・・俺はもう死ぬかもしれん・・いや・・・これは死んだ・・

目の前に静かに置かれた請求書。その請求書に書かれている金額から私はしばらく目を離すことができませんでした。

車検及び車検整備請求額並びにマフラー購入費合計・・・金38万6千円・・・・おぼぉ(盛大に吐血)

IMG_0004
(ディーラーへのお支払いは車検代込みで268,987円。これに補修用のノスタルジアマフラー117,415円の合計で締めて金386,402円。まさに悪夢。)

これは一体何なのだろうか?ある日突然不意打ちのように請求される金額としては、許容レベルをブチ切っちゃってるのではないだろうか??もう私の脳天めがけてコロニーがピンポイントで落ちてきて「刻の涙を強制的に見せられちゃってるぅぅぅうううううう」くらいの酷い状況ではないだろーか?

先日書いたこちらのブログで、「エンジンからの異音によりダイナがディーラーに緊急修理入院した」という不吉極まる記事を書いておりましたが、その修理費及び車検整備費用その他諸々の合計がこれ・・ムゴイ

異音がしてたエンジン内部の状態によっては今回の車検費用が高額になることは予想してたので、自宅では妻をことさら刺激しないよう「ひたすら気配を殺す下忍ムーブ」を繰り出していた私ですが・・・ついに来たるべきものが来てしまったようです・・。

ああ・・懺悔の部屋のグレート義太夫のようになった妻の顔が頭に浮かぶ・・コレは間違いなく大魔神と化して大暴れ必至の事案になる。

グレート義太夫
(修理費を見たとき妻のこのポーズが脳裏に浮かびました。38万円の出費は明らかな粛正案件。)

本来不要なものに高額をかけるというのは、貧乏になる人間の特徴であり、欲望の針がレッドゾーンに振り切れているバイク乗りなど、まさに家計を預かる女の大敵。粛正もやむを得ないと言えるでしょう。

どこぞの高校生じゃないですが「ハーレー半端ないって!もう容赦ないって!!」って涙目で叫びたくなる・・・・・いやまぁ、メカさんから「整備費は7万から20万円の間ですね~」なんて言われてて、嫌な予感はしてたんですよ。でも、さすがにココまでとは・・・。

「エンジンのガラガラ音の方はタペットが原因で、交換のみの軽傷です。ついでに削れてるカムチェーンテンショナーの交換とか、基本的なオーバーホールもしときます。」

「え?問題はバルブリフター(タペットのこと)だけだったの?あんなに音出てたのに???・・」

「私も開けたら部品がバラバラになって出てくるんじゃないかと心配してましたけど、軽傷でしたね。」

「いや~良かった良かった。せっかくだから、安めの消耗品は交換しておいて~」

なんて気楽に話していたんですが、問題はその数日後・・。

「へっちまんさん・・実はステムベアリングがもうかなりきておりまして・・。」

「えっ??ス・・ステムベアリング・・うっ頭が・・」(頭を押さえてよろめく)

「交換しておきますね。」

「は・・はわわ・・・」

「あとマフラーなんですが、車体に4点止めで止まってるんですが、そのうち3点のステーがすでに折れてしまっています。このままでは走行中にマフラーが脱落する可能性があります。折れた部分から排気漏れもしていますので、新しいマフラーに替えるか、ノーマルに戻すかした方が良いです。」

「は・・はわわ・・はわわわ・・」

「あと自動車税の納付書も持ってきてくださぁい♡」    
ガチャン!

「あぁああああああぁあぁああああ!!」

ワンターレン
(魁!!男塾の風物詩、王大人(ワンターレン)の死亡確認。一人として死んでいないので死ぬ死ぬ詐欺と呼ばれる。)

結局私は補修用にノスタルジアマフラーを再び購入することになり、車検整備費用とあわせ合計38万円超の費用を支払い、井戸から這い出てきた貞子のように、周囲にどす黒い負のオーラーを振りまきながら、フラフラとディーラーを後にしたわけです。

そう重量級バイクの苦悩はエンジンではなく、このステムベアリング。私はコレを忘れていた。エンジンに気が取られているときに認識外からの刃で撫で切りにされた気分。私はこれまで、このステムベアリングには結構悩まされてるんですねー。これは重量車に顕著で、フツーに走ってても、そこそこ走るとヘタっちゃう。

前に乗ってた初代ローライダーもステムベアリングがガタっちゃったし、F6Bも1年ほど前(その顛末はこちらのブログで)ステムベアリングのガタを締め付けしてもらって対処しています。やはり重量級バイクはステム部分に問題を抱えてる。新型ゴールドウィングがフロント周りを高剛性のダブルウィッシュボーンにしたのも、ここら辺のメンテフリーを目指したのかもしれない。

ダイナ復活祭2+1
(ダイナは見事に復活しましたが、私は38万の出費で無事死亡です。)

ステムはある日突然動かなくなるというものではなく、徐々にヘタってくるので、いまいち気付きにくいんですが、車検点検などでフロントを浮かせて切ってみたときにセンターの段つきが発覚したりして、交換費用で豪快にマウスピース吐いちゃうことになる。ダイナで5万5千キロしか持たないんだから、さらに重いツアラーで私の乗り方したら3万キロくらいしか持たないんじゃなかろうか?

ハーレーは200万円を超える価格設定をしながら、ステムの中にあるのは古くさ~いテーバーベアリング。「はぁぁあぁぁぁぁぁあああ?」といいたくなる。日本製バイクは250ccですら高耐久・高精度・メンテフリーのアンギュラ・ボール・ベアリングを採用してるってのに、こっちは200万円もするのに古風なテーパー・ベアリングなのかよっ??

「見えないとこにまで、古き良き部品は使わなくても良いのよ!ウィンカーの自動キャンセルとかLEDライトとか、キーレスエントリーなんか導入する金があったら、ステムベアリングを最新のアンギュラ・ベアリングにして!お願いっ!」

と絶叫したくなる。

過去、デコンプのブログ(こちらです。)でも書いたとおり、最近のハーレーって外装や装備はハイテクなんですが、中身は「このババア!!化粧詐欺かっ!!」っていいたくなるほど古い機構なんです。テクノロジーは年々進化して高耐久&高機能になってるのに、30年前で時が止まってる。そのギャップは「もうええ加減にせぇよ!」といいたくなるレベル。まぁそれが味に繋がってればいいんですが、味わいと全く関係ない部分でも古い部品やシステムをまんま使っちまってるんで、たまにゲンナリするような出来事がある。ステムベアリングなんかはその最たる例ですね。

IMGP4968
(最近余りお目にかからないような古くさいテーパー・ベアリング。今はほとんどの軸受けが高耐久のアンギュラ・ベアリングになってるというのに・・トホホです。)

IMGP4969
(交換したステムベアリング。ローラー部分に筋のような焼き付きっぽい跡がついています。締め付けトルクをちゃんと管理しないと、テーパー・ローラーはすぐこうなる。ここまできちゃうと段つきが出来てスムーズに回転しない。低速走行の停止時などにふらつきの原因になります。)


要は「見かけ商品力と関係ないところは古いまま。」ってことなんです。ハーレーは車両価格が高額で、基本部品に十分コストをかけられるはずですが、TCを17年間売り続けてステム周りに何らの改良無し。これはもう確信犯。

新設計のミルウォーキーエイト・ソフテイルは、さすがにステムをローラー・ベアリングではなく、ボール・ベアリングにしてると期待したいですが、ハーレーのことだからちょっと信用できないですね(笑)。

私は重量車でアップダウンの激しいタイトな舗装林道を走るのが大好きで「重量車に過酷な走行を強いる用途無視のド変態」ですので、ステムベアリングのトラブルに泣かされ続けていると言っても過言ではないのです。

今回はハンドルのセンターに段つきによる引っかかりがあったということですが、これはベアリングの「転がり寿命」です。このまま放っておいても悪化するだけなので、泣こうがわめこうが交換するしかない。

ベアリングは製品寿命がちゃんと定められていて、保証された定格寿命までは動作しますが、それが過ぎると動作に支障が出てくる。当たり前ですが、無限に動作するわけではないのです。

ベアリングに大きな荷重がかかると、ベアリングの内輪、外輪の軌道面との接触部に凹みができて、コレが限度を超えると段つきが出るようになる。だからベアリングを長持ちさせようとすれば過度の加重をかけないことが一番の対策なんですが、私のダイナは足回りをオーリンズで固めていて、走るコースも路面の荒れた急な山道ですので、下りのブレーキングでステム周りにかかる負担は半端ない。もうフツーに考えて長持ちするはずがないのです。

「ステムベアリングが・・」というメカさんの一言を聞いて私が頭を押さえてピヨっちゃってたのは、いろんな諸条件の下で走りながら、「うーん、これステムベアリングがやばいかもしれないなぁ・・」と深層意識のどこかで不安を抱いていたからなんですね。

こういうことがあるから、重量級バイクはバランスが非常に大事。良く動き過度な入力を逃がしながら、奧で踏ん張りしっかり止まるというのが理想の落としどころです。走りを良くしようと、フォークオイルを固くしてむやみやたらに足回りを固めていけば、「その負荷がどこかにかかる」わけで、必ず弊害が出てくる。そういう点では機械ってごまかしがきかないし正直です。

私は「ハイパワーや高機動性」「耐久性とコスト」はバーターの関係にあると思ってて、長く乗ろうとするんであれば、そこをうまくバランスさせないと「高性能でとても楽しいけど維持費がかかりまくるキャバ嬢のようなバイク」になりかねないと思ってるわけです。

ということで、今回も愚痴ばかりのブログになりましたが、次回はエンジンのガラガラ音の原因だったバルブリフター=タペットの故障原因について書いていこうかなーなんて思ってます。