところを好き勝手書こうと思います。この記事が皆さんのバイク選択の一助になれば幸いです。なお一助にならなくても、一切の責任は負わず、ただ北北西に逃げ去るのみです。
(CB1000F。実物は写真より断然良かったです。)
走行距離40km程度の新車慣らしも終えてない個体で、本調子も出ておらず、「まだエンジンやミッションがちと重いかにゃ」ってところもありましたが、近年のホンダは慣らし未了の新車状態でかなりの仕上がりっぷりを見せますから、当たらずとも遠からずのインプレにはなると思います。また、新車のバイクをそこまでシゴくというご無体なことはやってませんので、あくまで表面を撫でただけ。深いところまではまったく語れませんので、その点はご容赦を。
まずエンジンフィールはマジで良いです。「この価格でこのエンジンついちゃうんですかぁ?はぁあああ??」って感じで、もはや乗り出して1分で「ヤックデカルチャ~」って叫びつつ、ゼントラーディ兵士みたいな衝撃を受けてしまう。
エンジンに対する私の第一印象は
「こんなの合成怪人ゲバコンドルじゃねーか!」
っていうもの。
もうね。フィーリング面では空冷のCB1100と水冷のCB1300SFとストファイのCB1000ホーネットのいいとこ取りみたいなエンジンなんですよ。ぶっちゃけ4気筒の旨みの全部乗せですわこれ。性能もさることながらテイストがとってもよろしい。ストファイベースで、もっと淡泊なエンジンなのかと思ってたので、かなりビックリです。出力を124馬力に抑えてトルク特性とテイストに振ったのがメチャ効いているし、私が発表時にエンジンに望んでいたことを全部やってくれている。

空冷っぽいザワザワ感と水冷エンジンならではの精緻さ、きっちりとパワーを吐き出す高回転域。まさに流して良し、開けてよしで、公道走行では実に満足度の高い味付け。しかも最新鋭エンジンらしくそれが非常に整っており、洗練されてて緻密です。ホンダの本気がこのエンジンの仕立てに出てて、「さすがFの名を冠して出てきただけはある」と素直に感心しました。これなら巨摩郡もご満悦でしょう。
車重が軽いこともあり、体感的な低速トルクもCB1300に負けてないし、実用域の絶妙なザラつきが頼もしいトルク感を伝えてくる。トラのトリプルやCB1100のザラザラ感を裏ごしし、さらに滑らかにしてトルク型にした感じで、たまらなくいい。
(ホンダ渾身の4発ゲバコンドル型エンジン。大人気になった仮想的を倒すべく、4気筒のいろんなテイストをブチ込んで、しかもパワーもガッツリ出ちゃう。バイク界の巨大結社ショッカー・ホンダがいよいよ本気です。ヤバい。)1300や1100が持ってる威風堂々感はこのバイクにはまったくないけど、そこは威圧感がないとか、とっつきやすいとか、肯定的に捉えることができるし、乗るとエンジンのコンパクトさが運動性の全てに効いている。ことエンジンに関しては、ちょっと文句の付けようがありませんねぇ。私はずっとスポーツモード入れてましたけど、変なドンツキやギクシャク感もないし入力に非常に忠実で扱い易く、CB1300のような、いかにもベテラン向けという、敷居の高さは毛ほどもない。大型ビギナーからベテラン、はたまた女性まで幅広く楽しめるバイクに仕上がっていると感じました。
車体はCB1300やCB1100に比べると随分小さく、見た目は400ccか?と思うくらいコンパクトですけど、跨がるとタンクがデカいので貧相な感じはない。「タンクがもう少し細かったら威圧感がないのに・・」って意見もあるかもしれないですが、これでタンク細くしたら中型みたいになっちゃうから、タンクくらいはリッターバイクを主張しててもいいんじゃないかなと。塗装質感が非常に良く、見栄え品質も極めて高い。ハンドルまわりの質感レベルはそこまで頑張ってないし、メーターは弁当箱で質素ですが、デジタル表示がカラフルで見やすいので、2眼メーターばかりに乗ってる私には逆に新鮮だったりします。
安いプラ素材で中途半端に加飾するより、「エンジンに金をかけました」っていう主張が逆に潔い。実際「メーターとエンジンでどっちに金かける?」って言われてメーターを選ぶライダーはいないと思いますから。
車体がとにかく軽く、ホンダらしく操安もナチュラルだから、跨がった瞬間からノンストレスで、Uターンとかクルックルです。ブレーキはタッチも効きも不満ない。効き過ぎず甘すぎずで、公道バイクとして、ほど良いチューニング。乗り心地もいいんですが、リアサスが思ったより柔らかく、私はFってスポーツ色が濃いモデルって印象があったんで、ちょっと意外な感じはしました。でも、都市部や街乗り、ツーリングメインなら逆に好印象でしょう。
今回のCB1000Fで私が非常に強く感じたのは価格を含めての「素材感」です。特にポジションにそれを感じる。エンジンやシャーシの完成度や詰まりっぷりに比して、ポジションにはユルさというか、ざっくり感が漂うんですよ。CB1300やCB1100ってノーマルで「このポジションで、こう乗って下さいね!」って感じで完結した提案があるんですけど、CB1000Fは「ここから自分好みにイジってね」って感じ。ハーレーって購入してから、乗り手に合わせてポジションをあれやこれやとカスタムするじゃないですか。このCB1000Fも同様で、「楽ちんではあるけど、ポジションは自分好みにもっと詰める必要があるなぁ・・」と感じる。
乗ってみると、ハンドルが高くステップがかなり前なんで、イメージ的には前よりの極楽乗りになっている。とても124馬力を誇るフロント17インチのパワーネイキッドのポジションではない。バイクは超キビキビしてるのに、ポジションだけフロント18インチとか19インチのバイクみたいで感覚的なギャップがある。ここに乗りたいな~ってところに腰を落とすと、太ももが上がって前に出てきて、ハーレーのホースバックライディングと、ホンダ伝統のネイキッドスタイルの中間?みたいで、どうにもスッキリしないんです。ステップにつま先乗せるとなんとかそれなりにはなるけど、それでもまだステップを後方に引きたいし、位置も上げたい。そうなるとハンドルも幅を詰めて下げたくなるはずだから、ポジション調整がかっぱえびせん状態になる気がするんですよね。
おそらく短期試乗したときに「ネイキッドっぽいけど、すごく楽ちん♡」って思えるようなところにポジションを設定してて、気楽でフレンドリーなところを突いたのかもしれないけど、バイクと馴染んで慣らしも終えて「もっとアクセル開けてキビキビ楽しく走りたい」ってなったときには、こいつの能力や運動性を考えると破綻しちゃうと思うんですよ。
ただ、開発側としてはハンドルとステップは後でナンボでも変えられるから、サードパーティのカスタムパーツの中から、「ご自分にあったお好きなものを選んで下さいね♡」って提案なんだろうと思う。実際ステップ周り質素だし、バックステップはサードパーティ各社から早くもどしどし発売されているみたいなんで、これもう明らかに発売前にカスタム方面でホンダとサードパーティが「握ってる」状態でしょう。
質素なハンドル周りも同様で「ここドレスアップしたいでしょ?今後いろんなパーツ出しますから、自分で満足いくよう仕上げてね♡」っていう隙をあえて作っている印象がある。
「カスタムでオマエの生血をしゃぶり尽くしてやるぅ~、フュエー(ゲバコンドルの叫び声)」
というショッカー怪人の声が聞こえる気がしますね~。そういうところをトータルして見ると、完成品というより、非常に質の高いベース素材という印象が強いモデルです。発表されてるSEは素敵だけど、グリヒが標準でついているとハンドル交換しにくいから、素のノーマル買ってカスタムするのがいいかもしれない。
このように全てが完璧か?というとある種ヌケたところはあるけど、「それをあえてやってる」って感じさせて、ようしオジサンがちゃんと仕上げちゃうぞ!って思わせるところが実にあざとい。あと、あまりにもエンジンや車体の印象がいいんで、乗る前はふうんって思っても、乗った後でもう一度バイクを眺めると、印象補正でメチャクチャかっこよく見える。やっぱバイクはエンジンとシャーシですわ。
過去ブログで私はエキパイの取り回しがどうのとかいってましたけど、そのエキパイも「この程度は許しちゃおう」って気になっちゃう。乗った印象の良さが欠点を消しちゃう典型ですな。
(価格と車体とエンジンの乗り味補正でさらに格好よく美しく見える。エキパイもこの角度からだと全然気になりませんね。)
乗ってシミジミ感じましたけど、これはレブル1100に続くホンダの価格破壊モデルなのは間違いない。乗ると「これが130万円代なの?嘘でしょ?ありえんでしょ?」って頭おかしくなりますよ。レブル1100も頭おかしくなるほどリーズナブルで、素材感が強いバイクでしたけど、令和のFも本体価格を抑え、メーカーとサードパーティ一が一体として盛り上げていくというところを狙ってきた。
よくバーゲン価格っていうじゃないですか。でもバーゲンって節約になるわけじゃないんですよ。バーゲンだろうが通常価格だろうが消費者が使う金額って特段変わらなくて、バーゲンだと同じ金額でいろんなものが沢山買えるってことなんです。つまり安い分カスタムにまわるだけ。このバイクがこの価格を長く維持できれば、かなり濃いカスタム文化圏を形成しそうです。
あと、数年後にマイチェンした時点で、ポジションをバキバキにスポーツ寄りに設定したCB1000FのRSを絶対出してくると思います。ただそんなの待ってたら何時になるかわからんし、その頃の販売価格がどうなってるかも不明だから今の価格なら突撃しても全然良いと思う。
それにしても、このエンジン乗せたバイクをよくこの価格で出しましたねぇ・・。それについては素直に「マジっすか?」って思っちゃいました。あと、カラーについては、この初期型Fの赤黒オマージュがとっても良かったです。私が黒好きなのを差し引いても、車体色との統一感とか、シックな大人な落ち着きとか、スペンサーよりこっちが断然いいと個人的には感じましたぁ。
ということで、簡単ではありますがCB1000Fの試乗インプレでした。☆しび乃☆さんと※しび江さん※があるので購入には歯止めがかかりましたが、素材としてあまりに良かったんで膝下がグラグラしました。
先輩CBに乗るものとして、あら探ししてやろうという感覚で乗ったんですけど、要ポジション変更くらいしか言うことないです。これ、Z900RSは相当テコ入れしないと間違いなくゴリゴリ食われる。それくらいイイ。数年後には、ちまたに溢れているのは間違いないでしょう。最初はちょろっとしたショートインプレで終わろうと思ったんですけど、なんだかんだと5000字近く。私の興奮が伝わりましたでしょうか?
ということで、イレギュラーではありますが、CB1000Fの試乗インプレを終了させていただきます。お粗末様でした。それではまた~(ブンブン手を振る)





コメント
コメント一覧 (14)
ゲバコンドル…仮面ライダー1号に倒された良いところを集めた怪人…ってことは、ウルトラマンで言ったら暴君怪獣タイラントみたいなもんですか(何)
へっちまん
が
しました
早速のCB-F試乗インプレ、ありがとうございました。
イメージ通りのコメントに”まだ感覚はズレてないな!”を実感しました。
購入する方がイジって楽しんで貰える事を願うばかりです。
へっちまん
が
しました
そうでしたかぁ、エンジン、よかったですか!
いくら下を重視してバルタイや吸排気系でチューニングしても、元はSS用の超ショートストロークであるという素性は隠しきれないだろうと思っていたのですが、トルク感がよかったですか・・・。
マズいなぁ、乗ると欲しくなっちゃうかなぁ・・・。
へっちまん
が
しました
もうCB1000F試乗してきたんですか、早いですねえ。発売から3日くらいで乗ってきたんですね。今度の連休、もし雪が融けていたらホンダドリーム行ってみよう。たぶん姿くらいは拝めるだろうし、ひょっとしたら試乗できるかも…。
姿は文句なくCB-Fですから、かっこいいですねえ。タンク上面が猫背になっていないのがほんといい。全体的な姿がのびのびしてます。
エキパイについては、まだ少し気になりますが、たぶん購入して乗ったら全く気にしないでしょう。あばたもえくぼみたいなものです。
私はメーターもこれで全く気になりません。見やすければなんでもいいので。私が持っている4台のうち、二眼メーターってドリーム50だけですしね。
しかし、このバイクの売りは、やはりエンジンですよね。なんといってもファイヤーブレードのエンジンですから。昨年大型バイクを購入する際、CB1000Rブラックエディションがかっこいいなあと思っていました。「このバイク、ファイヤーブレードのエンジン載ってんすよ」と自慢してみたかった。でも高くて諦めたんですよねえ。
もともと200馬力近いエンジンを124馬力まで落としてるんですから、フラットトルクで乗りやすいんだろうなとは思ってましたけど、へっちまんさんの感想を見る限り、想像を超える良さみたいですね。
カラーリングはスペンサーカラー風でとても良いのですが、私はCB750Fの青がすごく好きでした。グンの赤もかっこいいですよね~。バリ伝世代にはたまりませんよ。
これは売れますよねえ。走っているのを見かけるのが楽しみでござんす。
へっちまん
が
しました
住民票はいいか!!
後は押すダケダ!!!
Good Luck!!!!( ゚д゚ )クワッ!!
あ、自分4発ダメなんで
スルーで🗿
へっちまん
が
しました
本当に下が豊かでザラっとした燃焼感もあって、ゆっくり走っても楽しめるエンジンに仕上がってますね。
それでいて回せばシャープに吹けて怒涛の加速を見せるし、よくあそこまで調律したものだと感心しました。
ポジションについてはハンドルは少し高いし広いかなと思いつつ許容範囲内でしたが、ステップは明らかに前過ぎますね。足を下ろす位置がステップの後ろになるくらい。NC700Sでも後ろなのに。ここは買ったら速攻で交換だろうなぁ。
クラッチも拍子抜けするくらい軽いし、非常にフレンドリーな、上質なスタンダードバイクに仕上がっていると感じました。
あと話は変わりますが、素、じゃなかった寸又峡に一昨日、行ってきましたよ。こちらもよかったです。(なにが?)
へっちまん
が
しました
排気音は勇ましくざらついた音色で、中低速の乗り味にもややざらついた感触がありました。一昨日に試乗したS1000RRからも同様のざらつきを感じましたが、あれはライダーに高回転を促しているようでした。CB1000Fの場合は、空冷の風味を演出しているように感じます。でも 45年まえの空冷CB750FAは、もっとスムーズに回っていました。たぶん、少しばかりヤンチャな古き良きバイクを装っているのではないか?と思いました。
結論。私は要りません。ネオレトロスポーツとしては、初期型CB650Rを越えるモノでは無いから、、、無い袖は触れない身としては、少なからずホッとした次第です。
へっちまん
が
しました