12月に入ってめっきり寒くなって参りました。北陸はほとんど晴れの日がない状況で、たまに晴れても、北陸特有の融雪装置が動き出してるせいで、路面に地下水が噴き出しているので全然走れないんですよね。こうなっちゃうと、「ああ、今年も終了だな~・・」って感じ。

今年の秋はかなり暖かく、11月の後半でも20度を超える日があったりで、紅葉がかなり遅かったですね。通常の年だと西高東低の冬型の気圧配置に入る前に、コーヒー沸かして紅葉が楽しめる週末が一日くらいあるんですけど、今年は全然ダメ。

晴れた日が多かったおかげで、バイクに乗るには超ありがたかったですけど、暖かすぎて11月の最終週になってもまだ、山のブナやナナカマドには3割くらいしか色づいてなかったんです。

「ええ~、なにこれ?全然紅葉しないじゃん!紅葉見ながらコーヒー飲みたいのにィィイイイ!!」

って身もえだしているうちに、12月に入り、一気に西高東低の冬型の気圧配置になって、雨がじゃんじゃん降り始めちゃったんですよ。

「オィィイイイイイイ!これで終わりか?シーズン終わりなんか??秋がないんじゃがぁああ!!」

いやーもうね。秋から冬のシーズンに切り替わるのがのが早いこと早いこと。18度くらいあった日の翌日に10度くらいに気温が下がり、あとはもうそのまんまですよ。一瞬で冬の天気に切り替わり、山の木々が紅く色づく頃には冬特有の雨週間に突入です。

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(きんつば嬢はガレージではデカいけど、田舎の広大な風景を前にすると普通ですね。)
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(こちら11月末頃の写真ですが、まだ紅葉は3割くらい。この日は夕日が綺麗だったんですけど、山側からモクモク雲がわいてきたんで、こりゃいかんと逃げるように帰宅しました。)

まぁ紅葉を楽しめなかったぼやきはともかく、11月にもなれば、バイクも徐々に冬支度ってことになっていきます。その過程で、ちょっとした問題が起きていたんですけど、今回はそのお話をしたいかなと。

以前きんつば嬢のクラッチフィールが悪化して、それを改善するためにいろいろやった・・って話を書きましたけど、(ブログはこちら→夜伽嬢のララバイ(ゴールドウィングのクラッチトラブル))、その時に「ギアシフトとクラッチの操作をもっと詰めればフィールが改善するかも・・」って考え、操作系(主にシフトペダルのクリアランス)をビシッと追い込んだんですよね。そのついでに勢いに任せて「うむ、ついでだから、きんつば嬢だけじゃなくて、全部のバイクをキッチリ調整しちゃおう♡」ってことになり、所有バイク全てについて同様の作業をしたんです。

「おおお・・最小限の動きで小気味よくシフト操作ができるじゃぁああないか。」

「フフフ・・どうよ。操作系の調整こそカスタムの一丁目一番地・・」


ってしばらくは自己満足に浸っていたわけですよ。

で、10月に入り、冬用グローブと冬用ブーツに替えたら、あら大変。

「あぃぃやぁぁああああ!!どいつもこいつもニュートラルにクッソ入りにくくなっちゃったんじゃがぁああああ(笑)」←バカ

私のクラッチ操作って人差し指をグリップに常にかけている外指3本がけだから、クラッチの引きしろが、人差し指の太さ分、制限されてるんです。つまり夏用グローブの厚みでクラッチレバーの引きしろを詰めちゃったら、それより厚みのある冬用グローブでは引きが足りなくなるのは自明の理だった。

皆さんもご存じのとおり、クラッチがキッチリ切れてないとニュートラルって出ないんです。よく新車時に「ニュートラルが出にくい~」なんて言ってる人もいるけど、まずは引きしろです。私のヴィーセ(モトグッチV7)もレッドバロンで納車され、自宅までニュートラル全然出なかったんで、途中でバイク止めて、クラッチの引きしろ調整したらまったく問題なくなりました。こういう症状が出るときは、クラッチが引き切れてないケースが多いですよね。

クラッチレバーだけでなくシフトペダル側も夏用ブーツにあわせちゃったから、厚みのある冬用ブーツに替えたら足入れのクリアランスがなくなっちゃって、足首の角度がおかしなことになっている。

「あああああああああああ!!もぉぉおおおおおおおおお!!!」

そこからは冬用のグローブとブーツにあわせてクラッチレバーとシフトペダルの再調整ですよ。4台もあると調整して試乗して・・また調整して試乗して・・ってなるから、クッソ面倒くさいんじゃがぁあああ!!しかも、「頑張って自らの誤りを正す」っつーのは、なんとも不毛な労力で、無情感がハンパない。別に日々の走行に不満を感じていなかったのに、「タマにはキッチリ調整してみようじゃない!うん!オーナーの鑑!!」って目をキラキラさせて自己満足に浸ってたら、この有様。実に無様。

今回のトラブルの原因は、操作系を調整するにあたり、冬の装備を想定したクリアランスを確保していなかった、という一点につきる。もっと単純化すると「オーナーの頭が悪い」ってことですね。

「バイクに正解ってのはなく、用途や環境にあわせて最適ってのがあるだけ」

「日常を快適に過ごすには、何ごとも、ある程度の余裕と余白が必要なのである」

ってことを、あらためて感じた次第。

レースだと、同一コースと同一装備で、勝負は予選と本選の僅か数日、変化は気候条件だけで、求めるものはただひたすらに勝利のみ。当然、操作系はそこを目指して徹底的に追い込んどけばそれでいいわけですよ。でも日常を共に走るバイクはまったく違う。

走行環境も天気も千変万化、季節によって気温も路面温度も変わる。ライダーの着るものやグローブ、ブーツもさまざまで、気分も日によって違う。求めるのものは、勝利ではなく、楽しいライディングですから、そこにはメジャーリーグとお手軽バッティングセンターくらいの違いがある。バイクを手放さない限り毎年お付き合いは続いていくわけですから、時間軸もクソ長い。

当然ですが、公道バイクはこの長い時間軸と乗り手や環境の広い振れ幅に対応できる仕立てになってないと、どこかのシュチュエーションでつじつまがあわなくなるわけです。

若かりし頃に乗ってたNSRでは、ステダン、チャンバー、バックステップの三種の神器で、「とにかくサーキット仕様に近づけるのじゃあ!」というカスタムをしてたんですけど、実際の走行は、休みの日に奥多摩走る以外は、ほとんどが街乗り。つまり、私の目指したものと、使用環境、使用用途が真逆だったわけです。でもあの頃はそれで良かった。バイクはどんどん乗りにくくなっていくんだけど、当時の私にはそれこそが「気分がアガる特別感」だったんですよね。でも今はそんな「気分によるブースト」では私のヘタレた肉体はどうにもならない。

今思い返せば、ストリートトリプルRSって「自分とバイクの現実ギャップのタコツボ」にハマった典型例だったかもしれない。あのバイクは、ものっ凄く戦闘力が高くて、シャーシもエンジンも「キレが命っス♡」って感じだったから、サスペンションも、とにかく乗り手が耐えられる範囲で、シゴいてなんぼの方向にあわせていったんです。このレベルのスポーツバイクでフルアジャスタブルサス搭載なんですから、「ああん♡追い込まなきゃ・・」って思うじゃないですか。で、私が普段走るホームコースの路面と曲率と私の走り方に整合するようにサスを調整し、存分に走れるように仕立てていったんですよね。そして、その結果は・・

「ホームコースをただひたすら走ってるだけのヒキコモリマシンになっちまったんですよぉぉおおお!!」

「いやいや、そういう考え方だからお前はダメなんだ!」

「他のコースに遠征したら、そこで気持ちよくなるよう再調整しろ!!」


っていう人もいると思いますけど、

「するかぁあああ!アホォオオ!!」

あのね。こっちは大型バイクに乗ってる期間がやたら長くなっちまった結果、いろいろとコジらせてるだけの退役間近のショッカー黒骨戦闘員なんですよ。

日々セコセコ仕事して、やっとバイクに乗れる日曜の午後とかに、サス調整でまたセコセコとか、そんな面倒くさいことやるわけないでしょ?ああん?私ゃオジャママンのセコビッチか?あのね。そんなことしても自分の走りなんてたかがしれてるの!たまにしか行かない遠征コースのために、おのれをむなしゅうしてそんなことするわけない。

あとね、もの凄い旋回G、加速減速Gで体もガッタガタになりましたね。いやー、私が公道でファイティングポーズをとる時期は遙か昔に過ぎ去ってたんです。仮面ライダーと真顔でやり合うのは、若くて覇気のある改造怪人に任せ、黒骨戦闘員は立花のおっさんの足を引っぱるとか、少年ライダー隊をさらうとか、コスい仕事を適当にやってればいいんです。

「バカヤロウ!そんなダルいこといってないで体を鍛えろ!!」

「筋肉は裏切らない!!」


ええ、そのとおりでしょうとも。でも、私はこう反論したい。

「筋肉は裏切らないが、関節とスジは裏切るっ!!(眼から怪光線)

そう、歳食うと筋力低下だけでなく、関節とスジにくるわけですよ。若い頃は「立ち上がれ、ガンダム!」でも、50過ぎたら「立ち枯れ・・旧ザク💀」なんですよ。

その昔、安野モヨコの「脂肪という名の服を着て」という漫画に

「体がデブなんじゃない、心がデブなのだ・・」

っていう真実をエグる名言がありましたが、私がヘタレなのも「精神がヘタレてるから」以外の何ものでもない。一度そのぬるま湯を受け入れてしまうと、人というのは元に戻ることは困難。「たれぱんだ」になってしまった生き物が筋肉アニマルになることはもはやないんですね。

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(沈む太陽が逆に昇ることがないように、我が肉体も沈んでゆくのみ。重量級バイクに乗るのやめたらもっとヘタれることはわかりきってるから可能な限り乗っていたい。)

そう、私みたいなヘタレは、中庸がなにかと落ち着くんですね。バイクってのは使用する用途を絞れば絞るほど、最適化することができるわけですが、特定用途に最適化するってことは、他の場面を斬り捨てるってことでもある。今のバイクは賢くなって電子制御で日常セッティングと非日常のセッティングを行ったり来たりできるのかもしれないけど、そういう特殊装備がないアナログバイクの場合、それは「単純にジレンマ」なんです。

・・ということで、オロカにも夏の装備で操作系を最適化してしまったMYバイク達は、冬に適応できないというジレンマに陥ってしまい、もう一度操作系の調整と相成ったわけです。

なお、ここからは余談になりますが、「クラッチの引きしろ調整」といってもバイクによってやり方と面倒くささが全然違う。こういう細かいところに企業文化や思想の差を感じたりして面白いので、ちょっとご紹介。

クラッチ部分+2
(こちら、4台のクラッチ調整部分を撮影してみました。複数台もちの利点の一つは並べて比較ができるってことですね。)

最も簡単なのはきんつば嬢。油圧クラッチは常に一定の引きしろですから、レバー側のダイヤルをクリクリするだけ(5段階調整しかできませんがそれで十分)。

いいな~って思ったのが、※のじゃ子(HAWK11)のクラッチ調整。これ、クラッチの根元の調整部分を絶妙のテンションかけて押さえてあるんですよ。で、引きしろ変えるときは、調整部分を指でカリカリ回せばいいだけなんです。もうね。信号待ちの僅かの間に引きしろを自在に調整できるという、実に嬉しい仕様。簡単だけどトンチがきいてます。

一方のヴィーセ(モトグッチV7)はクラッチ根本のゴムカバーを剥がし、固定ナットを緩め、調整するという昔ながらの仕立て。こちらは馴染み切った調整方法です。面倒ですけど定番の安心感がある。

で、問題はダイナさんです。こいつはね~、調整機構がクラッチ根本になくて、クラッチワイヤーのホースの途中にあるんですよ。ホースを覆っているジャバラ型のゴムカバーを「うりゃぁあああ!!」って上にずらしてからナットを回して調整しなきゃいけない。でね。このカバーがとにかく柔軟性がなくて固いの。この固さに慣れてりゃなんてことないのかもしれないけど、ホンダを調整した後だと、マジで「んもぉおおおおお!!」って身もだえすることになる。もうね。120年の歴史だか、伝統だか知らんけど、あらゆる部分が丈夫さ重視で、単純構造に振り切れているんですよね。アメリカ人は何をするにしても脳筋な力技を求めるけど、その方針なんとかならないの?

ということで、各車種の文化ともの作りの差に複雑な気分になりながら、1日かけてのんびりとクラッチ調整を行った次第です。

なお最後に、きんつば嬢については、嬉し恥ずかしな報告事項がもう一つあります。それはこちらの漫画をご覧下さい。

リコール通知1
リコール通知


そうなんすよ。なんと三回目のリコール通知が届いたんですよぉ♡私はバイク人生でホンダのバイクをそれなりに買ってるんですが、ホンダからのお手紙って、これまでリコール通知だけ。もっと他のお手紙を送ってくれてもいいのよ♡

きんつば嬢のリコールは、一回目はスロットルのマッピングのリコール。二回目はデンソーの低圧燃料ポンプのリコール。そして今回は・・・

「ドライブギアの固定ボルトの交換」

だそうです。

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リコール情報を見ると対象が2000台あまりあるんですけど、縦置きエンジンだとエンジン下ろさなきゃ、ボルト交換できなくない?となると結構な重整備じゃない?地獄じゃない?なお、現在までの不具合発生件数は2件らしい。

このリコール通知の「急加速時に応力集中」って記載を読んだとき、まず頭に浮かんだのが「スポーツモード」です。ゴールドウィングってそもそもエンジン滑らかでキャラクター的に急加速するようなバイクじゃないんですよ。そんなバイクがボルトに亀裂が生じるほどの「急加速」って、スポーツモードの時くらいしか想像できないんですがががが・・・。あのモード、ドンツキというより「アクセル開けた以上に加速する」から、普通に開けると急加速になるんですよ。この手の設定ができちゃうっていうのは私は「電スロの悪いところ」だと思ってて、開け始めのトルクに忠実さを求める私は生理的に受けつけないんですよね。

まぁ私のきんつば嬢は超絶不人気のMTなんで、DCTだとまた違うのかもしれないし、人によっては、「ドラッグレーサーみたいな、あのドッカン加速が好きよ♡」っていう人もいると思うけど、少なくとも私はここ数年まったく使っていません。そんな状況で「急加速に伴うトラブル」って書きぶりを見ちゃうと、私的には「あのスポーツモードって一体誰得だったの?」って感想にならざるを得ないっすね~。

ということで、スポーツモードに入れることもなく、さしたる急加速も行わない私といたしましては、本件リコールは慌てず騒がず、来年10月の2回目の車検あたりで、ボチボチと対応をして貰おうかな~なんて考えておる次第です。



いじける3
(現在のきんつば嬢の戦績。世界的に信頼性を認められてるホンダでも新開発は苦労する。海外製の攻めた仕様のニューモデルなんかは、かなりの覚悟と心の広さが必要ってのが容易に想像できますね。)