それでは2024年の総括、わたくし編です。

年末・ペン入れ
(ラストはダイナ嬢からのご挨拶。今年はイラスト的には「できるだけ体を描こう」ってのを目標にした1年でした。)

私の2024年は能登半島地震ではじまりました。正月なのに正月どころじゃないという前代未聞の年明けで、もうメチャクチャ。私の農家住宅も右に左にメトロノームのようにゆっさゆっさと揺れて家具が倒れまくりましたけど、震源地である奥能登の被害状況は報道のとおり酷いもんです。

被災地となった奥能登の海岸線を走る国道249号線は「奥能登絶景海道」と呼ばれ、石川県内のバイク乗りにとっては、最高のツーリングスポット。いわば心のふるさとですよね。そこが地震により徹底的に破壊されてしまい、もう心にぼっかり穴が空いてしまった。「ああ・・俺はこれから一体どこを目指して走ればいいんだ?」って感じ。

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(これが奥能登絶景海道。海沿いのアップダウンがある249号線だからこそ、この景観が見られる。往復走るだけで心のデトックスが終了する。)

あと、私にとってはなんといっても桶滝ですよ。輪島市から間垣の里、大沢に至る途中に、ボッチには最高の穴場コーヒースポットがあったんです。それが桶滝。そこでぼーっとしながら、コーヒー飲むのが私にとっての最高の癒やしだった。

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(私にとっての浄化の地。桶滝。ここでコーヒーを飲むために能登まで通っていたと行っても過言ではありません。)

でも、震災災害と豪雨災害のダブルパンチで、間垣の里、大沢町は、ほぼ放棄集落となり、そこに至る道も寸断されてしまい、もうたどり着くことすらできない。あの夢のような光景に包まれながら飲む珈琲の味も、これからは記憶の中にだけあるものになってしまうかもしれないと思うと、心のダメージはかなり大きいです。

そんな奥能登ロスな1年でしたけど、せっかくですから、年末は明るい話題で締めたいと思いますので、湿っぽい話題はここまでにしましょう。明るい話題でいきましょう!!

今年の私的トピックは、

ドゥルルルルルルルルー・・はいっ!!!

「このブログが月間4万PVを超えたぁああああ!」

「CB1100EXを購入しますたっ!!」


の2本です!超簡単!!あっさり!



まずは月間4万PVの方ですが、今年の下半期は、すっごい勢いでPVが延びたんです。なぜ?どうして??

「皆さんありがとうございます!感謝感激ですっ!」

って言いたいところだけど、心の中は

「ひぃぃいいいい!!頼むからやめてくれぇえええ!!」

って感じでした。

実は私、月間のPVが万単位を超える度に記念ブログみたいなのを書いていて、3年前には、こういうブログを書いているんです。

「魔界食堂店主の狼狽(月間2万PVによせて)」

この頃の私にとっては、2万PVでも「天地が逆さになるほどの大事件」だったんですよ。でも、そこで諸手を挙げて喜んでいたかというと、逆に狼狽し、あたふたしちゃってた。

それ以降は、2万PV台で安定して推移していたんですけど、今年の春頃からジワジワと伸びてきて、あろうことか、今年の夏頃にドカーーーンと一気に3万PVをブチ抜いて、あっという間に月間4万PVを超えたんですよ。その時点で報告しなかったのは、伸びが急激すぎて、パニックになっていたからです。さすがに4万PVは10月、11月だけの瞬間風速だったけど、3万PV半ばでは安定しちゃったような気がする。

これに伴い、望みもせんのにライブドアの人気ブログに認定され、

一定数のアクセス数のあるブログの画面にはスポンサーの強制広告が入る。

というライブドアブログ特有の糞仕様の餌食になってしまったんですよ。結果、私のブログがエロ広告でピンク化しちまったんです!

ライブドアブログって

ピンク広告が人気のしるし♡

というトンデモない倒れ込みになっちまってるんですけど、悲しいかな、ピンクな広告にまみれたところで、私には一銭も入ってきません。画面を覆うピンク広告から生み出される収益は全てライブドアブログのみかじめ料なんです。「どうしてこうなった?」っていういたたまれない気分です。

そもそも私のブログは閲覧数が増えるようなシロモノじゃなく、「ごく少数の人に好かれる」って路線でやってきたはずなんです。そう、コアターゲットは

「バイク乗りとして枯れてるオタク層」

私的には、そんな変な人達が沢山いるわけないよね♡って気楽にやってきたし、バイクもマイナーで、ネタもビギナーの方を斬り捨ててるところがあるし、多くの人には共感を持って貰える内容じゃないと達観してます。つまり、ある程度のアクセス数以上は「自分の考えに共感できない人が見てる」ってことになるから、あまり好ましいことじゃないって考えてるんですよね。

やっぱ、書いている側としては、ブログの中身と実力にあったPVってのが一番安心できるんですよ。モトグッチみたいに年間1万台くらいの生産で、好きな人にだけ買ってもらって商売が成り立つ安定経営ってのが理想ですね。

そもそも、個人ブログでPVたくさん稼ぐの無理だと思うんですよ。まずは鏡の前に立ってみましょうよ。そこにいるのは皆が熱狂するヒーローですか?違いますよね?ただのオッサンですよね?それで人気が出る方がおかしくないですか?

個人ブログなんてアクセスないのは当たり前なんだから、面白いと思うものを気楽に書きゃいいんです。3年、4年と続けていれば、放っておいてもある一定数は見に来てくれますから。

今の世の中って、成果を短期で求めすぎだし、「成果がないものは価値がない」みたいな風潮がありますけど、個人ブログの価値って個人が言いたいこと、感じたことをオブラートに包まずどしどし発信し、自分がスッキリしたり気持ちよくなることです。大事なのは嫌われたり、キモがられたりすることを恐れず、精一杯自分のやりたいことをやって「共感してくれる人に見ていただく」ってことですね。そういう意味で、個人ブログは「そもそもPVを求めるものじゃない」って思ってます。

とは言っても、見に来てくれた方々には「こんなブログにお越し頂いてありがとうございます!」って常に土下座している気分ですので、今後も、焦らず奢らず、どーんと構えて、頑張っていきたいと思います。


お次のトピックはCB1100EXの購入です。

いやー、ついに5台目ですよ、5台目(汗)ヤバ・・。4台目のモトグッチ購入したときも「買い過ぎじゃね?」って思いましたけど、1年半も経ったら慣れちゃってマヒしましたから、人の感覚とは恐ろしいもの・・。まぁ岩城滉一さんは65台持ってるらしいから、それに比べたら、まだまだセーフでしょう。

なんで、買うのが止められなくなってるか?っていうと、ある時期からバイクに「出会うべくして出会ってる」って感覚があるんですよね。そういう出会いを逃しちゃだめだって思いがかなり強い。

このCB1100EXも購入から2ヶ月が過ぎ、「私のバイク観に絶対にプラスになる」っていう予感があるんですよ。乗ってみてわかったけど、このバイクって普通なんだけど、「その普通が普通じゃない」っていう禅問答みたいな変なバイクなんです。


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たとえばカブだって何の変哲もない普通のバイクじゃないですか。でも、見方を変えれば、全世界で1億台以上を売っている「ローエンドに君臨してる化け物」です。そこには多くの人を惹きつける何かがあるんですよね。

CB1100も性能を尖らせることなく日常ユースを重視した普通のバイクなんですけど、その中身はカブとは対極にある。なんせ排気量と価格枠の上限を取っ払ってありますから。リッタークラスで作られたホンダの中での「普通の頂点」なんです。そもそも日常を味わうコンセプトのバイクに1100ccもいらないんですけど、あえてその贅沢エリアで普通を作り込んでいるんですよね。

これって最高の素材を使って、名のある料理人が本気で挑んだ「肉じゃが」みたいなもんなんですよ。エンジンにそこまでぶっとんだパワーがあるわけじゃないし、運動性にキレがあるわけじゃないし、凄い機能もないし、はやりの電スロもついてない。乗った感じ、公道で日常を普通に味わうために作られた家庭料理なんです。でも、プロの料理人が、コストの制約を取っ払って作った肉じゃがって、肉じゃがなんですけど、普通の肉じゃがじゃないんですよ。それがどんな味なのか?そのフィーリングを実際に味わえるのは、買って乗ってる人だけの特権です。でも、それをなんとか伝えるのがテキスト・ブロガーとしての私の役目かなと。

人によっては「そんな斜め上のコンセプトで作られた肉じゃがはいらんわ!」っていう人もいるでしょう。でも、そういう一周まわった「マニアックな普通」って他の世界にもポツポツある気がするんですよね。

例をあげると、世界一の量産時計メーカーSEIKOが、何の変哲もない3針時計に可能な限りの質をつぎ込んで作った、こちらの時計もそんな感じ。

(こちらがSEIKOが発売している最上級の普通(笑)年産僅か20本。これだけの拡大近接撮影に耐える仕上げの時計は世界でも数えるほどです。時計愛好家の評価は高いけど、価格も高すぎて買えない。だって786万円なの・・真に良いものとは、シンプルで、使い心地が良く、華美でなく、佇まいが静かで、使う人を選ばず、丹念に作り込まれてるんですね。)

ただ普通っていっても、腕に巻くだけの時計と乗り手の技量や体格、走る環境との相関関係が求められるバイクでは前提はかなり違うし、そもそも「良いバイク」「好きなバイク」ってのは、必ずしもイコールではありません。消費ってのは「好きなバイクを買うのが一番」なんですけど、良いものがわかった上で好きなものを買うってのは、納得感の上で重要だと思うんです。

ものの良さって、いろんなカテゴリーで共通してるところもあるんで、私はバイク以外の消費経験全般からバイクを見ているところがあるんですよね。

今のところ外装しかインプレしてませんけど、CB1100は馬力や機能、派手なステータスなどに依存してないから、わかりにくいようで、「良いってなんなの?」っていうことが、作り手側で割とわかりやすく提示されているバイクじゃないか?と思うんですよね。性能が良ければ良いバイクなのか?ステータスがあれば良いバイクなのか?というと、それは私の中では、必ずしもイコールではないですから。

ここら辺のニュアンスをテキストでどう表現していくのかは、来年以降の課題ですが、ブログにするには、なかなか腕の振るい甲斐のあるネタじゃないかと思っています。

ということで、急ぎ足ではありましたけど、2回にわたって、今年の振り返りをお送り致しました。これが今年最後のブログになります。皆様、今年一年、本当に有り難うございました!!

最後に昭和の名作コントを貼っておきますので、笑って新年をお迎えください!!



   
(「今年の汚れを落として綺麗な体で新年を迎えましょう!」という年越しにぴったりのコントがこちら。ドリフのメンバーがリーダーにやりたい放題。長さんには気の毒ですけど、マジスッキリする。名作ですね(笑))