どこぞのマンガのパクリのような題ではじまりましたが、ダイナでへろへろとソロキャンプに行ってきました。私は「しょっちゅうソロキャンプをしたい」というガチのソロキャンパーじゃないですし、旅ライダーでもない。キャンプが凄く好きって訳でもない。でも、たまに猛烈にキャンプがやりたくなるときがあります。キャンプって言うと皆でわいわいガヤガヤが楽しいって感じですが、私は家族でキャンプに行くときは別にして、バイクでは「お一人様のぼっちキャンプ」です(笑)。

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(のどかな田舎道の奧にあるキャンプ場。自宅から100㎞くらいですかね。)

ソロキャンプツーリングのいいところは、自分のペースで何でもやれるところ。誰かに気を遣うことは不要であり、誰も見ていないので、しょぼしょぼのキャンプでも全然OK。デメリットは全て自分一人でやんなきゃいけないので、夢を持ちすぎると結構忙しいところですかね。

肉焼いて、野菜焼いて、味噌汁なんかも作り、飯も炊いちゃう。なんてことを一人でやろうとすると、癒やされに来たのか働きに来たのかわからなくなるほど忙しい。普段飯の用意を妻任せにしている私ごときが、「キャンプ場で飯を作りたい」などという背伸びは思い上がり以外の何物でもなく、無残で悲惨な結果を招くのは目に見えております。

バイクでも歳を食ったら峠でフルバンクなんてできませんが、キャンプも同じで、無理をすることなく、自分の限界というか、だらしなさを自覚して受け入れることが大事で、やっぱり個人の性格によって「身の丈に合ったキャンプの在り方がある」ような気がします。私はだらしない性格なので、当然だらしないキャンプになるわけですが、キャンプはこうじゃなきゃダメという不自由なものではなく、どうでもいい自由なものだと思います。

それでは、私のなにもしないヘタレなソロキャンプの模様をお伝えしましょう。これを読んで、「はぁぁ??こんなんでいいんかい!!」とおっしゃられる方がおられるかもしれませんが、はっきり言いましょう。
「いいんです!!」

皆さんも、私の最低のキャンプを見て自信をつけましょう。

①まず、とにかく我がダイナに荷物を積まなきゃ始まらないんですが、案外ここが一番大事なところではないかと感じてます。キャンプでいろんなことをやろうとすると荷物はどんどん肥大化してしまう。基本「テント」「シュラフ」「マット」「ランタン」「チェア」「コンビニおにぎり」「冷えたビール」「森林香(虫除け)」「コーヒーセット」があれば最低限のキャンプはできるんですが、それに加えて「見果てぬ欲望」が荷物というリアルになって積み上がっていくわけです。ここでいかに断捨離するかがソロキャンプの妙ではないかと。今回は最低限の装備に「焚き火セット」だけをプラスしてます。とにかく私にとって最大の関心事は「酒を満載したクーラーバックを入れられるスペースを空けておくことができるか?」これだけです。

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(キャンプ道具を積んだダイナの勇姿。ハーレーは荷物満載しても乗り味があまり変わらないところが素敵です。)

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(リアシートに汎用ツーリングバックを設置。これに加え、ハーレー純正デタッチャブルシーシーバーに樹脂製の丈夫な板を増設したものに、定番のタナックスのキャンピングシートバックを取り付けます。タナックスのキャンピングシートバックは必要なものを全て飲み込むことが可能。リアシートの汎用ツーリングバックは冷えた酒を入れる為に必須。)

②次にキャンプ地を選びます。キャンプ地を選ぶのはほぼ前日。なぜなら雨が嫌だから。直近の天気予報を見て、雨が降りそうだとキャンプ自体やめちゃいます。雷雨なんかだとテントに浸水して、キャンプというより荒行とかサバイバルになっちゃう。予約キャンセルは迷惑なので、前日に開いてるキャンプ場を探すのが王道。どんな綺麗なキャンプ場でも雨なら台無し。「雨中の有名キャンプ場より、晴れてる場末のキャンプ場の方が楽しめる」というのが私の持論です。直前予約なのでフリーサイトが前提。

③キャンプ地に向かってツーリング。途中で絶対やらなくてはならないこと。それはグビ男と化すための酒とおにぎりの購入。キャンプは泊まりなので、もはや飲み放題。人と飲む付き合い酒でもなく、自分の為にだけ飲む贅沢な酒であります。もうおわかりかと思いますが、私のキャンプはほぼ「大自然で一人酒を飲もう!!」っていうコンセプト。だからこそ、たまに猛烈にやりたくなるわけですなー。とりあえずキャンプ地に行くまでにあるコンビニでたらふく酒を買い込みます。保冷剤などの購入は不要。この時期コンビニの冷凍庫に常備されている凍ったお茶を購入し、クーラーバックに酒と一緒にぶち込んでおけば6時間くらいは冷たい状態が維持できる。冷凍お茶万歳!!

④キャンプ地に到着したら、ここをキャンプ地とする!というところを決め、そこにドサッと荷物を置いて場所取りをしてしまいます。
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(このキャンプ場はバイクのためのテントサイトがあります。フリーサイトなのにバイクのためのオートサイトみたいな感じなってるんです。)

⑤神椅子「ヘリノックス・チェアワン」を展開し、雨の日も風の日もひたすら「これでコーヒーを入れてきました!」という定番ガソリンストーブスベア123rで湯を沸かし、これまたタダひたすらこれを飲んできた!というUCCのレギュラーコーヒーを入れて、マンダムしつつ、ぐったり。

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(どんなにかさばろうが、私はこれを持っていきます!って心に決めてるスベア123r。古くさいガソリンバーナーですが、とっても味がある。)

⑥一服したら、テントを展開。この時期は高地にある林間キャンプ場でも気温が30度を超えてくるところもある。そんな中で、このテント張りが地獄の苦行。滝のような汗が出るので、熱射病でぶっ倒れないようにほどほどに休みながらテント設営。テントの中はビニールハウス状態なので、設営したら涼しくなる夜まで放置です。
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(テントはアライテントのドマドーム。クッソださいネーミングですが、使いやすいことこの上ない。横幅がタナックスのキャンピングシートバックにぴったりなところもよろしい。)

⑦キャンプ場到着僅か1時間でほぼ「仕事は終了」したので、ソフトクーラーバックで冷やしておいたビールやチューハイの一缶目を開け、はやくもグビ男と化していきます。

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(余りに暑いので安酒を冷却液代わりに体内にぶち込んでいきます。)

⑧酒が入り気持ちよくなったところで、「うへへへへ~」と不気味な笑いを浮かべつつ、タコのようにフラダンスをしながらキャンプ場をまわり、のろのろと大小の灌木を集め、適度な大きさに切ったりして、焚き火の準備。正直私のキャンプは夜までこれくらいしかやることない。
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(集めた焚き火。これくらいで1時間半くらいは十分楽しめます。)

⑨焚き火の準備ができたら、日没までコーヒーや酒を飲みながら、日陰で白痴のようにぼーっとする。(←これかなり重要)

⑩薄暗くなって涼しくきたら、テントの前室に荷物を放り込み、マットとシュラフをテント内に展開していつでも寝られるようにしてから焚き火に着火。イヤーこれだけ暑いと灌木もよく燃えますな。豪華なキャンプメシなど作ることなどなく、コンビニで買ったおにぎりを貪り、酒をグビグビ飲みまくりつつ焚き火と日没をにへらにへらと眺めていく。とにかく大酒を飲むのでこれ以上余計なことは何もしない。

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(まーよく燃えます。焚き火って慣れると簡単なんですが、初めはなかなかうまくいかないんですよね。ちなみに焚き火台はピコグリル。以前はスノーピークの焚き火台使ってたんですが重くって・・。ピコグリルは軽いわ使いやすいわで文句ないです。「バイクツーリングにはこれしかないでしょ!」っていう焚き火台ですね。万人にお勧めです。)

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(後の任務は飲酒だけ。)


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(沈む夕日が酒の肴です。)

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(のぼる月も酒の肴です。)

⑪焚き火が完全に灰になったのを見届けてから、最後の良心でゴミ袋に灰を片付け、よろめきつつテントに潜り込んで朝まで大イビキをかきながら寝る。

                                        以 上

なんともしまりがありませんが、まぁこんなところです。調理しないので出るゴミは酒の空き缶とコーヒーのカスとコンビニおにぎりのセロファンだけ。実にエコ(笑)。キャンプ場に着いてやってることって、テント設営と、焚き火と、酒とコーヒーを飲んでるだけという(笑)。スゲぇ暇じゃね?って思うかもしれませんが、文明社会から逃げ出したいだけなので、暇なのがいい。ソロキャンは。座って虫の音と風の音を聞く以外、特になにも望んでないのです。

「なんと軟弱な!ガチのキャンパーとしてはこんなもんは認められーん!!」とおっしゃる方もいらっしゃるでしょうが、熱く燃えるものはまた冷めやすい。こういうお気楽なスタンスだからこそ、バイクとこの年になるまでだらだら付き合っていられるんだと思います。

グダグダな私のソロキャンプの話でした。

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(翌朝はちょっと豪華に氷見漁港。ここの市場は6時半から空いているので、キャンプ場を早めに出ても飯にありつけます。あ、ちなみに横にあるのはノンアルコールビールですから。)