今回はうってかわって木製帆船模型をご紹介します。
木製帆船模型は、一般のモデラーには結構敷居が高いものだと思います。
敷居が高い理由は

①まずキットが高額です。
(安いもので2万円くらいから、高いもので15万円くらいします。)
②簡単なものでも完成まで1ヶ月くらいはかかるので、それなりの根気と忍耐力が必要になります。特にマストや帆に糸を通していくリギングは目の衰えが目立ってくる中年にはキツイ。
③できあがった完成品はかさばるので、置く場所に困る。

人によっては帆船模型を「キング・オブ・ホビー」などと呼んでいるようですが、私は趣味の模型に上下はつけませんので、自分の中では単なる模型カテゴリーの一つということになります。

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私自身「長い模型人生のうちで一度は帆船模型に挑戦しなければいけないだろう」と以前から考えていて、一念発起して挑戦してみたカテゴリーではありますが、これはこれでなかなか味わい深いものがありました。模型が好きという方々は一度は足を踏み入れてみるのも一興かと思います。

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このゴールデンハインドは木製帆船模型の中では初級~中級レベルに位置するようですが、それでも完成まで半年くらいかかりました。

この船を製作する前に、実はチャールズヨットという初級レベルのものを1ヶ月半くらいかけて作っているのですが、とにかく木製帆船模型の知識、経験がなかったため、苦労した割にはあまり納得いく出来にはなりませんでした。

しかし、このチャールズヨットをダメダメながら完成させたことにより、多少なりとも帆船模型製作の経験値を得ることができました。その反省を生かしてリベンジしたのがこのゴールデンハインドというわけです。

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(右に置いてあるのがチャールズヨットです。シングルマストの初心者モデルですが、慣れていないとこれでも大変です。)

木製帆船模型は特殊な世界ですから、最初は入門用の船から入ってそれをとにかく最後まで仕上げ、その経験を糧にして中級モデルに挑戦することをおすすめします。
一隻作れば木製帆船模型の何たるかが、おぼろげながらもわかってくると思います。

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帆船模型キットの中には装飾用の金属パーツ、帆、リギング用の糸、船体の骨格を司るレーザーカットされた木製の骨組み、数種類の木の丸材、角材が入っているだけですので、船体は自分で木材をカットし、骨組みのRにあわせて湯に着けたりしながら曲げ、骨組みに接着剤で貼り付けながら、形を作っていかなくてはなりません。

まぁぶっちゃけ申しますと、材料と図面を提供してもらって自分が船大工になって船を作るというイメージが一番近いですね。

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木製帆船模型の良いところは、写真でもわかるとおり置く場所さえあれば「良質なインテリアになる」というところ。美少女フィギュアと違い家族に受け入れられ易いですから、部屋で製作していてもジト目で見られることはありません。

大事なのは、投げ出さず、最後まで仕上げることだと思います。他の模型に比べて苦労は多いですが、完成にこぎ着けた時の達成感、満足感は非常に高く、病みつきになるような魅力があることは間違いありません。