そろそろ6年目に入ろうかという私のブログ。バイク関連のブログ数は既に200を超えておりますが、特徴はなんといっても「ツーリング記事がほとんどない!」ということでしょう。じゃあこの200を超えるブログの中身なにかっていうと、「えーーっと・・なんなの?」って自分でも首を横にかしげちゃうくらい訳わかんない。

バイクのことに関してテキストを汚染水のように垂れ流しているにもかかわらず、バイクで旅した喜びをほとんど語ってないから、ブログに爽やかさや潤いが全然ないんですよね。人によっては「こいつひょっとしてエアライダーじゃないのか?」って思われてるかもしれない。品のない小ネタで笑いを取りにいって、なんとか明るくしようと誤魔化してますが、明るいオープンエアな話題が皆無なので、隔離部屋で写経してるような「陰にこもったブログ」になっちゃってんですよ。

何でこんなことになるのか?そりゃもうある時期から「同じコースを鮭のように回遊してるから」ですよね。要はルートがマンネリなんです。東京から実家のある石川に戻ってきてもう22年、たまに泊まりのソロキャンプもするけど、私のソロキャンプって酒飲んで一人でダラダラするのが目的なんで、基本近場で、コットに寝っ転がって夜までぼーっとしてるだけ。食事も酷い。「これが俺のキャンプメシでぇぇす!!」って写メ撮って出てくるのは「シーチキンおにぎりとカップヌードルBIGカレーと安酒」のみ。「晩飯作りまーす!!」っていってもセロファンを剥がして、湯を注ぎ、プルタブ空けるだけですよ。こんなのすぐ右上のバツマーク押されて終了ですよ。

長期のツーリングに旅立てない理由としては、文鳥の「ピヨットル君」と、うさぎの「モコットル君」の存在もある。この子達、身もだえするほど可愛いんですよ。もうね。目の中に入れて鼻から出したいくらいです。「アナタが望むなら私なにをされてもいいわ♡」と歌った山口百恵の気持ちがわかる。実際ウサギのモコットル君は私の人差し指と中指の間を女性器だと思っていて、隙を見て差し込んでぶっかけてきますからね。まさに性のテロリストです。でもいいの、かわいいから。私はこの愛玩動物たちから2日以上離れると禁断症状で精神がおかしくなるんで、新たな地平を切り開くような連泊のロングツーリングは企画してもなかなか実行できないのです。

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(私を狂わせる魔性の動物達。左がモコットル、右がピヨットルです。)

「お前・・ホントどうしようもないな(ため息)。じゃあ日帰りで行けるツーリングコースの記事書けばいいだろ?」

なんて言われてもですね。もう全てのコースが当たり前になっちゃってて、フレッシュな気分で書けるか?っていうとそんなの無理なんですよ。どのルートも距離的には200㎞~500㎞くらいなんで、立派なツーリングなんですが、長年にわたって回遊しちゃってるから、気分は「広域パトロール」みたいになっちゃってる。

やっぱね。こういう旅行記って感動で打ち震えながら、熱い心でテキスト叩くのが本来のあり方じゃない?って思うんですよ。平常心で淡々と書いていくのって、音声バスガイドの案内と変わらないと思うから私はずっとツーリング記事書いてこなかったんです。

これまで私が書いたツーリング記事って越前ガニルート(←ブログはこちらをクリック)とビーナスライン(←ブログはこちらをクリック)くらいですからねぇ。私が暮らしてる石川県内が一つもないし、5年間ブログ書いててツーリング記事がこの2つしかないってどうなの?・・。このままじゃ石川県が「何のうるおいもない景観不毛地帯なんじゃないか?」って誤解を招きかねないんで、今回は私が「これが石川の絶景道なのじゃあ!!」っていうルートをご紹介します。いやもう今回はどうなってんの?っていうほど、美麗な写真が多い。オタ絵で誤魔化す欺瞞ビジュアルとはおさらばです。

「プッ!そんなこと言ったって、どーせクッソ有名な千里浜なぎさドライブウェイだろ?雑誌で山ほど見たわ!!」

って思った方、はあ?なに言ってんの?バカなの?死ぬの?なぎさドライブウェイなんて「観光客用入れ食いブルジョアロード」じゃないですか!あのね。日本列島が宇宙戦艦ヤマトだとすると、石川県は股から生えてる第三艦橋ですよ。チ〇ポですよ。日本海にニョキっと張り出してるから周囲全部海なんですよ。そんな石川県に住むバイク乗りは「もはや全員が海岸線ソムリエと言っていい存在」なんです。琵琶湖を母なる海と勘違いしている滋賀県民と一緒にされたら困るんです。ここまで良質の海岸線に恵まれた地元ライダーが僅か8㎞しかない有料海岸に金落とすわけないだろと。そもそも金取る景勝地にハズレがないのは当たり前、でもそれはあくまで「観光地」であって、地元のバイク乗りが走る巡礼路じゃないんですよ。眺めだけなら、千里浜手前の道の駅の高松にバイク止めて裏の海岸に降りてくだけで180°のパノラマ水平線がタダですよ。「無料の道の駅でも最高の水平線をご提供♡」これが石川県民の常識ですよ。

(道の駅・高松から降りられる砂浜からの180°パノラマ水平線。へちま撮影。休憩時には是非どうぞ。)

そんな私が今回お伝えするのは、奥能登のマイナー絶景ルート、

穴水から間垣の里を通り輪島へ抜けるコース」略して「穴垣島ルート」(へちま命名)です。

奥能登へ来ると多くのツーリングライダーは能登里山街道の終点から輪島に入り右折して珠洲市へ向かう248号線を走る。ここは「奥能登絶景海道」と呼ばれる超有名コースで、道路も走りやすく整備され、沿線に千枚田や奥能登塩田村が位置する完全無欠の観光ルート。休日にはもうバイクが大挙して押し寄せてくるメジャールートです。

しかし、今回私が紹介する穴垣島ルートは能登有料道路を穴水で降り、東外浦の海岸線を間垣の里経由で輪島まで抜け、奥能登絶景海道に接続するルートです。実はここバイク乗りにもあんまり知られてません。なぜかっていうと、この道ちょっと前までは「一部舗装されてなかった」んですよね。私は昔からこの道をダイナで走ってましたが、観光道路である奥能登絶景街道が「奥能登の観光資源を詰め込んで、美麗に整備された光のルート」だとすれば、こちらは「日本道路公団に見捨てられた闇ルート」だったんです。

この打ち捨てられた酷道をなぜ私が好き好んで走ってたかというと、「野生の絶景が独り占めできたから」なんですよ。いやね。表ルートの「奥能登絶景海道」も素晴らしいですよ。他県や都市部から来れば、その眺めに感動して涙チョチョ切れると思う。でもこの「裏ルート」を知ってしまった私からすると、穴垣島ルートを経由して奥能登絶景海道に入ったとたん「ああ・・もう美味しいとこ終わったわ・・」と感じちゃう。それくらいこの穴垣島ルートは素晴らしい。能登ツーって出発すると400㎞を超える行程になるんですけど今年だけでもう6回行ってるんです。目当てはこの穴垣島ルートと珠洲の片岩にある「塩カフェのパンケーキ」ですよ。その2つがなかったらこんな僻地にこれだけの回数行ってないと思う。

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(青色の表示が穴垣島ルート、赤が奥能登絶景海道です。輪島市を経由してこの2つのルートは接続する。)

この裏ルートの素晴らしいところは、絶景なのに交通量が少なく、ワインディングを自分のペースで気持ちよく走れるところ。道幅が狭いし、相当なアップダウンですからコケたら悲惨なことになりそうですが、ひたすら景色と運転に没頭できるストロングでスペクタルな絶景道なんです。

しかも以前は一部未舗装だったこのルートが、NHKの朝の連続テレビ小説「まれ」で間垣の里が撮影現場になった時期にひととおり舗装されたんです。道の狭さは変わらないんですが、舗装されただけで以前に比べたら夢のように走りやすい。この整備により、少なくともうち捨てられた闇ルートではなくなった穴垣島ルートは私の中での「完全無欠の殿堂ツーリングコース」の地位を確立したわけなんですね。

私はとにかく奥能登が大好き。だって、走ってるだけでとにかく癒やされるんですよ。なんせ人がいないですからね。間垣の里なんて人口70人ほどで、観光客を受け入れるキャパもないから「まれ」の放送が終了し、奥能登ブームが一段落した今、交通量もほとんどない。

私のプッシュするルートは穴水を始点にしてるんですが、そこから大沢までは「里山風景」が広がってます。私はこれまで、ツーリングで岐阜や長野、滋賀などをまわり、いろんな山々の風景を見てきましたが、大自然ってスケールが変わってもどこか雰囲気が似てるんですよね。凜としてるっていうか、荘厳というか。

でも、奥能登は違うんですよ。能登の風景は厳しく研ぎ澄まされた大自然じゃないんです。そこに住まう人の生活によって自然が人と調和するように整えられた「日本古来の里山」なんです。だからとても優しいんですね。現代は人が住んでいるとみるや、政治家が金引っ張ってきてどんどん近代化していくから、自然と共存しながら生活する里山里海はどんどん消えていってる。奥能登はこの里山の宝庫なんですけど、それは奥能登の自治体が「里山里海を守るべきものとして残そう」と、たゆまぬ努力を続けてきたからです。なんせ今や世界農業遺産ですよ。世界も認めた里山里海、これを地域一体となって維持してる奥能登は、走ってるだけで心が癒やされる素晴らしい地域なんですね。

DSC_0332(大沢に入る手前の集落の橋の上から。実にのどか。日本の原風景ですよね。)

平野部で里山を満喫し、海を隔ててる山を越えると、大沢の間垣の里が見えてくる。この里まで来ると目の前に海が広がるようになります。そしていったん海沿いの道に出ると、そこからがこのルートの白眉。海に面した高台をジェットコースターのように、急旋回と上昇下降を繰り返しながら走って行くスーパーテクニカルコースになる。下る時は海の群青が、上るときには空のスカイブルーが目の前に鮮やかに展開する。それくらい登りも下りも勾配が強い。ふと目を横に流せば美しい能登の里海が眼下に広がる。これなんて言えばいいのかな?しいて言うなら、「海沿いを走るビックサンダーマウンテン」って感じなんですよね。この感動は絶対にバイクで行かなきゃ味わえない。道幅が狭くてでかい車は入れないし、上り下りが過酷すぎて歩行者やロードバイクもいないですから、エンジンという心臓を持つバイクの真骨頂が存分に発揮される道ですよ。

いろいろ語っても、実際の景観に勝るものはないと思いますので、ここからは写真を大量に貼っていきます。こういう話題になると文章は全く力を持たない。古来より「百聞は一見にしかず」なんだから。素晴らしい写真を超えるテキストって私は見たことがないし、今後も見ることはないと思う。だって、風景は目で見るものでテキストは頭で読むものですから。視覚の素晴らしさを語りで伝えるって、完全にカテゴリー違いで無理があるんですよね。

それでは私の愛してやまない奥能登ロードの風景をたっぷりご堪能下さい。(あえてバイクで走ってる視点で撮影してますんで、能登道の素晴らしさがイメージしやすいと思います。)

DSC_0265(崖上からの道沿いの眺め。気分は一ノ谷の源義経です。道幅狭いから、目線を道路から外せば即パノラマで海が広がるんです。是非クリック→拡大でご覧下さい。)
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(F6Bでツーリングしたときに撮影したお気に入りの一枚。水平に見えるかもしれないけど、つづら折りにずーっと下る田舎道。驚愕の事実はこれだけ遠景で撮影してるのに、私のバイク以外に車が一台も見当たらないこと。)
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(海に向かって一気に駆け下りる下りの急コーナー。このタイトな下り急カーブにガードレールがないのかよっ(笑))
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(下ったと思えば、海を眼下に、空に向かって駆け上がっていく。)
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(たまに二車線になるところもあります。)
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(道の途中でバイクを止めて撮影。このコースは平坦な部分がほとんどなく、多彩な傾斜に彩られてるのでギア入れて止めないと、バイクはばったり倒れます。道に止めてこんな景色をのうのうと撮影できるのも交通量が少ないからですね。)
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(整備された観光道路から見る景色はクリーンですが、地元民の通る生活道路から眺める手つかずの大自然は荒々しい生命力がある。)
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(バイクで駆け上った高台から見下ろす小さな漁村、まるで昭和の映画の風景。気分は瀬戸の花嫁です。)
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(ここからの写真は奥能登絶景海道から。こっちは道が整備されてて交通量が多いのが難点ですが、木ノ浦から聖域の岬までは旅情あふれる風景が多数ある。この写真は私の大好きな一本松。)
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(ワクワクしてアクセルが開き気味になる登坂道。)
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(奥能登絶景海道は基本二車線。交通量はそれなりにありますが、それでも奥能登ですから、金沢とかに比べたらガラガラ・・)
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(最後は沈む夕日でフィナーレです。)

・・・ということで、今回は私が推奨する奥能登の絶景道を松尾芭蕉の奥の細道と掛けてお送り致しました~。

今回いろいろと写真を掲載しましたが、こんな道がただひたすら果てることなく続くのが能登の外浦。穴垣島ルートから奥能登絶景海道を抜けるルートは全て連続していて、まさにバイク乗りのためにあるようなルートです。距離にして約100km、トータル2時間くらいで走破できますが、その間は「これぞ能登の里海!!」と叫びたくなるような絶景が続く。

晴れた日はホント最高ですので、石川県に来る方は是非検討してみて下さいね。

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(最後に私のもう一つのお目当て、珠洲の片岩にある最果てカフェのパンケーキ。私は27歳まで東京に住んでましたが、東京の表参道でこの味が出てくるのならともかく、このクソ田舎でこのレベルのパンケーキが食べられるのか!と驚愕の味。休憩はほとんどココで珈琲飲んでパンケーキ食べてます。土日は混んでるので覚悟が必要。ちなみにお店のホームページはこちら→「しお・CAFE」

(片岩の空撮動画です。まさに奥能登ですねぇ。)