前回ハイオクによるお手軽ドーピングを実施したSC79ゴールドウィング、通称きんつば嬢ですが、今回はその変化について、もうちょっとツッコんだレポートをしようと思います。

まず、多くの皆さんがお思いになられるのは、「変化つってもそれお前の主観だけだよね?」というものでしょう。まぁいわゆるプラシーボ効果って奴ですね。プラシーボというのは即ち「ニセ薬」

私みたいに「薬入りましたー」って告げられただけで元気になる単純バカもこの世には沢山いるわけで、薬が本当に効いたかどうかってのは、本物の薬とニセ薬とを両方飲ませて検証しなきゃならないっていう科学の常識ですね。いわゆるバカ発見器みたいな実験。なんて底意地が悪いんでしょう。

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(今回からきんつば嬢は衣装変更です。発言に「陰キャ」「陽キャ」「チー牛」「パリピ」など若者言葉が並んでいますが、ほぼ基本用語ですんで、わからないという方はググってみて下さいね。)

バイクでいうと、汎用オイルと最高性能のオイルを乗り手に内緒で入れ替えて、変化を見る的な奴です。でもぶっちゃけ言いますと、オイル変えたの内緒にしてればほとんどの人はスルーしちゃう程度の変化なんじゃないかと思う。

でも「最高性能のオイルを入れるよ~。」と予告されると、「なんかスッゴク変わってる気がするぅぅううう!!」ってなる。これは私にように騙されやすく、感性レベルがピコ値の脳天気バカの典型です。「お前ステルスの時はわかんなかったでしょ!!」ってことですよね(笑)。しかも、そういう感性鈍い意地っ張りに限って周りに良いカッコしようとするから、外部から与えられる印象や情報に敏感なんです。

でも、私はこういうの悪いことだと思ってはいないんですよ。人の感覚が情報によって左右されるなら、それをプラス方面に使えばいい。「言葉による魔法がかかる」っていうのは人のもつ大事な特性で、これがあるから我々はいろんなモノが楽しめる。私のブログ読んで「ゴールドウィング良さそうだなぁ・・」なんて思ったとしたら、それは私のヨワヨワの催眠魔法がかかってるってことなんです。

情報によって、すぐに舞い上がる単純脳こそ「人類の無限の可能性」でもあるわけで、それを否定したら私のような駄文書きは成り立たない。私は「完璧なものと永遠は存在しない」ってのが持論だから、バイクなんて何選んでも良いと思ってるけど、実際は、メディアに常に露出して他人様から「素晴らしい名車だ!」って持ち上げられ続けてるバイクを手に入れる方が情報密度があるんで満足感は高いんですよ。

でもねぇ。人様のいう名車っていざ手に入れてみるとそこまで特別でないことがほとんどです。「名車じゃないバイクと、名車の違いってなに?」って聞かれたら、「そのバイクに対する肯定的な情報密度の違い」だけだと思う。

今回のSC79のハイオクドーピングも私だけの胸の内にしまっておくのなら「自分が満足してるからいいんだもーん。」とキャッキャいいながら喜んでいればいいんですが、ブログでヒトサマにお勧めするときは、リッター10円ほどのエクストラコストがかかる以上、根拠や証拠を提示するべきではなかろうか?と考えたりする。

でも数値に出ないことを根拠づけて伝えるのって、なかなか難しいんですよ。数値がないものを評価するためには、哲学者のデカルトみたいに揺らぎのある五感を全て閉じて、「数値的、機能的、機械的な変化を具体的に提示しなくてはならない」っていうことになる。でも、そんな明確な提示ができないから、この世は主観インプレがあふれる事態になってるんです。

しかし今回は違う。奇遇なことにハイオクドーピングには変化の証拠がちゃんとある。実際、レギュラー入れてる時のきんつばさんには普通のバイクではあり得ない「変な挙動」があったんです。

それは「ニュートラルから1速に入れるとエンジン回転数が上がる」っていう奇っ怪なものです。これ、納車時からずーっとなじめなかったんですよね。信号待ちで停止してニュートラル入れるじゃないですか、そうすると回転数がスルスルと800回転くらいまで落ちて安定する。そこから発進しようとクラッチ握って1速にカチャリとギア入れるとアクセル操作してないのに回転数が1000回転まで上がるんです。

これメチャクチャ違和感あるんですよ。慣れないうちは「ナニ余計なことしてくれてんの?」って発進する度にイラッとなってたんです。だって1速入れた途端、アクセルあててる状態になってるんですよ?こんなんハタから見たらエンストにビビりまくる初心者の発進じゃないですか??超低回転トルク型のゴールドウィングで、なぜにこんなエンスト防止機能みたいなもんが入ってんの?これだけの低速トルクでエンストこく奴いる??ってずっと思ってたんです。

でも、今回ハイオク入れたらこの「自動回転アシスト機能」が綺麗さっぱりなくなってたんです。実はというと、この症状が消えたの初めは気づかず、走行中のトルクアップの感動に意識が全振りしちゃってた。で、50㎞くらい走った信号待ちで、「ん?そういえば・・あのうっとうしかった回転アシストがなくなってるじゃん・・」ってようやく気がついたんです。いやー人間って普通になる分には案外気がつかないもんだなーと思いました。

でもこれはブログを書く上では非常にありがたい変化だった。だって「ハイオク投入の変化がプラシーボではない」ということが、明確に実証されたわけですから。アイドリングアシスト機能が消えてるってことは、逆説的に「バイク側にこれまでのアシスト機能が不要になるほどの変化」が生じたってことになるわけです。

ホンダがアシスト機能なんてよくわかんないことをしたのは、レギュラー入れたときの極低速の挙動にイレギュラーがあったんじゃないかと推測してます。初期型のゴールドウィングDCTが発進時にエンストしてたのも、レギュラー環境ではアイドリング付近のエンジンの挙動に不安定さがあったからなのではなかろうか。バッテリーがぁ!とか、対策品がぁ!とかいいつつ迷走していたのは単なるポーズで、「ハイオク入れればそれで解消したのでは?」と今や私は目を細めていぶかしんでおるわけです。

でこのエンスト症状、現状ではしっかり対策されてるってことなんですが、エンストに対する一番簡単な対策は、「発進時のエンジン回転数を上げる」ってことなんですよ。それこそがこの回転アシスト機能だったのではないか?と考えてる。だとすると、マニュアルだけでなく、DCTもハイオク入れると発進時のエンジンの挙動が変わる可能性がありますね。

チー牛2(キャラチェンジを却下され、お約束のチーズ牛丼を注文するの図。陰の者は自己肯定感が低いので、常にキャラ変願望があるんです。

ここまでで、ハイオク入れると明確に変化することが立証できたと思いますんで、遅ればせながら、具体的にどのように変わったのか?各モードごとにインプレしたいと思います。

エコノモード

まずは私のお気に入りのエコモード。6気筒エンジン特有のトルクデリバリーの優しさが感じられて大好きなモードなんですが、従前の欠点は「コーナーで車体寝かせてからの立ち上がりでアクセルをあててもトルク不足で重量級の車体が起きてこない」ことでした。ですから、つづら折りのコーナーが続くような道では、挙動が眠すぎて、イマイチ使う気にはなれなかったんですよね。

しかーし、ハイオク投入後はアクセルあてると頼もしく車体が起きてくる。これでECOモードがワインディングでも不自然でなく、十分使えるようになったんです。しかも低回転域の回転フィールに、まるで冷蔵庫に入れてあったマーガリンにナイフを差し込むような密度の高い粘りが出てる。6気筒ってまるで聖母の胸に抱かれてるようなトルクの優しさがあるんですが、聖母の胸がAカップからDカップに上がったような、そんな安心感と喜びを感じる。わかりますか?胸に顔を埋めてる時の感触がAからDですよ?とんでもない幸せ感ですよ

トルクアップでいうと1速上げて走るほどではないので、数%程度の違いなのかもしれませんが、乗った感じのフィーリングは3割増し。ECOモードはパワーの向上よりもフィールの向上が素晴らしい。もともとこのモードのトルクフィールが好きだったのでハイオク投入後はこれがメインになってます。

ツアーモード

トルクアップを一番体感できるのがこのモード。とにかく1000~2000回転のトルクに大きな差がある。今まで5速2000回転くらいで走っていたところを6速1500回転で走ることができる。1速上を使ってるにもかかわらず、フィールもレスポンスも遜色ない。もともとツアーモードは低回転でトルクが湧き上がってくる特性だったんですが、ハイオク投入で、従前のツアーモードよりさらに1速上を使える。「もうトップ6速ギア固定のズボラ走りで良いんじゃね?」と正直思うし、あふれるトルクと俊敏なレスポンスでかなり速い。低いギア使えばスポーツモード的にも走れます。SPORTSモードの方がレスポンスは上ですが、あれはレスポンスしすぎなので・・シャフトドライブって駆動系がガチガチの直結なんで、あんまりレスポンスしてもギクシャクするだけだからこの程度が一番いい。フロントのダブルウィッシュボーンもガチ走りに向いてるとはいえないですからねぇ。ゴリゴリ飛ばしたければ別のバイク買った方が良いです。

SPORTSモードとRAINモードは相変わらず評価なし。すいません。どっちのモードもほとんど使わないんですよね。「RAINはともかくSPORTSは使うだろ?」って言う人もいるかもしれないですが、使わない理由は「好みでない」っていうだけなんで、極めて個人的なものです。これらのモードの検証は皆様にお任せ致します。

ということで、ハイオク投入後のSC79の詳しいインプレをしてみました。まぁぶっちゃけ良いところしかないっていうか、ようやくエンジンと車体とミッションにホンダらしい統一感が出ましたね。もう夏も終わりですけど、こっちはようやく春が来たって気分です。

これで心残りなく新型の総括ができる気がするんで、次回あたり旧型からの乗り換えに関する個人的な結論を書けそうです。