突然ですが、事故に遭いました・・・

実際に事故に遭ったのは1ヶ月ほど前、このブログの様子をみて頂ければわかると思いますが、私は無事でピンピンしてます。乗ってたバイクは、なんと「きんつば嬢」(ゴールドウイング)なんですよねぇ・・。きんつば嬢については、HAWK11漫才のブログで「異次元に飛ばされちゃった」というオチをつけてますけど、実はその頃からホンダドリームの倉庫に隔離され修理待ちになっているんです。

事故の状況を簡単にご報告いたしますと、通り過ぎそうになった店舗に無理くり入ろうと急ブレーキ&急ハンドル&ノーウィンカーで私の前を塞いだホンダN-ONEと接触しちゃったってものです。

ちょっと気を抜いてたところに、強引にかぶせられてビビリ散らかしましたが、ブレーキかけながら店の駐車場側に向かって車と同じ方向にハナを入れて回避しましたので、接触したのは駐車場内。ぶつかったときには速度もほとんど死んでて、そんな派手な事故にはなっておりません。今回も生き汚さを存分に発揮しております。

なお、接触後、きんつば嬢は反対側にバタリと倒れ、その結果両側のエンジンを保護する樹脂カバーが割れちゃうという惨事に。幸いにも、走りには影響はまったくなく、フツーに自走で自宅ガレージまで帰ってきて、翌週に事故処理のためにディーラー預かりとなってます。

ざっくりとした修理見積もりでは、接触側と倒れた方の両方合計で約10万円ほどってことらしいですから、ゴールドウィングってやっぱ修理費安い~。400㎏の巨体がコケてもマフラーやパニアが設置せず、しっかりとガードで受けるし、そのガードもお安いんですよ。ホンダってホントお財布に優しいというか、よく考えられていますよね。

それにしても・・・・・

「最近の車の動きはマジで予測不能」

ですね。

私の運転もいい歳して大概褒められたものじゃないんですけど、一定の意志を持って運転はしているつもり。でも、行楽地の県外ナンバーは走りながらスマホナビやYouTubeとかガン見してるんで、挙動が唐突すぎて意志がまったく読み取れないんです。今回も入るべきお店を通り過ぎそうになっての急ブレーキ、ノーウィンカー、急ハンドルなんですよ。見通しのいい道路だったのに一体運転手は何に気を取られてたんだと。十中八九、スマホですよね~。交通弱者に対して、交通強者が予測不能の殴りかかりを見せてくるわけですから、スマホが普及してからの交通環境ってバイク乗りにとって最悪かもしれない。

現地人や職業ドライバーは「明確な目的と意図をもって運転している」から、こっちの予測運転も機能するんですけど、サンデー県外スマホドライバーは頭の中で何を考えてるのか、どんな運転をするかまったくわからないトリッキーな種族で、動きのアルゴリズムがまったく解析不能です。

昔は「注意していればなんとかなる」と思っていましたが、最近の事故は玉突き追突とか、路外からの飛び出しとか、竜巻旋風脚みたいな巻き込みで、「これってもう運ゲーだよね・・」って諦めモードも入ってます。いや注意してれば回避できるのかもしれませんけど、ずーっと目を血走らせているわけにはいかないし、交通って一定程度の相互信頼のもとで成立しているじゃないですか。でも、今回のN-ONEみたいなこちらの信頼を裏切るような挙動をしてくる事故は「不審者に突然抱きつかれた」ようで、夜道で痴漢に襲われる女性の気持ちがわかったような気がしました。

それにしても、最近の軽自動車の外板ってメチャクチャ薄くて柔らかいんですねぇ・・。きんつば嬢の車体とか私の体にはほとんどダメージがないのに、N-ONEはものの見事にヘコんでるんですよ。最後は並走に近い形だったんで、側面同士で私の膝とかきんつばのエンジンガードとかが当たったんだと思うんですけど、固いものに当たった衝撃がまったくなかったんですよね。それだけ軽の外板が薄く、凹みやすいんだと思います。

きんつば嬢の安定感も印象深かった。バイクのくせに軽自動車相手に全然当たり負けしないんですよ。おしくらまんじゅう状態から、吹っ飛ばされるどころか、相手をヘコませながら踏ん張り、並走して止まってから、「これでひと仕事終わりました~」とばかりバタッと反対側に寝転ぶように倒れたんです。その間ステアリングや車体が乱れる気配がまったくなかったってのは、やっぱりスーパーヘビー級の貫禄。あらためて惚れ直しちゃいましたね。

事故ってのは失うことばかりで、得るものは経験以外ほぼないんですけれど、今回の唯一の収穫は、きんつば嬢をまだ一発で起こせたってことかも。お得意の

「フンガァアアアア!!!」

でフツーに起こせました(笑)ここで人の手を借りるようだと、

「オッサン、もうそろそろこんな大きなバイク降りたら?」

「起こせないバイクに乗るなんてバイク乗りの風上にも置けないですね!」

なんて言われるところでしたが、まだこのバイクに乗る資格はあるな・・って改めて安堵した次第。

(特別読み切り「戦場の肉柱」)
事故3.1
事故2
事故4
(ただいま絶賛上映中の「鬼滅の刃」のパロディ。400㎏近い巨体は多少のことではビクともしない。まさに肉柱。)

それにしても、昔に比べたら、良くも悪くも「事故慣れしちゃったなぁ・・」と感じる。事故っても、超ゲンナリするだけで初々しさの欠片もありません。

若い頃は危機的な状況に陥ると、もの凄い緊張感とプレッシャーで頭真っ白になって、ブレーキ握ってコケるだけのヘッポコでした。飛ばすだけ飛ばして、何かあるとギャアアアってフロント握ってロックして、あっという間に転がっちゃうから、どこを強打するかすらわからないし、ロクに減速してない状態で横倒しですからバイクもすっ飛んでって廃車クラスのダメージが刻まれる。一時は廃車率5割超えで、愛車が廃車になる度に布団の中でギャン泣きしてましたよ。

人は危機を前にするとパニックになり、身を固める傾向がありますが、バイクでも慣れないうちは「ピンチで体が固まって何もできない」んですよね。この状態の時が一番ケガしやすいし、危険だと思う。私がビギナーの頃はヘタクソのくせにスピード出すし、運転も荒いという最悪の倒れ込みだったので、定期的にブッ飛んで、鎖骨折ったり、手首折ったりしていたんです。でも一番事故ってた私が当時の仲間内では最も長くバイクと付き合ってるってのは、なんとも皮肉が効いている。

不思議なもので、私のようなクソバカでもコケまくってるうちにいつしか「ブレーキロックしないように調整して握る」という「人間ABS」が備わり、「ビビリミッター」という脳内速度抑制装置も内蔵され、のべつまくなしにスピードを出すことはなくなっていくんですよ。まさに「痛みによる強制学習」「バカに覚えさせるにはムチでしばけ!」の典型例です。

人間ABSとビビリミッターが標準装備されて以降、転倒はほぼなくなってるわけですけど、それでも公道での事故確率がゼロにはなることはありませんでした。公道には自分以外のモビリティが沢山いますから、その関係性の中で事故は起きる。

限定解除時代の大型乗りなんて、一部を除いてほとんどが法定速度を守ることができないお馬鹿さん達でしたからね。「飛ばしたくて飛ばしたくてたまりません」っていうパワージャンキーのスカポンタンが脳内麻薬ガンギマリ状態でイキっていたってのが当時の実態。お行儀が良くない奴は、やっぱり事故っちゃうんですよね。

私もご多分に漏れず、35年のお笑いバイク人生の間にジワジワと事故回数が積み上がり、なんと通算11回目。もはや「バイク乗りのカースト最下層」。世間に迷惑をかけまくる「バイク業界のヒール」としての地位は盤石という気がします。

そんな事故魔から言わせて貰うと、バイクはやっぱ危機時の立ち回りがとてつもなく重要ですね。公道におけるバイクの存在を腐女子風に定義するなら

「完全無欠の右固定」


相手がどんなに理不尽でメチャクチャでも、こちらが攻め側になることはありえない「絶対受けのポジション」です。機動性は圧倒的で加速も獰猛ですが、ただそれだけ。車とガチンコしたら絶対に勝てない。

故東本昌平さんの「キリンは泣かない」って名言にもあるとおり、バイクは威勢よく吠えまくってますけど、現実は捕食される側なんですよね。どんなに悲観しても、腹を立てても、そのポジションは絶対に変わることはありません。長いこと公道で走り続けて、いろんな不幸を見たり体験したりしていると、そんな草食動物としてのポジションを当たり前のように受け入れるようになっちゃうんですねぇ・・。

公道に生きる草食動物は、理不尽を恨み、ハードラックを嘆く前に、

「まずは逃げなきゃはじまらない」

この年になると、バイク乗りの生き様って、キリンのように目を尖らせてポルシェに挑むのではなくて、「逃げ上手の若君」みたいに、生への執着と共に逃げまくることが本質なんじゃないか?って思ったりもする。

「逃げ上手の若君」こと北条時行。命がかかった鬼回避に性的興奮を覚える変態少年。愛らしいルックスと興奮時の色気で視聴者に新たな性癖の扉を開かせ、世界中にショタコンスキーを増殖させてます。動画のバックに流れる「ひゅるりらぱっぱ」も、ラリパッパなバイク乗りにピッタリ。

北条時行のように、ギリギリ回避に性的興奮を感じるド変態になってしまうのは問題ですが、事故魔が公道で生き延びるにあたって、逃げスキルは必要不可欠。逃げに入れば衝突までの距離がその分稼げるし、正面から当たらないだけでも衝撃をかなり緩和できます。とにかく「止まれねぇ~」と思ったら逃げの一手、それしかない。公道というサバンナでバイク側が生き延びるためには、最後の最後まで諦めず、生き汚さを見せていくことが肝要。安西先生じゃないけど「諦めたらそこでゲームセット」です。

私にとって事故というのは、起こるときには起こっちゃうものだから、バイクと長く付き合うために、定期的に襲い来る事故という厄災を、いなしたり、受け止めたりしながら、自分なりに消化する必要があるんですよね。

「禍福はあざなえる縄のごとし」、という諺じゃないですけど、この世の中は幸せと不幸の両方が縄で編んだようになっていて、幸せだけが続くってことはありえない。そんな当たり前のことが受け入れられず、バイクを降りていく人って案外多いんですよ。

この禍福のサイクルから、最近の私のバイクライフを見ると、「おかしくない?」って疑心暗鬼になっちゃうくらい、あまりに順調すぎたんです。バイクや人との巡り合わせも良かったし、充実度もハンパなかった。でも、私は自分の幸運パラメーターを1ミリも信用していないので、楽しければ楽しいほど、「そのうちヤベーのがくるんじゃないの?」ってイヤ~な予感がしてたんです。

そんなときにダイナのエンジントラブルがあり、立て続けに今回の事故でしたから、「ついに反動キタコレ!」って妙に納得するものがあったんですよね。理不尽な事故が、まるで予定調和のようにスッと受け入れられたんです。きんつば嬢には悪いけど、「この程度で済んでマジで良かったわ~」って喜んじゃったくらい。

人間って幸せなときや、楽しいときほど「不幸に対してモロくなる」んで、そんなときこそ耐衝撃姿勢をとっておかなきゃならない気がする。

事故を相手方のせいにするのは簡単ですけど、それだとなかなか消化できないんですよね。人は自分は変えられるけど、他人を変えたりコントロールすることはできないから、自分の側に理由を見つけて、対策した方が手っ取り早いんです。体さえ無事なら、その事故はそれで良しと受け入れて、前を向いた方がいい気がするんですよ。

事故についての反省と検証は今後も生き延びていく上で必要不可欠ですが、過度にナーバスになって、自分を責めすぎたり、不幸を拡大しすぎたりするのも良くない。それやるとバイク自体がイヤになるし、不幸に必要以上の意味を持たせると、人は分厚すぎる保険や宗教に走っちゃうから、ケセラセラの感覚も必要だと思う。まぁ、私は体で覚えるタイプで、知識を入れても体験が伴わないと身につかない鳥頭なんで、人生がナチュラルにそんな感じなんですけどね(笑)

とりあえず、今回の事故は、相手も私も保険に入ってましたので、金銭面での処理は保険会社が適当にやってくれるでしょう。ブロガーとして頭が痛いのは、この事故によって、

「ダイナとゴールドウイングの両横綱が
夏場所を共に休場する」

という非常事態になってしまったことですねぇ・・。特にきんつば嬢は

「ゴールドウィング生誕50周年に美しく散る」

という、「ベルサイユのばら」みたいなことになっちゃった。バイクネタなのにバイクがいなくなるって最悪なんですが、ボヤいててもしょうがない。なんか考えます。

バイクってのはいろいろと困難な乗り物で、乗ってるだけで日々なんだかんだあるわけですけど、それを一つ一つ乗り越えていくのも、バイクライフの試練であり、醍醐味かなと。事故11回なんてバイクじゃなきゃ、まず絶対に経験できないスペクタクル。多くの人に

「わぁ~こんなベテランでも事故るんだ!ふがいないですね~!プギャ~(笑)」

って指さして笑ってもらえれば望外の喜びです。ベテランだって運が悪い奴はマジで運悪いですから。今回のハードラックとの盆踊りを一つの教訓として、今後も奢ることなく精進してまいりたいと思います(笑)


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(というわけで、きんつば嬢はしばらくお休みです。復活する日をお待ちください。)