皆様おはようございます。最近ブログの更新が遅くなっております。へっちまんです。ブログの更新が遅い理由は主に2つあります。まずは「ここしばらくバイクに乗る時間が圧倒的に長くて、製作が遅々として進まない」こと。

このテキスト自体、バイクに対して募る思いを凝縮し、溜まった脳汁をシャラポアのショットみたいに「ア゛ア゛ッ」って叫びながらキーボードにベチョリと打ち出してるだけですから、ネタは「バイクに乗らなければ出てこない」んです。

私はバイクに乗って大気中のプラーナを存分に吸収した後、トイレにこもって、脳と大腸のダブルタイフーンを回すことで、テキストと腸内物質の強制排出を行っています。

この過程を箇条書きにしますと、

①バイクに乗る

②大気中のプラーナを吸収して、得体の知れない高ぶりを覚える

③トイレで仮面ライターに変身する

④汚物のようなテキストを脳から垂れ流す


という流れです。そもそもバイクに乗らずして、どうバイクブログを書こうというのか?「ブログのせいでバイクに乗れない」なんてのは本末転倒も良いところ。バイクに乗らなきゃ、私はネタもクソもないヨワニンゲンに過ぎないんです。

そんな中、長い冬が終わり、いよいよ、バイクの季節がやってきた。加えて、ここ最近の陽気続き。結果、ブログ製作過程①、②の部分で私の活動が遅滞してしまってるわけですよ。そう、現在の私は、「バイクに乗ってひたすら高ぶるだけ」の男になってしまってる。

「ああ、暇みてブログもボツボツ書かなきゃナァ・・」(チラリと外を見ると素敵な晴天)

「アヒャヒャヒャ♡」(ブロロロロ~♡)

・・・この気持ち、バイク乗りなら、わかって貰えますよね。

そして第二の理由は「ブログの長さが昔の2倍近くになっちまってる(呆然)」ってことです。ただでさえ「読む気にならない長文ブログ」と揶揄されていたのに、書き続けているうちにテキストにキレがなくなり、ワンパンで終わらせることができなくなってます。結果泥仕合と化し、ブログテキストのさらなる長文化が進みつつある。センスの良い短文の連投でアクセスを稼ぐSNS時代に逆行し、さらなる退化を続けております。

テキストが長くなって何が問題かというと、とにかく手直しに時間がかかるんです。私のブログってテキストをドバドバ吐き出すまでは超高速なんですけど、この段階では単なるヤバいテキストです。テーマもごちゃごちゃになってて錯乱状態。そこから、文章を削り、書き足しながら、マトモなブログにしてるから、やたら時間がかかるんですね。

そんな私の指向性のないダラダラとしたテキストと同様、ダラダラとした指向性のない走りを得意とするのが、ダイナ・ローライダーです。(話の腰をへし折るような強引な話題変更で本題突入です。)

振り返ってみると、私はもうバイク人生の半分近くをダイナと一緒に過ごしているんですよねぇ・・。今は紆余曲折を経て、4台の珍道中になってますが、その中でのダイナの役割は、昔に比べて、変わらないところもあれば、少し変わったところもある。

ダイナはハーレーの中ではビックツインスポーツといわれてまして、車重考えると「オイィィイ!300㎏でスポーツ?ふざけてんの?」ってツッコみたくなるけど、ハーレーなりの解釈によるスポーツ走行も一応はやれる。私も、最初の数年は峠を相撲部のランニングみたいにワッセワッセと走ったこともあったんです。でもフロント19インチのヘニャサスに300㎏じゃ限界がある。ローライダーは車高がやたら低くて、バンクさせるとステップやエキパイ擦るし、高回転シゴいたらタペットが焼き付いちゃう。もう、乗り手がどうあがこうがバイク自体が「流し走行の限界にチャレンジ」みたいな良くわからん走りの範疇を絶対に出ないんですよね。さすがに今はその手のスポーツ走行は、※のじゃ子(HAWK11)とヴィーセ(MotoGuzzi V7)にお任せです。

じゃあダイナは何を担当しているのか?というと、こいつは「私専用のコーヒーバイク」なんですねぇ。あえて言うならカフェ・レーサーならぬ

「カフェ・クルーザー」

ってところです。カフェ・レーサーってのは昔カフェに集った覚悟ガンギマリの人達が駆るカスタムバイクを指しますが、私の場合は「バイクに乗って、お外でカフェなの♡」って意味ですから、我こそが、真なるカフェバイカーといってもいいでしょう。

休日にスカッと晴れて、「うひゃーっ、こりゃもう外カフェしかねぇな」ってことになると、とりあえずダイナ。殿様乗りでマッタリ走れて視界が上下左右に広く、コーヒースポット探すにはうってつけ。荷物乗せてもサマになるし、道端に止めて、バイクの傍らでコーヒー飲んでる時の収まりも最高。なんせこっちはクソ田舎ですから、周囲の全ての道が「カントリーロード」なんです。そして、ハーレー系は「名曲カントリーロードを口ずさみながら走りたいバイク」でランキングしたら、間違いなくトップに入るバイクですからね。

(皆さんおなじみの名曲「カントリーロード」。このギターの音色が好き)

私の地元にはウェストバージニアのような雄大な眺めはないかもしれないけど、古来から日本人が育くんできた、こじんまりした里山里海がありますぜ。今の季節なんて、里山に生命力に溢れかえってて、その勢いに「はわわわ~・・・すご・・」ってなる。そう、枯れかかってる人間は、生命の息吹に憧れるんです。こうなるともう外カフェの欲求を抑えられない。バイクに乗るコーヒー好きの本能ですね。

ダイナにコーヒーセット詰め込んで、とりあえず山方向へバイクを走らせる。で、「今日はここだぁあああ!」ってところがあれば、ロケーションを確認しつつ位置決めしてチェアワンを設置。景色を眺めつつ、非効率でオールドなポンコツガソリンバーナー・スベア123Rで時間をかけて湯を沸かし、1杯僅か20円のワンドリップ・レギュラー「職人の珈琲・マイルドブレンド」で一服していきます。コーヒー飲んですぐ走り出すときもあれば、1時間ぐらい椅子に座って、ホゲーッとしてることもあるけど、それすらも自由。なんせ何の目的のないソロツーリングなんで。

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(これが旅のお供のコーヒーセット。ガソリンバーナーは煤で汚れるし、非効率ですが風情だけは抜群。ヒロシが古くさいオイルランタンにこだわってるのと同じかも。)

最近は携帯用の椅子をおいて、景色見ながらホゲーっとするのを「チェアリング」なんてオシャレな言いかたしてるみたいだけど、あのね。古来からソロツーのバイク乗りがやってる定番行為に今更オシャレなネーミングをつけられても困る。各々が好きなやり方で景色を楽しむのは自由だけど、それになんか変なネーミングつけたり、煽ったりして、やたら「オシャレ感」「俺わかってる感」を出してブームにされるの困るんですよ。道端でいつも通りコーヒー飲んでるだけなのに、「あっ、あれ!今流行のチェアリングってやつじゃね?この時期、ああいう流行かぶれが沢山出てくるんだよね~」なんて指さされるのは耐えられぬ。

あのね。こっちは筋金入りのボッチ歴20年以上なの。30代の時からこれやってんの。友達はバイクとコーヒーセットと椅子だけなの。そんなナチュラルに孤立した人を「流行にかぶれたミーハー」認定なんて、そんなバカなことがあっていいのか?いや、あっていいはずがないっ!(両手で机をバンバン叩く)

そもそも私のやってる奴は「チェアリング」なんて横文字にするほど、オシャレなもんじゃありませんから。カフェイン中毒患者が、走り疲れ、ケツが痛くなって、やわらか椅子の上で死に体さらしてるだけ。チェアリングというよりダイイング。クッソ暑い夏場になると、誰も来ない秘境スポットに逃げ込んで、コーヒー湧かしながらズボンまで脱ぎ捨ててシャツとパンツ一丁になって死んでるまである。人が来たら、愛人宅に踏み込まれた麻薬王みたいにズボン抱えて逃げるしかないけど、この10年、人がやってきたことなんてない。でも、こんなのソロだからできるんで、マスツーではあまりにもデンジャラス。女子のポロリは喜ばれますが、男子のポロリは社会的な抹殺対象、銃殺です。

パンイチでくつろいでるところをバイク女子に撮影なんかされたら、SNSで拡散され、人間トーチとなって大炎上しちゃうことは間違いないけど、ご安心ください。山奥で「可愛い女子」と遭遇するなどという森のくまさんのようなシュチュエーションは、この現実世界では一切ありません。田舎の山奥で遭遇する可能性があるのは「山菜採りのジジィとババァ」というスマホ文明を拒絶した原住民のみ。

そんな私のどうしようもないクソ田舎カフェスポット巡りにダイナは15年も連れ添ってくれてるんですよね。丁度良いカフェスポットが見つかればよし、見つからなくても探す過程で素敵な景観を脳内に沢山取り込めるから、それで十分満足できる。

「ええーーっと・・あの・・カフェスポットって・・そこら辺の空地に停めて飲めばいいんじゃないの?」

っておっしゃる方もいると思う。そうコーヒー飲んで休憩するだけならどこでもいいんですよ。でも、何年もカフェツーやってると、飲み場にやたらこだわるようになるんです。そりゃ最初の頃は、道端でコーヒー湧かすだけで「うぉぉぉおお!バーナー音が癒やされる~!やっぱ外で飲むコーヒーは最高だぁぁああ!!」って盛り上がれましたけど、人は感動にはどんどん慣れていくもの。今や感動のスパイスとして景観が必要不可欠になってきてる。

ちなみに私の中での理想のカフェスポットの条件って、以下のようなものがあります。

①バイクでストレスなく到達できること

②癒やされる景観があること

③日陰があること(直射日光が強い場合)

④バイクを停める十分なスペースと、椅子を置ける空間があること

⑤人がいないこと

この5つの要件を全部満たすところって、見つけるのがとても難しいんですよ。人がいないことを要件に掲げた時点で、交通の便が悪い寂れた僻地になるに決まってるんですよね。景色の見え方も、季節や天候、その日の気分によって変わりますし、最高のスポットを見つけたとしても、同じ所ばかりじゃマンネリ化しちゃうので、常に新しい景観を求めてマニアックな田舎道を探索することになる。本ブログは、そんな私が徘徊の果てにたどり着いたカフェスポットの光景を、春夏秋冬に分けつつ、いくつかご紹介したいと思います。

~春~

気温がそこまで高くない春先は、日差しも柔らかく、日陰にそこまで固執する必要はありません。今年のゴールデンウィークみたいに夏日になっちゃうとさすがにシンドイですけど、4月から5月にかけては爽やかな風と柔らかい日差しを全身に浴びながら、オープンスペースでパノラミックに景色を堪能していきたい。とにかくこの時期は山の新緑が綺麗で、雪解け水で川も湖も水量がたっぷりありますから、ダム湖がとっても見応えあります。

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(春は日陰が不要だから、オープンスペースの景観重視で場所を選んでいきます。)
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(ここなんて、下草がしっかり刈ってあって、コーヒー飲んでね♡っていわんばかり。福井から岐阜にかけては美しいダム湖が多く、人口密度も低い。地平線は見えないけど、里山の包まれてるような景色がたまりません。)

~夏~

気温が高く、日差しがキツくなってくるこの時期は、日光が直撃するところで熱いコーヒーを飲むなど、熱射病を誘発する自殺行為。この時期は砂漠でオアシスを求める旅人のように、涼を求めてさまようことになる。まぁぶっちゃけ休憩のベストスポットは川沿いか滝のほとりですねぇ。水のあるところは木が茂ってて木陰も多いし、流れる水が天然のクーラーになってくれるから、体のほてりと疲れが一気に取れる。浄水ボトルがあれば川の水が飲料に使えるから、水の入手にも困らない。まさにカフェスポットとして最適解なんですが、問題は暑い日はメジャーな滝のあるところには家族連れがわんさといることです。特に夏休み中はヤバイ。人がいない穴場の滝を見つけるのって案外難しいんですよね。

DSC_2579(こちら私が愛してやまない完璧な穴ぐら空間、「桶滝」。トトロがいてもおかしくない清浄な世界。オールシーズンOKで、いつ行ってもほぼ貸し切り。能登半島地震によってどうなってしまったのか、まったく情報がない。自分がバイクに乗れなくなる前に、また、ここでゆっくりコーヒーを飲めることを切に願ってます。)
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(滝の周辺は雑木林があって、日陰になるんで、夏は本当にありがたい。下を見ても上を見ても美しい。それが滝。)
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(こんな風に落ち着いちゃうと暑いところに出て行きたくないから、休憩も長めになる。計画ってものがないから、凄く適当ですね。)
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(川沿いもとっても快適です。)

~秋~

夏と秋の境目って良くわかんないから、基本夏の延長みたいになるんですけど、この時期は山の気温が少しずつ下がり、木々達が徐々に勢いをなくしていく一方、海水浴客がいなくなった海沿いが俄然魅力的になってくるんですよね。あと、晩秋といえばやっぱ紅葉です。見頃になる時期には、山はかなり気温が低く寒くなってきてますが、まだダイナでも冬装備でなんとか走れる。人気の紅葉スポットは車でごった返してますから、人のいない穴場が確保できていると、晩秋のツーリングがとても快適で楽しくなります。1年に僅かの期間しか味わえない特別な眺めですから、早めに家を出て、紅葉を眺めつつ、コーヒー飲んで1時間か2時間はぼーっとしたい。チェアワンとチェアツーの二つを贅沢に投入して「ツインチェアハンモック」で昼寝。ダイナ冬眠の前の最後の贅沢です。

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(こちら10月頃の敦賀のカフェスポット。たまーに人がいますが、ほとんど一人。見晴らし最高だけど、日陰がないから夏がキツイのが玉に瑕。)
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(私が放浪の果てに見い出したカフェスポット。バイクが乗り入れ可能で、日陰があり、眺め最高で、人がいない。もう完璧。木製のベンチとかがあったりするけど、今は完全に寂れ果てて、もの悲しい空間になってます。でも、こういうところが靜かで落ち着くんですよね。)
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(正面からの眺め。この穴場は、春も夏も秋も最高なんですけど、特に新緑と秋の紅葉が素敵。)
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(景色の中に入れたときに、とっても男前なところがダイナの良いところです。)


~冬~

冬は山方面は雪があってコンディション最悪なので目指すは海沿い。2月とか、たまにとんでもなく暖かい日があるから、その日を逃さず出撃。冬は男らしく、海沿いの水平線大パノラマ風景の前で寒風を受けながらグイッといきたいものです。このとき注意が必要なのは、小さいコーヒーカップを持っていくこと。この理由は二つあって、一つはクッソ寒いから、水を多くすると、火力の安定しない私のポンコツ・ワンバーナーでは沸くのに悠久の時間がかかっちゃうのと、寒いときに大量にコーヒーを摂取すると、果てることのない尿意にさいなまれてしまうからです。

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(この季節はとにかく海沿いを攻めたい。景色が澄んで輝いている一方で、空気や風が凍てついてるので、チタンマグの中の水の量を減らさないと、うちのガソリンバーナーの火力じゃ戦えない。冬の寒気に力負けして、湯が沸かないんですよね。ここら辺は過去の惨めな失敗からの教訓です。)

ということで、今回は、この15年くらいで撮りためた私のカフェスポット情景を一気にお蔵出ししてみましたがいかがだったでしょうか。ちなみに写真はほとんどがお手軽スマホ撮り。

ハーレーは体験重視型のバイクだ、なんてよくいいますけど、ダイナに出会ってから、私は「バイクを楽しむ」だけでなくて、「バイクで楽しむ」って当たり前のことを、ようやく当たり前にやれてる気がします。私がハイパワーバイクに乗ってた頃は、キリンが東名高速でポルシェとバトルしてたり、湾岸ミッドナイトが連載開始した時期に重なる。そんな頃に大型の免許取った奴なんて、その影響をモロに受けてるに決まってます。

平和な時代になっても、ゴジラの影に悩まされ続ける神木隆之介みたいに、「ぼくの戦争はまだ終わってないんです!!」って状態から抜けられないんですね。世の中のブームが去ろうが、人様が変わっていこうが、自らの意志で戦時境界線を越えない限り、平和がやってくるわけがない。

そんな私はもう何年も前から、ダイナのお尻からシートバックを外したことがありません。それはダイナが私にとって、公道のカフェ・レーサーではなく、ずっと野外で旨いコーヒーを飲むための「移動カフェテラス」だったってことなんです。今の私は、自らの意志で戦時境界線を越え、有刺鉄線の外側にいる。

ダイナとのカフェツーリングはその証しみたいなものなんです。


チェアハンモッ(修正)
(こちらが「ツインチェアハンモック」。イラストに背景入れると、とたんに「ゆるキャン△風」になっちゃいますね。)