前回ブログのイラストでゴールドウィングの車検が近いとお伝えしましたが、どんな超高性能車でも車検が切れれば「コンプライアンスに違反した乗り物」。バイクの調子に関係なく「市中乗り回し禁止、人力以外の方法での移動禁止の刑」に処されます。これは私の所有する超重量級バイク達にとってはまことに致命的。日本の車検制度というのは、車検指定日を境に「風を切る最高の乗り物」か、「キロいくらの鉄クズ」になるかが分かれる非常に残酷なものなのであります。

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(複数台持ちの一番の負担はこの車検。クルマでもバイクでも海外製のハズレを引いてしまうと、修理と不具合の連続コンボで、ほとんど乗らない間に次の車検が来てしまう。アルファロメオのミトとかヤバい・・。その点国産はそんなことはあり得ない。)

ただ、バイクやクルマは公道を走る凶器ともいえるわけで、整備不良による事故というのは社会は決して許容しない。三菱ふそうのタイヤ脱落事故を題材とした「空飛ぶタイヤ」はWOWWOWでドラマになり、さらに今映画になってもおりますが、三菱ふそうにとっては定期的に訪れる恐ろしいマイナスイメージのビックウェーブ。会社にしたら「もういい加減やめてぇえぇぇえええ!」って感じでしょう。

整備不良はすなわち悪。それを社会から根絶しようとすれば、車検制度のように一定期間ごとに点検し、違法車両の発生にブレーキをかけるのが一番効率がいい。もし車検がなくなったとしたら、私のようなお馬鹿ライダーの魔改造ドリームは膨らむ一方になってしまうのです。

例えば多くのバイク乗りの場合、車検と聞いてまず思い浮かぶのは「ああ、ノーマルマフラーに戻さなきゃ・・」ということでしょう。車検がなくなれば、2年に一度ノーマルマフラーに戻す苦行は必要は無いわけですから、この世は「男らしい音を奏でるマフラーだらけ」になるに違いありません。車体を切った張ったの改造もやり放題だし、構造計算も必要ない。そうすると世の中はデスピサロ最終形態のような怪しげな車両で溢れるようになり、パルプンテのように予測不能な事故が多発するかもしれない。

そうなると、事故を抑制するためにそこかしこで幕府の刀狩りのような違法車両の徹底摘発が行われ、私のハチャメチャ改造モンキーは悪魔的魔改造バイクと認定され、アンチ・キリストのような扱いを受けてしまうかもしれないのです。

車検のない社会が実現したとして、私のような魔改造バカに法令遵守を徹底させるにはどうしたらいいのでしょう。答えは簡単。ペナルティを上げていくのが手っ取り早いわけです。要は罰金というムチでしばき倒すのです。この手法が「いかに自分に甘い人々に効果的か」というのは酒気帯び運転が「免許取り消し&罰金50万円の刑」になった瞬間に多くの人々が代行タクシーを使うようになったのを見れば明らか。

いくら「飲酒運転ダメなのっ!」って訴えたところで、「既に飲酒しちまった人間に遵法意識なぞない」わけです。私の友人に酒飲むとオネェ言葉になってブードゥ教の教義について語り出す男がいますが、ハイチの原住民と化した奴に日本の法律を説いてもどうしようもない。でも、そんな脳みそが湧いてしまった酔っ払いでも「罰金50万の支払い」という痛みは理解できる。なんせ飲み屋の勘定の100倍の金額ですから。

このようにルールを守らせるために制裁的な手法を使うのであれば、激痛を伴うくらいのものでなくてはイマイチ機能しません。罰金が整備コストより安ければ、整備せずに罰金払った方が得なわけですから、「こりゃたまらん。金かけて整備した方がマシ」と思わせるくらいの罰金額の設定が法令を遵守させる意味では当然であり、車検がなくなれば、その点が加重されることは目に見えているというわけなのです。

また、処罰する側に強烈な処罰意識がないとこれまた機能しない。この世には罰金制度はあるけど、罰金がかけられたことがほとんどないというものも山ほどあるわけで、そんな法律はもう「赤信号みんなで渡れば怖くない」状態になっちまってんですね。そうならないよう、警察は処罰意識を最大限発揮して、違法車両を探してでも罰金かけてくことになる。つまりはバイク狩りです。

結局、高額罰金と徹底した懲罰意識が、無法者をびびらせる。定期的に整備不良車両を確認し取り除く車検制度は「行政が車の維持に一部責任を負っている」ともいえます。だから、今のところ整備不良の摘発はそこまで厳しくありませんが、車検制度を撤廃すれば整備は完全に自己責任になり、かなり厳しい懲罰制度が導入される可能性が高いわけです。

そう考えると今の車検制度もそう悪くはない。車検がなくなってバイク狩り&高額罰金の世の中になっても困るわけなので、模範的ライダー(?)としては現状の車検制度を維持すべく車検整備にくり出して参りました。

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(車検の明細。トータル支払い額は8万5千円弱。妻の目から殺人光線が放たれ、私は死ぬ。F6Bは、ガソリン以外で毎年平均10万円ほど維持費がかかってる勘定です。)

F6Bは以前ステムのガタを直した時にタイヤ交換もしてますし、オイルやフィルターは自分で交換していますので特段整備費はかからないはずでしたが、車検整備で知恵の輪カウルを外すと聞いたので、ついでにハイビームをホワイトバルブに交換してもらってます。

車検は預けてから1週間ほどで終了。F6Bは無駄にデカいので、お店においとくと他のバイクが入らない。バイク屋の感覚からすると「さっさと片付けて客に返してしまいたいバイクの筆頭」でしょう。私もそこら辺よくわかってますので、電話があってすぐに引き取りに行きました。

「へっちまんさん。完了しました。車検費用84,820円です。」

「ぐはっ!!・・」(ソフトに意識が飛びそうになる)

「毎度ありがとうございます!」

「・・お・・お疲れ様でした。バイクは絶好調ですから、問題は無いと思いますが・・。」

「ええ、とりあえず異常はないんですが、お伝えしておかなくてはならないことがあります。」

「?」

「実は、ホイールハウス内の保護カウルが一部割れていました。ちょっと気づきにくいんですが・・ほら、ここです。」

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(センターのねじの周辺が割れています。こんなのぞき込まないと見えない部分は、維持費節約のためパーツが崩壊するまで取り替えない所存。まぁ、それなりの距離を走れば、こういうところがダメージを受けるのはしょうがないところもあるので、割り切りも必要です。)

「ああ、確かに割れてますね。でもまぁ保護カバーの一部ですから、まだ交換するほどでもないかなぁ・・。飛び石でもあたったんですかね・・?ちょっと記憶がないけど・・」

「ここはプラ部品なので安いですが、この割れ方は結構な衝撃だと思います。内部に何か入った可能性もありますので点検したところ、ラジエターとカウルの間にちょっとした異常がありまして・・」

「ラジエターとカウルの間に異常・・ですか・・?冷却液漏れ?」

「いえ・・そんなんじゃないんですけど・・実はラジエターとカウルの隙間に・・・」

「隙間に・・」(ゴクリ・・)

「コウモリが挟まって死んでいました!!!」


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「ふおおおおおおおぉおおおおおおおお!!怖いぃいいぃい!!!!」

ここ何ヶ月か私のF6Bはコウモリの棺桶と化していたんですねぇ・・。(遠い目)

そのまま長期に放置すると得体の知れない呪いに変じていたかもしれませんので、呪いの回避のためにも、やっぱり車検整備は必要と再認識した次第であります。




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(擬人化されたメイドF6Bも発狂状態。私は仕事が終わって気晴らしに深夜にバイクを走らせることが多いのですが、それ故の悲劇か・・。)