このブログでもいろいろと書いているので皆さんおわかりかと思いますが、私は「ハーレーのダイナ」と「ゴールドウィングF6B」の2台を所有してます。(あと小さいので「グロム」と「モンキー」もあります)正直、みんな好きです。

「複数台持っててもしょせん体は一つ、無駄無駄無駄無駄無駄無駄ァ!!」的な厳しい指摘も当然あるでしょう。いやはやおっしゃるとおりでございます。

バイクを移動手段と割り切るなら、2台持つ意味は全然まったくこれっぽっちもない。しかもどっちも旅バイクでどちらかというと同じカテゴリー。「アホか?いらんやろ??」というお言葉もごもっとも。でも、しょうがないんです。

ゴールドウィング買うときも既に古女房化していたダイナを手放そうとは思いませんでしたし、かといってゴールドウィングF6B欲しすぎるので、我慢できず買い増しして2台持ち。理由はそんな子どものワガママ的なものに過ぎません。当時はこれに加えてエストレヤもありましたので、さらにヤバい。

自分がこのバイクと添い遂げようというバイクをずっと探し求めてるんですけど、そんなバイクにまだ出会ったことがないし、そんなのはないんだと達観してます。バイクはどいつもこいつもなかなかに魅力的かつ個性的で、全てが良くて全てが悪いというバイクはこの世になく、バイク乗り独自の嗜好や変態度はバイク歴に比例して深まっていくので一つに絞ることは非常に難しいことなのです。

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(もう既にどういうコンセプトで所有しているのか説明のつかない現状の4台。欲しいものを摘まんでったらこうなっただけ。重いのと軽いので中間がゴッソリ抜けてますが、これでなぜかとっても満足しています。)

そんな中「おおっ!これはいいっ」てバイクが見つかるとそれがどうにも頭から離れなくなり「欲しい欲しい・・」と連呼する「欲しの王子様」となって、「意識がフッと途切れて白目になり、気がついたら売買契約書を握りしめいていた。」という経済的破綻者のような状態になってしまうのです。

私自身「消費を抑える」という発想よりも、「欲しいものがあるならその分働く。」という破滅思考ですがそれが明日への活力になる。しかも、役に立たないもの、過剰なものに浪費すればするほど、それに反比例して頑張る意欲がわいてくるのはなぜなのか?まさに資本主義経済にどっぷり浸かった典型的消費者像、企業に優しい消費者ですね。

まぁどんなかっこいい理由をつけても2台以上のバイクを趣味で持っている人間なんて、

「自分の欲望に弱いだけ(笑)」

クソ田舎に住んでいて車庫に複数台収納できる環境にさえあれば、売買契約書にハンコ押すだけであっという間に2台になっちゃう。そこからの支払いや維持費は大きな問題にはなりますが、私のような「欲しの王子様」は基本的にそんな近未来のことは考えない。まず所有してスッキリする。そこから維持について考えるわけです。

これが常識的なライダーなら「2台持っててももったいないから今のバイクを手放して・・」っていう理論的な思考をされるのだと思いますが、残念ながら一度複数台持ちになってしまうと「1台に抑制しなければならない。」という感覚が消えてなくなる。結果として複数台持ちは「どちらかを選ぶ」という苦しい選択をいたしません。「ンフーー。じゃあどっちも!!」という思考停止状態にすぐ陥ってしまうのです。

無責任艦長タイラーに「敵だ・ピンチだ・降参だ」みたいな題の放送回がありましたが、「欲しい・購入・今すぐ即」的な三段論法が私の病気。私には「検討する」「我慢する」という感覚があまりにも欠けている。過去ガレージに山ほどバイクが詰まっている中古バイク屋に勤務していたこともあって、一般のご家庭ではあり得ない数のバイクや整備機器がガレージに収まっていても何の違和感も感じないところもヤバい。(それでも過去5台以上になったことはないので、一応の足かせはハマっているのかも・・。)

ことほど左様に、自分に甘いのが複数台持ち。複数台持っているからバイクの知識があるとか、バイクへの愛が深いとかいうことは全然ない。なんとなく複数台持ちがエライとか、たくさん買い換える人がエライとか、ハーレーディーラーなんか行くとそんな風潮があるようですが、そんなものを基準にバイク乗りを評価するなら「千の金玉を持っている奴は男の中の男」ということになってしまう。

愛というのはその人の中でバイクがどの位の位置を占めているか?とか、その人のバイクとの付き合い方とか考え方なんかの内面のあり方で決まるもの。決して所有するバイクの数や資金力で計れるものではないわけです。そもそも基準も形もない「愛」などというものを相対評価したり比べたりすることほど意味のないことはない。バイクに対して「ものすごく熱く深く燃え上がるけど持続しない愛(昔の自分)」と、「燃え上がることはないけど長く静かに継続する愛(今の自分)」はどちらが上なのか?なんてのを必死に議論してもしようがないわけです。

大事なのはバイクを心の底から楽しむこと。それは1台しかバイクを買えなかった若いときも、複数台持ちになった今でも何ら変わるところはないと思ってます。