あけましておめでとうございます。

今年も大して上手くもない模型をネタにくだらないブログをダラダラと続けていきます。今はVispoさんのマリR製作記の途中で、次はバイクの塗装とデカール貼りを書く予定なんですが、年の初めと言うこともありますし、私の模型に対する考え方を少しまとめてみたいと思います。

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(新年ということで私が最も愛しているガレージキット「アスカR」で年初のご挨拶です。ガレキ部門代表です。簡単なようで凄く難しい底なし沼がガレキフィギュア。)

模型の作り方については、いろいろ教本的な書籍もありますが、私のような素人模型製作ですと「とにかく凝りまくれば良い」というわけではなく、自分の許容範囲を満足するレベルで「効率よく完成させる」ことも非常にとってもまことに至極に「重要」です。

模型というのは1つの対象について「完成度を極限まで高めよう。いろんな人の技術を取り入れて高みを目指そう!!」という向上心旺盛な方もいれば、私のように「メンドクセー!!んなことやってられるか!!セオリーなど知らぬ!恋はカオスのしもべなりぃぃいい!!!」という「ダークサイド混沌勢」もいるわけです。

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(冬にちなんだ模型と言うことでT34-85の冬季迷彩。ミリタリー部門代表。とにかくリアルに汚しまくるのはガレキフィギュアと全く違うところ。)

前者は求道者であり一つの道を究めていかれるのですが、後者は高みを目指さない代わりにダボハゼのように「作りてぇ」と思えばどんなカテゴリーの模型にも食いつきます。セミプロモデラーがレストランのプロの料理だとすれば、こっちは完全な家庭料理。和食(ガンプラ)でも中華(ミリタリー)でも、フレンチ(ガレキ)でもイタリアン(木製帆船)でも旨くて腹がふくれればなんでも作ります。

金はかけずに、必要以上に手間暇かけず、凄いお手軽に作ってるのに「おおっなんとなく上手くできてんじゃん。」と思わせたい。そう、高度な騙し絵のように・・。

信条は「逃げるは恥だが上手く逃げればすげぇ役に立つ!!」です。

長年ド下手ながらも模型を作っていると「目の前の模型をとりあえず完成させる」程度の引き出しはありますので、あまり人の製作を参考にしなくてもなんとかなります。私のようなヘタレは、無理に上手い人のを真似るより、過去積み上げた自分のレシピのアレンジで料理を作った方が下手打たないし手っ取り早いわけです。

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(ガンプラじゃありませんが、ガンプラ系ロボット部門代表Vサイレン・ネプチューン。後ろ姿がヨダレもの。この零戦のような軽量設計はモーターヘッド造形の最高傑作と思ってます。)

そりゃこんな性根ですからプロの料理にはまったくもって勝てませんので、私の完成品には「プロやセミプロブロガーと一緒にしてはいけません。」という注釈がいつもついています。ただ、誰の影響も特に受けないので、私の選択したガレキとその仕上がりには私の「趣味と性格と好み」が全面に出てます。うまく作ろうというよりも自分らしいものを作ろう、自分が作ってて楽しい感じで行こう。いつからかそういう心境になってます。

しかし、そんな自堕落な私にも求道者的な時期もなかったわけではありません。ミリタリー模型の雑誌を読んで分不相応に盛り上がり、ディティールアップに凝った時期もありました。しかし、私はプロの料理人になるタイプではなかった。

凝りすぎたあまり、目指した壁の高さの5合目で力尽きて、「ハッチ周りや排気周り部分だけ気持ち悪いほど不自然にディティールアップされた戦車」が数台ロールアウトしてしまったのです。でも、こうなっちゃうと「ディティールアップした部分」が目立つんじゃなくて、「ディティールアップしてないところ」が目立っちゃってそこばかり目がいくんですなー。これでは何のためにディティールアップしたのかわかんない。

神田川俊郎の作った日本料理の横にそっと置かれた「サトウのごはん」

アストンマーティンヴァンキッシュにカスタム装着されている「カローラのようなプラスティック製ホイールカバー」

新車のCB1300スーパーフォアに取り付けられている「スーパーカブ用ハンドルカバー」

「全体としては素晴らしいのに、質感の落ちるモノを組み合わせた結果、そこにしか目がいかないパターン」の極端な例を上記に挙げましたが、下手に超絶ディティールを施して途中で力尽きるのなら、素で作った方が違和感なく見られるんです。

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(帆船模型代表はやはりこれ。苦節3年の死闘で完成したHMSビクトリー。)

これは模型だけでなく車でも機械式時計でも骨董品でもなんにでもいえることで、とにかく仕上がりのバランスが統一されていないものは「イマイチ質感が落ちる部分」が目立つんですなー。その穴が目立つと全体の完成度が下がっちゃう。かといってすべてがそこそこに統一された「中庸の美」ってのは、これまたセンスと見識が必要で非常に難しいものなのです。

所詮模型製作もバイクのライディングも私の性格、人となりから逃れることなどできません。よそいきの作り方を続けてもやがて窒息して結局は自分の性格に合うところに戻ってきてしまうもの。今後も家庭料理的な「お手軽」「安い」「旨い」な製作手法で、「中庸の美」を目指し、前を向いて頑張っていこうと思います。

「ばくおん」の早川ではないですが、バイクにも模型にも人生にも後戻りするバックギアはないのですから・・。

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(やせ我慢ではないですが、あえてバックギアのないF6Bを選んでいるのがミソでございます。これまでどおり模型の合間にバイクのブログもたまーに上げてきます。)