ラクエルゴシックも顔描きが終了し、いよいよ終盤になってきました。今回はラクエルのメイド服の塗装についてです。

私がこのガレキを購入製作した理由の一つがメイド服。「うおおおぉお!メイド服じゃぁああああ!!!」と雄叫びを上げつつ購入したわけですが。なぜ人はこれほどメイドという存在に心引かれるのでしょうか?皆さん意見は千差万別だと思いますが、今回は製作記と共に、私から見た「メイドの素晴らしさ」を少しばかり語っていきたいと思います。

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(今回は服の塗装編。メイド服には珍しいパステルイエローを採用しています。)

メイドの素晴らしさその1
「メイドの存在するシュチュエーション自体があこがれ。」

現世では「メイドを雇っている」という設定が成立した時点で、一定以上の社会的地位と生活力が約束されたも同然。「それにつけても金の欲しさよ!!」という汎用的な下の句が存在するとおり、資金力は現代のマジックポイント。ありあまる資金力は男の甲斐性です。

ガリガリ稼いで、広い屋敷に住み、好きな車に乗って、あまつさえメイドさんを何人も雇っちゃう。そんなわかりやすい成功のイメージを誰しもが持っていると思うのです。つまり「メイドをはべらす」ということは「それだけの社会的地位を手に入れた」ということに他ならない。

「妖魔に憑かれようが異世界に転生しようが、世界を救う強者になりたいわぁ」という中二妄想は社会人になるとすべて現実に置き換わっていく。社会人にとって勇者力とは資金力。倒したモンスターの数はこなした仕事。レベルアップは出世という概念になるわけです。

そんな中「メイドを雇っている」という設定は中途半端なレベルの勝利条件ではありません。少なくとも私はメイド喫茶以外でリアルメイドを見たことがない。RPGでいうと伝説の勇者くらいのポジションが求められるのではないでしょうか。「梅干しBBAなお手伝いさん」ではなく「美人のお姉さんメイド」ということになると、月の給与もとんでもないものでしょうし、個人情報がフェイスブックで投稿されたり、財産を横領されては困りますので、しっかりとしたメイド養成組織からの紹介を受けなくてはいけない。

「自分の資産の額がどの程度かわかるようでは真の金持ちではない。」というアラブの資産家の名台詞がありますが、そのくらいの圧倒的なマネーパワーを感じさせるのがメイドのいる生活であり、そのようなシュチュエーションがあこがれなのです。

メイドの素晴らしさその2 
「メイドには絶対的な安心感がある。」

メイドには「契約関係から生まれる絶対的な安心感」があります。メイドと主人は雇用関係にあるため、絶対命令権が雇い主であるこちらにある。どんなにこっちが馬鹿だとしても、エヴァのアスカのように「あんたバカァ??」と罵られることはない。ああいう台詞はアニメで主人公が言われている分にはいいですが、リアルでこちらに放たれた場合「とんでもないダメージ値」が計上されることは間違いない。

特に自分で自分を「馬鹿だ」と薄々認識している私のような人間が見下げ果てた目で「馬鹿なの?」とストレートに言われるとワンパンでレフェリーストップ級のダメージになる。ガラスの顎ではなくガラスの精神が崩壊し、シャンタク鳥に乗って未知なるカダフへ旅だってしまうかもしれない。

実際ツンデレが成立するのも漫画やアニメの世界くらいではないでしょうか。通常は冷酷なツン攻撃を浴びた時点で心がヘシ折れるので、デレに発展するまで一般の男子はまず保たない。何回か会話を交わした後、その女子は恐怖の対象となっているはずなのです。

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(FGO概念礼装「天の晩餐」より、セラとリーゼリット。この二人の服装はまさに正調メイド。白い天使。美しい。)

これに対しメイドさんは多くの男が女性から受けている「プレッシャーや恐怖心」を抱かなくてすむ存在です。コミュニケーションに「気を配る」というプロセスは必要はない。何かをお願いすると返ってくる言葉は

「かしこまりました。」

「うひゃー素晴らしい!!満点!!!」通常女性から引き出すことが困難極まるこの台詞を聞くだけに金を払ってもいいと思わせる。私のような平均的なモブ男は「異性に対する安心感」が心の安らぎなのです。

メイドの素晴らしさその3 
「メイドとは男にとって実に都合のいい存在である」

「メイドとのアバンチュール。メイドとの恋。それが男の本懐ではないか!!ラノベみたいな恋がしたい!!!」という人もいるかもしれない。確かにラノベにはそんな作品も存在するし、漫画ならそういう設定も全然アリです。しかし、リアルでの恋愛はメイドの本質を見失わせる。

恋愛関係に発展した時点でそれはもうメイドではなく、「メイド服を着ただけの女」です。真のメイドとは、主人との雇用によって清く正しく契約されたプロの職業人であるべきなのです。

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(黄色ベースならなんとかメイド服に見える。これが赤ベースだとバブみが凄まじくなり、赤ちゃんプレイになりかねない。)

メイドのやってることは身の回りの世話であり、日常の家事を行うという点で妻と役割が似ているので、肉体関係と互いの拘束を排除して絶対的な上下関係を契約で構築した疑似妻のようなものなのではないか?と思うときもある。それを実際にドラマにしたのが大ヒットした「逃げ恥」であり、ヒロインは当初「妻という世間体をまとったメイド(お手伝い)」だったわけです。

逃げ恥は疑似妻から本来の妻へ進化するところで終わってますが、現代の男女関係ではそこから再び疑似妻(仮面夫婦)に退化し、最後はまた他人になる(離婚)という残酷なバッドエンドも数多い。多くの不幸な結末を見聞きし、体験し、疲れた中年男性達にメイドとのアバンチュールなぞ片腹痛い妄想に過ぎない。マディソン郡の橋など崩落して跡形もないのです。

一度は愛し合い未来を誓い合った男女がなぜそうなってしまうのか?妻という地位には「ルールが入る余地があまりない」からだと考えています。お互いの距離感が近くなりすぎるとそれだけリスクも高くなる。お互いの急所をよく知っているので、夫婦喧嘩は骨の斬り合いとなるし、妻という地位をもってすれば、喧嘩の種もすぐ見つかる。ちょっとでも怪しいと思えば「寝ている間にスマホに旦那の親指を押し当て指紋認証を解除し、浮気メールを読みふける」など朝飯前なのです。

「それ犯罪・・」とツッコんだところで狂乱のタイガー・ジェット・シンと化した女性は聞く耳など持たない。その後は恐怖の人民裁判、離婚調停、巨額の財産分与の連続コンボで「ケツの毛まで禿げ散らかす地獄絵図」が待っています。

しかしメイドならそんな犯罪行為は決してしないし、こちらの領域に踏み込むことなく服従してくれる。掃除洗濯炊事片付け、なんでもしてくれるけど干渉はされない。他の女性とキャッキャウフフしたり、朝帰りしても文句一ついわないし、言う立場でもない。

メイドとは男にとって、この世では望んでも得られぬ「服従と安全性の象徴」であり、いろいろ難しく描いてきましたが、要は「メイドさんサイコー!!」なのであります。





・・・・・・さて、、ここまでメイドの素晴らしさを訥々と語ってきましたが、ほとんどが模型製作にマッタク関連しない単なる前置きに過ぎません。驚かれるかもしれませんが、ここからが製作記です。(全体の4分の3の約2300字を前置きに費やしています。)そして恐ろしいことに製作記はあっという間に終わる(笑)。

今回のラクエルゴシックのメイド服塗装にあたっての一番の悩みどころは、この素晴らしきメイド服を何色に塗るのが良いか?というところ。

イメージ 4(サービスショット。片桐フィギュアのお約束、健康的なエロティシズム。モロ見えですが、決してイヤラシすぎない絶妙のさじ加減。)

スタンダードな正調メイドなら「ダークな寒色系(主に黒)をベースに白のワンポイント」で間違いない。黒は忍者と同じく後方に控え、背景に溶け込むように決して主人より目立たないというメイドの精神性を、白は主人を決して裏切らないという潔白を表現した基本色。正調メイドなら黒か濃紺ベースに白のレースでしょう。

しかし、今回のメイドは服従の契約対価として主人の血と魂を求めかねない人外メイド。(給与ではなく血と魂が対価なら、住居が四畳半でも召喚可能というある意味身近な存在にもなりえる。)巨大戦斧を所持している時点で正調メイドとして取り扱うのは難しい。

規格外の存在には真逆の色設定がいいだろうと考え、狂気と危険を意味する「黄色系のパステルカラー」を選んだと記憶しています。オレンジや赤系も検討したはずですが、オレンジはネットで誰かが作っていたと思ったのでパス。赤系統と戦斧ではあまりにも血の匂いが強すぎるし、赤でカチューシャはベビー服みたいになっちゃて「バブみ」がでちゃいそうなのでやめたんじゃなかったかな・・。

ワンポイントは黒と白のダブル差し色。潔白の白と罪を象徴する黒が混在してますが、混沌を表現するにはそういうのも悪くないのかなと・・。組み合わせにおいても「黄色と黒」は相性もいいですし・・。

あんまりたくさん色を使うと落ち着きがなくとっちらかった感じになるので、これ以上の色は足していません。黄色ベースはネットの作例にもあんまりない珍しい色使いだと思っていますがどうでしょう?