皆さんこんにちは。今回は金の話です。Yahoo!ブログにも販売店の方がかなりブログ上げてますので、ここでいろんな事書いちゃうと「ケンカ売ってんのかワレェエエエエ!!」って言われるかもしれない。

でもスポンサーもないし、ブログで収益を上げてるわけでもない、いち消費者の個人ブログは、そんなことは知ったこっちゃありません(笑)。書きたいことを書いていくのみ。

そもそも、この世の中には表に出てないことが沢山あって、消費者には基本的にはすべてのカラクリが伝えられていない。取引の現場って「ウルトラセブンと侵略宇宙人」のような頭脳戦。相手は商売のプロで頭のいい連中が揃ってる。「1円でも利益を出したい。」「マワシを取って有利に相撲取りたい。あわよくばモロ刺しでガブっちゃいたい。」と考えているわけです。それは生き馬の目を抜く商売の現場では当たり前のことなんですね。

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(今回は世知辛い金の話、これくらいの札束持ってバイクを買いに行ってみたいですね!)

私は賢い消費者ってのは、そういう隠されたカラクリを理解し、それを飲み込みつつものを買ってくべきだと思ってます。確かに知識はなくてもモノは買えるけど、あればあるほど有利な土俵で後悔のない取引をすることができる。

「え??バイクを買うって、そんな難しいことなんか?」って感じる人も多いと思います。いえいえバイクを買うのは全然難しくない。モノの売り買いってのはメチャクチャシンプル。

「このバイク、ナンボ?」

「えーっと、50万円です。乗りだし60万円でどうですか?」

「もっとまけてよ」

「うーんうーーん、乗りだし55万円で!!」

「もう一声!!」

「うぉおおおぉお!!じゃあ50万でどうだぁあああ!!」

「よっしゃあ!!買ったぁ!」

って、誰が見てもめちゃめちゃ簡単ですよね。現物見て価格交渉して金払うだけ。この段階では消費者と販売店はバイクという現物を見ながら相場観を戦わせて対等な土俵で勝負してるんです。ですから、今回の問題はここから先のお話。

バイクってのは高額商品ですから、現金一括で購入する人は少ないのではないかと思います。今の高額商品が売れるかどうかって客のローンが通るかなんですよね。で、本来簡単であったはずのモノの売り買いに、ファイナンスという概念が入ってくると、シンプルなはずの売買がなんだか小難しくなってくる。難しくなればなるほど、わかりにくくなればなるほど、利益を差し込む余地が出てくるのです。

じゃあどこに利益を差し込む余地があるんでしょう?実は販売店は「知識あってうるさい客用の超良心的なローン金利」「普通の客用の平均的なローン金利」「会社の利益最大級のウハウハ金利」の3つくらいの金利を使い分けてる場合があります。当然後者の方がローン会社から支払われる販売店のマージンはでかい。それで、先ほどのやりとりにローンという要素が入ってくるとどうなるか?

「このバイク、ナンボ?」

「えーっと、50万円です。乗りだし60万円でどうですか?」

「もっとまけてよ」

「お客さん現金ですか??ローン組みます??」

「ローンの予定ですけど。」

「うーんうーーん、乗りだし55万円で!!」

「もう一声!!」

「うぉおおおぉお!!じゃあ50万でどうだぁあああ!!」

「よっしゃあ!!買ったぁ!」

(結構値引きして利益削っちゃったし、ローン金利高めの10%の奴使っちゃおう・・)

・・・と、こんな感じになる。この括弧書きのつぶやきが顧客に情報提供されてない重要部分。要は売買にファイナンスが絡むと、商品価格だけでなく、貸し付け利息との合わせ技で利益を稼ぐことが可能になるわけです。この金利で50万円のローン組まされちゃった場合は、元利均等で月返済は1万624円ほどになり、総支払額は63万7440円。

支払い利息って消費者にとって「何も生まない捨て金」ですから、5年間で13万744円の捨て金を払わなきゃならない。これが金利3%なら、月額8984円で総支払額53万9040円で、捨て金部分は約4万円です。捨て金の利息部分が10万円近く違っちゃう。

この例でいうと価格交渉段階では見事な交渉術で10万円分販売店を押し込んだけど、高い金利設定のローンを組まされて、結局損してしまったという結末が生じちゃってるのです。私もバイク販売の現場にいましたが、高めの金利設定をしても、ほとんどの人が「もっと安い金利の奴ないの??」とは聞かないんです。

ローン用紙を出す頃にはお客さんの頭の中では売買は完結しちゃって事後処理段階になってるし、一括して払えないという負い目もあるから、ここで金利を再チェックし、金利交渉を行うことができない。でも販売店にしたらここからが利幅を取れる重要部分なんです。つまり情報と意識付けの差によって顧客と販売側が「対等の勝負ができなくなってる」のです。

「ゴラァ!!販売現場の裏事情をバラすな!!守秘義務違反だろ!それは!!」

とお怒りになる販売店の方がいらっしゃったら、ジト目と植田佳奈あたりのキャラボイスでこういいたい。

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「あらー?あららぁ??どういうことかしらぁ??そういう金利の選択は本来お客に当然知らせなきゃいけない情報じゃないのかしらー?今まで黙ってこっそり金利選択していたのは不味いんじゃないのー?ねぇ?どーなの?どーなの??どーなのよっ???」

まぁ、これは正論なんですが、おそらく販売店の回答は簡単です。

「え??だって聞かれてないから・・余計なことは伝えないのが当たり前でしょ?」

おお世界よ!これが商売だ(笑)!!これだから、消費者側に知識と自己防衛が必要なのです。

これに加えて、趣味商品のローンは金利も高めです。生活必需品じゃないから、そもそも余裕のある人が借りると思われてるんですね。10年前のアイフルやプロミスなどの消費者金融は年利29%で貸してましたが、私に言わせると「こんなもん返せるわけねーよ!!」って思う。

中小企業の社長さんはよくわかると思いますが、日本の中小企業は「借り入れ金利を8%にすると全社倒産しちゃう」といわれてます。「へーっ中小企業って案外体力ないのねー。俺15パーセントの金利払ってるぜ!!」と思われた方。考え方が間違ってます。よーく考えて見て下さい。

そもそも中小企業っていうのは借り入れして、工場や資産を買ってそれで利益を生み出しています。企業にとって借り入れっていうのは投資に近いもので、それは何らかの形で企業の力に変換されているんです。借り入れは企業を育て、より大きな利益を生み出すために使われる。その企業ですら8%の返済金利を生み出せない利益構造なんです、この世の中は。

一方、我々消費者は何故消費者と呼ばれるか?「それはただ消費するだけだから」です。バイクを買って利益が出るか?って問われてもバイク便でもやってない限り利益なんぞ出るわけない。つまり消費のための借り入れは必ず金利分がマイナスになる。マイナスになると中小企業なら倒産するけど、個人はマイナスになっても生活を削って我慢という固有耐久力スキルにより返済可能になってるだけ。それが実態なのですね。

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(このイラストは思いっきり誇張していますが、こういうことがおきていないとは限らない。おきる可能性があるからチェックする必要があるわけです。ニコイチモータースのようにバイクをニコイチにして利益を上げる方法もありますが、ローン金利を高めに設定する方がローリスク。だって違法じゃないから。ちなみに14.6%は消費者から取れる取引金利の上限。金利とは名ばかり、延滞金レベルの悪意に満ちた利率です。)

これから日本はカード決済主体のキャッシュレス社会に移行するといわれてますが、そうなると知らず知らずのうちに分割借り入れの多くが「借り入れ形態の中で最悪」と呼ばれているリボ払いになっていく可能性がある。

リボ払いこそまさに悪魔の契約。正式名はリボルビング貸付け。アメリカの回転式拳銃リボルバーから取られており、回転しつつ、いつまでも支払いが終わらない。しかも貸付額が多ければ多いほど豪快にまわって利幅もでかいという、アントニオ猪木の風車理論のような貸し付けです。

このリボ払いは一見すると非常に利用しやすい。なんせ一定額の借り入れまで、支払いは月額1万円とか月額2万円で固定されている。ガンガン使っても支払額は一定で、痛みを伴わない。しかし、これは逆にいうと「元金の支払いを利息との関係で制限されてる」から生じる状態ともいえるのです。

50万円のバイクを年利10%のリボにした場合、1万円のうち8984円が利息というひでーことになる。月1万円のうち約9000円がクレジット会社の利益。つまりドブに捨ててるのと同じ。月1万円の分割を「払いやすい」と考えるか、「月9000円もドブに捨ててる」と考えるかで、天国と地獄が別れます。

リボ払いは「払ってる金額のうちどんだけが利息分なのか全然見えない」ので、リボ枠が上限に近づいていくにつれて、気づかないままクレジット会社の「無限搾取状態」に追い込まれていく可能性がある。

貸付側からすると、消費者を自然にこういう状況に追い込み利益を最大化するのが目標です。要はカタにはめてくわけです。私のような「欲しの王子さま」が何も考えずに借金してまでモノを買い出すと、利息であっという間に首が回らなくなる。そうなるように金貸しに誘導されていくのです。

ということで、私はある年齢から個人的趣味での借り入れは一切していません。しかし、それを人に押しつけたり、「現金で買え!借金が悪い」と言うつもりも毛頭ない。要はファイナンスが絡むと「損が見えにくくなる」ということと「消費者は商売人を全面的に信用してはいけない」ということを伝えたいだけなのです。

私の場合、借りずに残った金は下らない消費にまわる。すってんてんになるのは一緒だけど、借金がないから破産はしないだけ。欲望に忠実であろうとすれば「利息なんて無駄金」は払ってられない。利息を月1万円払うくらいなら、「ソシャゲ(FGO)のガチャ1万円分回すわ!」ってバカな理屈になる。

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(私の悪い病気。ソシャゲガチャ廃課金。ガレキも含めてどんだけタイプムーンに金突っ込んだやら・・。バカジャナイノカ?と言われるかもしれませんし、確率操作されてんでしょうが、同じ回転式で金をむしられるならリボよりこっちの方がいい。)


リボは回さないけど、ガチャは回す。結局搾取されてるのは同じという・・。我ながら度し難いバカであります。